- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480091994
感想・レビュー・書評
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市場原理主義者に読ませたい一冊。
人間活動は市場だけではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
弱さの思想から
経済合理性を越えるために -
哲学
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「ある人から何かを受け取ることは、その人の霊的な本質、魂を受け取ることになるからである。
そのようなものを保持し続けることは危険であり、死をもたらすかもしれない。」
ちょいちょい考察に疾走感がありおもろい
結論部は そうか?!て感じでようわからんがった
翻訳もうちょいやわらかくならんか -
現代では人の法と物の法とが区別される。
アルカイックな社会では区別がない。物に人格が宿る。
破壊を伴うようなポトラッチとて利益に無関心なわけではない。
富とはまず何よりも他者を支配する手段なのではないか。
いろいろ考えさせられる。。。
全体的給付と、貨幣による交換との前提条件の違いは
ネットワークの開放具合、密度の差じゃないのかな。
全体的給付では、
・全ての取引が人格を帯びる
・意味合いが常に集団内で確認される。
貨幣の性質・・・富の保存、尺度
これが取引の形や、富への態度に影響しているはずと思う。
後続の研究とか色々あるんだろが、どうなっているのかな?
しかし訳はこれでいいのかね? -
389
家族社会学の参考図書 -
アメリカなどの先住民のポトラッチなどから贈与が社会の基板であることを説いたモースの視点は感嘆の声を上げてしまう。
贈与の本質は3つの義務で
1.贈与する義務、2.受け取る義務、3.お返しをする義務
で、正のフィードバック構造を持つために、時には人を死に追いやったり争いに発展するという苛烈さからも、贈与という規範が社会の中枢に根付いているのが理解できる。
ただ、先住民の生活の基板が贈与で、資本主義社会に批判点が山のようにあるから、贈与社会に逆行しろという説は、あまりにも急進的であり論理が飛躍していると言わざるおえない。
いわゆる古典というのは、発想の斬新さと論理の跳躍の2つを兼ね備えていることがよく見られるし、レヴィ=ストロースなど後の文化人類学に多大な影響を与えたのは間違いない。
また、近年注目されているSNSのいいねや文化資本の問題などは、この贈与論の視点から見ると面白いし、多くの評論は多大な影響を受けている。
とりあえず、ポトラッチとタオンガ、この2つを覚えておけ(笑) -
何度も読み返したい
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「贈与」という儀式の体系化を図る上で欠かせないこの名著。せっかくなのでクリスマスの時期に読んでみました。
まず感じたのは、なぜ贈与にフォーカスしたか、というのは、そもそも異なる文化を持つ人々が出会った時、最初に行われる行為である、ということ。最初に行われる、ということはたとえ文化が異なっていても、贈与の持つ意味に関しては重なる部分があると認識されている。本書はそこを明らかにしようとしたのだと思っています。
また、贈与の持つ意味、単に『与える』ではなく、同時に受け取ったものに次に『与える』義務を生じさせることは、どの文明でも共通であり、貨幣が生じるまで、与える量はもっと曖昧なものであった、ということでしょう。
贈与の持つ意味は、国家の存在が弱くなりはじめ、貨幣の価値が定まらなくなってきた現代、そして将来、再びか新たにか、問いなおされるのではないか。最近のはやりである「フリー・エコノミクス」と、通ずるものを感じました。
難しいですが、とても興味深いです。 -
おもしろかったけどむずかしかった。
ぽ、ぽ、ぽ、ポトラッチ!(ひとつおぼえ)