齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる! (ちくま文庫 さ 28-5)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426970

感想・レビュー・書評

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  • 本書は膨大な書物を読まなければならない学者である著者が考案した「速読・多読」の方法論を述べた本である。また、「速読・多読」の方法のみならず読書によって獲得出来る能力にも言及されている。
    本をたくさん読みたいのが、読むのが遅く時間もあまり取れないので本書を手に取った。

    著者は、読書によって新しい「概念」を獲得し、それを元にオリジナルの考えを出せるようになることが重要だと説く。
    速読・多読はそのための手段であり様々な手法が紹介されている。以下に気になったものを幾つか列挙する。

    ・重要そうな部分に当てをつけ、そこだけを読む「二割読書法」
    ・引用して人に話すのだと意識して読む「引用ベスト3方式」
    ・一冊の本の背景を意識する系譜意識
    ・キーワードに注目して読み飛ばしていく「キーワード飛び石読み」
    ・余白に樹形図・相関図などを書く
    ・評論を読むときは“仮想敵国”を意識する
    ・著者の思考パターンを意識する

    本書で述べられている方法は単なる速読の方法というわけでなく、速読し、かつ読解するという点に力を入れていると思う。
    それは著者が情報の完璧さではなく、考える力を重要視しているからだろう。
    今まで本を読んでいて「概念」を獲得したことは何度もあった。しかし、そこから何か新しいものは生み出せていただろうか。
    ただ速読の方法をと手に取ったが、読書のその先に思いを巡らすこととなった本である。

  •  「脳が活性化し、理解量が高まる」読書法を塾の講義形式でわかりやすく解説しています。

     本書は、速読術ではなく、あくまでも速読塾であり、速読のテクニックではなく、速読や多読の大切さを解説しています。

     そしてその考えは自分が今実践していることと重なっている所があり、自分が認められた感じがしました。

     もちろん、筆者の考えをすべて実践するのは、今の自分にはかなり難しいですが、今こうして読んだ作品をほかの人に紹介することが大切だということで、これからも続けていこうと改めて思いました。

  • たくさん本を読みたい!
    でも時間がない!
    と思い、速読の本を探していて出会った。
    一言一句読まなくてもいい。
    とりあえず全体を把握して読むと早い。
    大切なのは、早く浅くじゃもったいない!
    早く深く!
    読む前にアウトプットを前提にしておくといい。
    そして、何か一つでもいいから、その本からキャッチしたモノを自分のモノにしていくこと。
    全部読まなくてもいいから、どんどん読む数を重ねていこうと思った。

  • いわゆる「文章を画像として見る」系の速読かと思ったけど(あれ上手く行った試しが無いのです)、それとは全然違い、著者の体験からくる実践的な手法が紹介してあり、実にためになる。
    騙されたと思って読んでみてほしい。3色ボールペン、本当に役立つんだから!

  • 速読するには

    2割の大事なところだけを読む
    そのためには、見出しやキーワードを拾って筆者の言いたいことをつかむ。
    速読というより、大学受験の小論文や現代文、英語の長文読解のテクニックを聞いているようだった。

  • かなり参考になりました。
    一度に複数冊を読む、
    まずはじめから最後までに一気に目を通すというのは
    実践しています。

  • 「日本語であそぼ」というTV番組ができたのは、我が家の子供が幼児期を抜けてからだったので、一緒に見るということもなく、それがこの本の著者である斎藤孝さんの監修の元に制作されたというのは知っていたが、その程度だった。

    齋藤孝さんがTV出演されているのを見た時も、声の甲高い上機嫌な男の人だというくらいしか印象がなかった気がする。

    初めて斎藤孝さんが書かれた本を読んだ。この本は「速読」というより、いかに読書という技法を身に付けるかということに焦点をあてている。

    読書を通してAランクの理解力=「内容を要約して咀嚼したうえで、さらに新しい価値をつける」を手に入れることの重要性を感じた。
    私自身、読んですぐに忘れるタイプの人間で、これではせっかくの読書体験も頭の良さには繋がっていないと反省。
    読書の中で登場人物に寄り添い、その身となって、何が言いたいかを否定的な立場ではなく受け入れ、受け入れられなければ「つっこみ」を入れながら読むという技術もあると教えられた。
    特に本の中で「引用」できる文をさがし、自分の体験に照らし合わせて文章を書くという、著者が学生に課している方法はとても素晴らしいと思った。

  • 速読の意義や考え方を示してくれる良い本です。理解力向上、著者を独占できるチャンス、二割、八割の法則など好感が持てる。ベストエピソードを3つ選ぶ、速読は心が動く本に出会うチャンスが広がるなど速読技法だけでなく、暖かみを感じた。

  • 「読書レベルをA,B,Cにランク分けして、なぜAランクを目指すべきなのか」「本の言葉を理解して、自分の言葉に置き換えたり、他の事象と結びつけられなければ、いくら読んでも意味がない」これらのお考えは大変ためになりました。手応え感が満載です。

  • 洋書のところが役に立ちそうだった。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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