マクニール世界史講義 (ちくま学芸文庫 マ 40-1)

  • 筑摩書房
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480097255

作品紹介・あらすじ

『世界史』の著者が、人類史を見る上で重要な三つの視点を易しく語り下ろす。本物の歴史感覚を学べるコンパクトな講義

感想・レビュー・書評

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  • 途中で呆れて読むのをやめた。先住民と、かれらに対してとられた酷な政策を無視して、「技術的に劣ったほうが優ったほうに勝ろうとする、この原則のうちに社会は革新されてきた」とは……。まったく異なる文明というものを無視していないだろうか?

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737629

  • 世界史というふろしきを広げて、人類という僕たち、文明という社会の姿をその上で描いてみる。


    自分がいる社会、隣りにある社会、これまでにないフロンティアとして見出された社会。

    その関わり方、その中での立ち方、振舞い方。文明的な、疫学的な序列、強弱のためのバランスによって、それぞれの存在が強められ、弱められ。飲み込まれながら、大きな形となっていく。


    寄生している。確かに、人も社会も、寄り掛かることでしか成り立たないことは明らかで。

    どんなヒエラルキーも、人間の関係も、強弱という姿が表面に表れているとしても、そのどちらもがなくてはならないものとして成り立っている。マクロでもミクロでも、その俯瞰した視点は世界というものを語るときに必要なもののような気がする。

    歴史というものを切り取れば、同じことを繰り返して、あたふたとひとり足掻き続けている、変わることのできない人類、根本的には本能的にしか舵をきれない人類、みたいな滑稽な姿が浮かんでくるような気分に辿り着くけれど、それはたぶん想像力が足りないんだろう。

    歴史が示すダイナミズムの中で、たくさんの破錠を超えて、刷新した姿を表してきた人類というもののエネルギーを確かに感じ、未来にもう1度振り向くことが必要なんだと思う。



    'この事実を強調し、地球上にこれほど不安定でありながらも壮大に広がる生命体の網の目の一部としての人間の画期的な記録に対する理解を深めることが、今回の講義の目標であり、目的です。お話してきたような人間を取り巻く状況に対する展望が陰鬱で、決定論的で、魅力がないように見えるとしたら、私は残念に思います。私自身はまったく逆の感じ方をしていて、私自身を含む人類と他の生命体との密接な関係を認識することで、一種の高揚感を感じています。社会的相互作用、言語が持つ象徴的な意味、人間の知性は、私たち自身のために、そしてこの地球を共有するすべての動物や植物のために、他の面では見栄えのしないヒトという種に、その身が置かれた環境を何度も何度も変化させることを許したのです'

  • 歴史の流れを概観するにはコンパクトかつ専門用語があまり出てこないのでわかりやすいのだと思いました。
    ただ、講義録ということもあり、用語の定義が明確でないところも多いのが気になりました。
    例えばフロンティア論では、何気なく『価値』や『技能』という言葉が出てきますが、これは資本主義的な生産性を指しているのだろうか?などと考えながら読みました。
    読み物としては面白いと思いましたが、当然ですが教科書的なものではなく、著者の歴史観によるものだという認識で読む必要があると思いました。

  • グレートフロンティア章が読みやすい。
    ヨーロッパで発生した人工構造の変化が、大規模な人口移動を生み出し、世界地図を大きく塗り替える結果になった。って話。

  • 読んだな〜。
    内容覚えてないな〜。
    (2020/12/01)

  • 複雑な人類の歴史を理解するには歴史の見方が必要だ。ベストセラー「世界史」で知られるウィリアム・H・マクニールは「フロンティア」「感染症」「マクロ寄生」という三つの観点から壮大なる人類の歴史を繙いていく。「世界史」よりはだいぶ短くまとまっているが世界史の好きな人以外にはつまらなく感じるかもしれない。一般人向けではない感じ。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou28502.html

  • フロンティア論、伝染病、アメリカ原産農作物、ミクロ寄生とマクロ寄生、繰り返す政治や経済の破綻。
    講義録で口語調だが、いまいち主張しているところがよくわかりにくかったりする。

  • 有名な「世界史」とは直接関係なく、マクニールの特別講演をまとめたもの。

    文明の発展の差異が、動物相、植物相、大陸の大きさによる民族の交流によって生じたというのはジャレド・ダイアモンドの有名な主張だが、感染症や文明の伝播という視点は歴史家にとっては昔からあるものだったのだろうと感じた。

  • 随分前に読んだのでうろ覚えだけど、歴史の入門書的な本だった印象があって、読んでいて面白かった。よく聞く気もするけど、歴史はたしかに交流と衝突の繰り返しでもあるのかもなぁ・・・。

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