- Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488019556
感想・レビュー・書評
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非常に面白かったです。子供向けにしては残酷表現が多いですが。あれこれ面白さはありますが、特にこの世界における女性の立場に考えさせられ、にやりとさせられました。
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あとがきの解説で、上橋菜穂子さんが語ってることに、まったくの同感。「七番目の息子の七番目の息子」で左利きゆえに、魔使いの弟子になったトムのハラハラドキドキの冒険&成長譚ではあるものの、ありがちな物語のようでありがちな物語じゃない。前巻は物語への導入部ということで、正直、まったくピンと来なかったんだけど、本格的に物語が動いてくるこの2巻では、途中から佇まいを正して読むことに。 前巻ではピンと来なかった「魔使い」という職業が、教会から迫害される立場、いわば教会の敵であり悪である存在というのが、ずしんと心に重く圧し掛かってくる。その教会すら、無実の人間を魔女と断定し殺してしまう、必ずしも正義であり善とはいえない存在で。この物語の中では、絶対の善も悪も存在しない。登場人物らは、絶えず善と悪のはざまで揺らぐことになる。 そんな中、主人公のトムは、自身の中で自問自答しながら判断し、自分の善と悪を見極めようとする。他人の意見に決して流されず(師匠の言いつけに逆らうことも/汗)、自分の信念が決してぶれない。そして信念に従って行動する姿は、とても好ましい。まだまだ半人前なのにー(笑)。 師匠の過去のこと、トムの母のこと、そしてアリスのこと。物語は今後、どう展開していくのか。とっても楽しみー。ほーんとに、一筋縄でいかないファンタジーです。だからこそ、大好きー♪