愚行録

著者 :
  • 東京創元社
3.52
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本棚登録 : 690
感想 : 149
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488023874

感想・レビュー・書評

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  • すべて証言形式で書かれた作品。各々の人物の語りによって、被害者像がどんどん明らかになっていくのだけれど……この過程はなんだか怖い。どうも最初にイメージしたものから、歪んでずれていくんだよねえ。「善良で恨まれることのない」被害者だったんじゃないの? という。そしてラストで明かされる犯人とその動機も、理解できないでもない、かもしれない。
     タイトルの意味……読み終わって考えると、そのまんまだったんだよなあ。結局人間って、歪んだ見方をすれば誰もが「愚か」なわけなんだよねえ。この登場人物の行動を読んでいると「馬鹿だなあ」って思えるけど、自分が人から見られたときにそう言われない自信は……ないのかも。

  • 人間の生々しさがいいですね。
    登場人物全てが日常に溢れる、よくある人間関係。

    あー人間って怖っ!

  • なんか。重くなりました。
    でも、読んで損はないです。
    45

  • この作者は読んだことなかったけれど、いやいやおもしろかった。似たようなスタイルの「告白」「贖罪」よりずっといい。(なんであれが売れるのか?)事件の真相も意外性があるし、語り手それぞれがいかにも実際にいそうな人たちで、みんな愚かだ。まさにタイトル通り。でも「告白」と違ってなぜかイヤな気持ちにはならない。悲しくはなるけれど。

  • これ単行本買ったんだけど、紛失しちゃったんだよね…。
    だから文庫を買うか迷ってます。

    何ていうか、周りの人にどう思われてるか
    死んでみてわかるのかもしれないね。
    なんかゾワゾワするよね。
    人間が一番怖いよね。

    読中も読後も嫌~な気分になれるのでオススメ(笑

  • とある一家惨殺事件がインタビュー形式で紐解かれていく。人の評価って見方によってかなり違うよねー。っていうのがよく描かれていたと思う。最後まで読んで犯人がわかるとそこかしこにヒントが隠されていることに気づく。そういうのけっこう好き。ただ、惨殺の動機としてはかなり弱いんじゃない?まぁでもきっかけなんて些細なことであることがほとんどなんだろうね。

  • 現実に起きた事件を連想させる。
    関係者の証言によってある事件を語っていく物語。

    人によって、こんなに見方違い、事実が食い違っていくのかと恐ろしくなる。

  • 貫井徳郎らしいね
    最後の返しとかが、慟哭に似ているな

    けど、途中でストーリーが読めてしまったからなのか、そこまでの驚きはなかったかな

    でもー、まあ犯人が彼女だとは思っていなかったけども

    インタビュー形式で進められていく本書

  • 一家惨殺事件について、知人、友人を訪ねて、インタビューをするという形で、最初はワイドショーを見ている感覚でおもしろかったけど、だんだん途中から飽きてきて、もういいや、ととばしてしまった。でも結末が気になったので最後を読むと、巻頭に出てきた、幼児虐待の新聞記事の理由がわかるのと、インタビュアーと、犯人が誰なのかわかった。わかったけどすごく後味の悪い物だった。読まなければよかった。

  • 最後にピタッと決まって小気味いい。身をくらました方が賢明だと思うけどね。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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