ねにもつタイプ (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.01
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本棚登録 : 2915
感想 : 276
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426734

感想・レビュー・書評

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  • 人生の中で、通勤ほど嫌なものは無い。ストレス以外何も与えてくれないこの時間をどうやって克服するか。

    片道40分もあるのに、二度乗り換えで電車に乗っている時間は約10分×3。細切れなので長編は読みにくい。単行本はスペース的に読めない。iPhoneをいじるのにも飽きた。音楽を聴くだけなのも能がない。

    色々考えた結果、岸本さんのエッセイを読むのが一番だとわかった。岸本さんの作品は、たった3〜4分で、異世界へトリップさせてくれる。通勤ラッシュという忌々しい現実から逃避させてくれるのだ。

    そして、読んだ後は、自分も岸本さんの視点を真似してみる。そうすると、イライラの対象でしか無かったラッシュの光景が、静止画のように、穏やかな風景画に見えてくる。日常の光景を観察することは、やがて鑑賞することにつながり、そして心のゆとりが出来るのだなあ、と勝手に解釈して、私の心もすっと晴れるので、岸本さんの作品を読むことは、究極のストレス解消法になっている。

  • 妄想は生活を豊かにするなぁ

  • 好:「ゾンビ町の顛末」「日記より」「毎日がエブリデイ」「戦記」

  • 面白かった!現実が妄想に引き込まれて。これは何度も読み返したくなるエッセイだ。ロープウェイ風呂はいくらなんでも妄想かなと思ったが、過去に実在してるのね。

  • 妄想と、現実がへんに入り混じったへんな本。「ちょっと読む」のに、ちょっといい。

  • 某作家さんのエッセイは同年代という事もあってか、自分の事のように共感できるものばかりで、大変面白い。

    他の方のエッセイも読んでみようと、評判も良いこちらを読んだけれど、私にはいまいちピンと来なかった…。本当の話か、作り話かもよく分からない。面白いのか面白くないのかもよく分からない。
    これはエッセイですか?

  • 小説意外でこんな評価も珍しい。
    素晴らしく面白かった。
    ゲラゲラ笑える程面白いんだけど、決してそんな下品には笑い方にはならない。あくまでクスっと上品に。しかし、面白さは半端ではない。大爆笑なんて軽く超越している。
    人を笑わせるような文章は、どうしても、わざとらしさが鼻につくことが多い。けれど、そんな煩わしさは一切なし!
    天才的な文章!!

    日記や手紙が、こんな風に書ける才能が欲しい!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「こんな風に書ける才能が欲しい! 」
      卵が先か、それとも鶏か、、、岸本佐知子について頭を悩ましているコトは、このような素晴らしい方だから、...
      「こんな風に書ける才能が欲しい! 」
      卵が先か、それとも鶏か、、、岸本佐知子について頭を悩ましているコトは、このような素晴らしい方だから、あんな変な本達をスパっと翻訳するコトが出来るのか?それとも、妙な本ばかり訳されたから、このような、、、(語弊があると困るので以下略)
      2014/04/25
  • 他人に話すと「くだらな~い」と言われてしまいそうなことを筆者もあれこれ思い巡らしているんだなぁと思うと、仲間になったような気分になりました。ぷぷっと笑える話がたくさん。

  • こういう頭の中の女の人と結婚して毎日くだらない話をしながら暮らしたら楽しいだろな、と思った。キュートでたのしい本。

  • エッセイと妄想の挟間。

    ロープウエイ風呂がいつまでもイメージがのこっていて、ふとしたときに思い出してしまう。

    以前図書館でハードカバーを借りたのですが、面白かったので文庫で買って再読。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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