入門 万葉集 (ちくまプリマー新書)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 96
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480683595

作品紹介・あらすじ

万葉集は、古代人のSNSです――日本最古の歌集の成り立ち、時代、人物や場所について親しみやすい超訳とともに解説。初めて読む人のための「感じる」入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 万葉集のエッセンスを堅苦しくない文体でまとめた本。
    薄く広く万葉集を楽しめます。
    恋の歌だけではなく、望郷の歌、四季の歌、国自慢の歌。
    万葉集は、天皇から名もない身分の人まで多様な歌が寄り集まっています。
    たくさんの人々が、些細なことでも和歌に詠み、歌うことがもっと自分の生活に根ざしていたことをより実感的に感じることができました。
    これに続く三代歌集の古今和歌集に比べて、歌がストレートに伝わるのが特徴的です。
    そして、その美しい独特のリズムは、音としてとても心地よく、言葉の響きだけでお気に入りの和歌が見つかるかもしれません。
    令和という元号についても触れられているので、令和の終わりまでが旬の本かな、とも思います。

  • 万葉の人の心も現代人と同じ。
    現代に置き換えた解説と、わかりやすい語り口調ですらすら読めた。高校生向けの本だが、「万葉集とは何か」を知りたい大人にもおすすめ。万葉集は決して難しいものではない。

  • 面白い!

  • 書店でふっと目にして購入。上野先生の万葉集3冊目。「はじめて楽しむ万葉集」の方が良かったかな。やっぱりせつない恋心を歌ったものの方が良いな。それが、今回はちょっと少なかった。それにしても、そもそも万葉集に興味を持った最初のきっかけは梅原猛の柿本人麻呂論だった。その作品が一首もない。なぜなのか。今回の本の中では、遣新羅使(けんしらぎし)ということばがあることを知った。ほかでも出会っていることばで、なんて読むのかなあと思っていたが、そのままだった。隋や唐は歴史で教わるが、あいだに新羅が入るのは初めてだった。そして、何よりも本書からの収穫は「言の葉の庭」新海誠監督の映画。観ました!50分足らずの短い映画だけれど、すてきな時間が持てました。「鳴る神の しましとよもし さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」「鳴る神の しましとよもし 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば」ああ、いいなあ。新宿御苑、行ったことなかったなあ。雨の日に一度訪れてみたいなあ。

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著者プロフィール

奈良大学文学部教授。著書『万葉文化論』(ミネルヴァ書房・2019)、論文「讃酒歌十三首の示す死生観—『荘子』『列子』と分命論—」(『萬葉集研究』第36集・塙書房・2016)など。

「2019年 『万葉をヨム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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