ショパン紀行 あの日ショパンが見た風景

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784487800834

作品紹介・あらすじ

ショパンは39年の短い生涯のなかで、驚くべき長距離を移動した。生地ジェラゾヴァ・ヴォラや首都ワルシャワなど20歳まで過ごした故国ポーランド、輝かしい成功を収めたパリ、作家ジョルジュ・サンドと生活をともにしたマヨルカ島と中部フランスの村ノアン、北の果てスコットランド、パリでの死まで、音楽家のはるかな旅路を丹念にたどり、美麗かつ貴重な写真とともに、その心象風景にせまる音楽紀行。

感想・レビュー・書評

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  • ショパンは戦禍を避け、病と闘いながら生涯で1万kmもの旅をした。そのショパンが生涯でたどった道を、およそ1ページの文章に1ページの写真という構成で紹介している。

    残念ながら、ショパンが実際に使ったものや訪れた建物、住んだ建物の多くは戦禍や持ち主が変わることにより建て替えられていた。ただ、田舎においてはショパンが見たであろう風景が残されているところもある。これらの写真を見ながら、また、そのころ作曲した曲を聴きながら本を読み進める。

    ショパンは39年の短い生涯の中で、祖国ポーランドに20歳まで住んでいた。その後、ウィーン、パリ、マヨルカ島、ノアン、パリ、スコットランドと住居を移し、作曲・サロンコンサート・療養を行った。ポーランドを離れてからは、恋人サンドの献身的な看病を受けながらも、どこか寂しい生活を送っていたのではないだろうか。本書は、ショパンのたどった道々でショパンのことについて訪ねているが、ポーランド以外では、あまりショパンの曲や、ショパンが住んでいたところなど気にされていないようで、読んでいても寂しい気持ちがわいてくる。

    本書の最後に、ショパンの遺言によってショパンの心臓がワルシャワの聖十字架教会に納められているというその主柱の写真が載っているが、供えられたカラフルなマーガレットやバラの花が、ショパンの最後をより悲しく引き立たせるようであった。

  • 妻が文章、夫が写真担当の、まさに夫婦で作り上げた一冊。

    筆者の強い思い入れによって、取材が始まるのだけれど
    よく相手をしていただけたものよ、とそこに驚ろかされる。
    ショパン関係者は親切なのかしら?
    それともファンには優しい?

    筆者のごくごく個人的な思い入れについていくのは、
    正直、疲れる。
    何だか取材される側がお気の毒すらに思えたりして…

    でもショパンゆかりの場所を写真で見ることができるのは
    とっても嬉しい。

  • はっきり言って非常に稚拙な文章で、これがプロのライターなのか?と驚きました。
    しかし、写真はどれもとても素晴らしく美しく
    「ああ、ショパンはこんな美しい場所でインスピレーションを受けて作曲したのね…」と思えます。
    最後は文章を読まず、ひたすら写真集として鑑賞しました。
    著者の本業はライターではなく、ショパンが好きなカメラマンなのだ、と思いこむことにしました。
    写真集としてはとてもお奨めです。

  • ショパンが暮らした場所、旅した場所を巡る写真集です。
    その地にまつわる彼のエピソードも載っています。
    著者の個人的な思い入れに傾きがちな内容ですが、ありそうでなかったショパンの見た風景を知れる本です。
    よかったのは、ショパンがいつもショコラを作っていた鍋など、なかなか見れない、些細な日常のひとコマを垣間見れること。
    生のショパンに触れられた気分になります。

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著者プロフィール

文筆家

「2015年 『おとなの奈良 心を澄ます旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀内みさの作品

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