- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480425041
感想・レビュー・書評
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「地下室アントンの一夜」
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アップルパイの午後
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女性作家でこんなに好きになるのは自分にとっては珍しい。
淡々としているようで、そこはかとなく文章から瑞々しい
エロティシズムを感じる。
それがより、少女性を感じさせる。
男性が読むとまた違う印象を持つのかもしれないが、
女性として共感しうる作品。 -
ドッペルゲンガー?二重性?
どこまでが自分で、どこからが相手か分からなくなるような、
境界が曖昧な感覚には覚えがある。
元祖少女小説?といわれる、みっちり語りがたまらない。 -
「こおろぎ嬢」「地下室アントンの一夜」「歩行」「第七官界彷徨」「山村氏の鼻」「詩人の靴」「新嫉妬価値」「途上にて」「アップルパイの午後」「花束」「初恋」「無風帯から」「杖と帽子の偏執者」「匂い」「捧ぐる言葉」「神々に捧ぐる詩」
が読めます。
多分好きだと思うよ、と勧めて頂いて読みました。
とても、とても好きでした。
「幻想文学」「ロマン派」
私は文学に詳しくないけれど、自然とそんな言葉を思い浮かべました。きっと、この人はすごく自由に書いていて、そしてそれがこんなにも深い甘みになるのではないかなと思いました。
わざとらしさのようなものが、いっぺんも感じられないで、私はとても好きだったのです。
この人が鳥取(砂のあるとこと)に住んでいた、ということも何だか変に興奮させられます。
とてもぴったり。
彼女が描く雨の場面は。本当にしっとりとしていて、カビ臭い本の匂いや、濡れて少し気持ちの悪くなった背中や、髪の毛からぽたりと落ちる水滴を首筋に感じるようです。
「第七官界彷徨」「無風帯から」がことのほか好き。
短編というより、それぞれ中編ですが「世界」がでいていて、いつまでもそこにいたいような気にさせられます。 -
「第七官界彷徨」「アップルパイの午後」「こおろぎ嬢」を読んだ。
「第七官界彷徨」では、実の妹のことを「女の子」と呼ぶ兄たちが不思議だった。 -
津原泰水が好きじゃなかったら私は尾崎翠にも出会えなかった。
一期一会だなあ。
「第七官界彷徨」素晴らしい!!! -
2009年夏、女子二人で山陰旅行。
帰りのANAの飛行機の雑誌で、目に飛び込んできた。
「鳥取生まれの作家 尾崎翠」
「よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は、変な家庭の一員としてすごした。そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。」
気になって、帰ってから本屋で探してしまった。
この『第七官界彷徨』は、ほかの作品ともつながっている。
べつに、美人が蝶や花と戯れる話ではない。
それでもこれらの作品群は、もっとも恋というものを美しく表現しているから素敵だ。 -
妄想の師匠
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『第七官界彷徨』のみ読破。