- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488199043
作品紹介・あらすじ
被害者も証人もそして捜査陣も、みなそれぞれの秘密をかかえるなか、セバスチャン自身も実はある事情を隠して捜査に加わっていた。登場人物の強烈な個性が光る、新シリーズ。
感想・レビュー・書評
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第一作で読むのをやめており数年経ってしまった為、続編読むついでにこちらも再読。
記憶以上にセバスチャンが鬱陶しいんだけど?!
本当に鬱陶しかった。けど小説としては面白い。これから4作目まで読むつもり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スウェーデン作家「ミカエル・ヨート」と「ハンス・ローセンフェルト」の共著の長篇ミステリ作品『犯罪心理捜査官セバスチャン(原題:Det fordolda、英題:Sebastian Bergman、米題:Dark Secrets)』を読みました。
「ヨナス・ヨナソン」の『国を救った数学少女』に続き、スウェーデン作家の作品です… 北欧ミステリが続いています。
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〈上〉
「息子が帰ってこないんです」警察にかかってきた一本の電話。
少年は心臓をえぐり取られた死体で発見された。
センセーショナルな事件に、国家刑事警察の殺人捜査特別班に救援要請が出された。
四人の腕利き刑事。
そこにひとりの男が加わった。
「セバスチャン・ベリマン」、かつてのトッププロファイラー。
だがこの男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いて寝てしまう、はた迷惑な奴だった。
スウェーデンを代表する脚本家がタッグを組んだ、注目の北欧ミステリ。
〈下〉
殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、裕福な子どもが通う高校に転校していた。
母親、ガールフレンド、友人、担任と、証言を得るうちに変化していく少年の姿。
一方、トラブルメーカーの「セバスチャン」が加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。
被害者も証人もそして捜査陣もみな秘密をかかえるなか、「セバスチャン」自身も実はある事情を隠して捜査に加わっていた。
登場人物の強烈な個性が光るシリーズ開幕。
訳者あとがき=「ヘレンハルメ美穂」
*第3位『IN★POCKET』2014年文庫翻訳ミステリーベスト10/読者部門
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2010年(平成22年)に発表された「犯罪心理捜査官セバスチャン」シリーズの第1作… スウェーデンを代表する脚本家の二人「ミカエル・ヨート」と「ハンス・ローセンフェルト」がタッグを組み、傍若無人、傲岸不遜、自信過剰で協調性ゼロ、女たらし(セックス中毒)の犯罪心理学者を主人公に据えて描かれた作品、、、
主人公の「セバスチャン・ベリマン」だけでなく、他の登場人物も非常に魅力的だし、ストーリーも波乱に富んでいて、とても愉しめる、面白い作品でした。
ストックホルムにほど近い静かな町ヴィステロース、「息子が帰ってこないんです」ヴェステルロース警察にかかってきた一本の電話、それがすべての始まりだった… 行方不明だった16歳の男子高校生「ローゲル・エリクソン」は心臓をえぐり取られた死体で発見された、、、
地元ヴィステロース警察の刑事部長「シェスティン・ハンセル」要請を受けて、国家警察の殺人捜査特別班の「トルケル・ヘーグルンド」をリーダーとする、「ウルスラ・アンデション」、「ヴァニヤ・リトネル」、「ビリー・ロセーン」の4人の個性的で腕利き刑事が捜査に乗り出した… そこにひとりの男が加わった、男の名は「セバスチャン・ベリマン」、殺人捜査特別班のかつてのトッププロファイラーだが、この男、自信過剰で協調性ゼロ、アドレナリンとセックス中毒、捜査中でも関係者を口説いて寝てしまう、はた迷惑な奴だった。
殺された「ローゲル」は家庭に恵まれず、以前の高校ではいじめに遭い、裕福な子どもたちが通うパルムレーフスカ高校に転校したという過去があったが、転校先でも友達が少なかったという… 母親の「レーナ」、ガールフレンドの「リサ・ハンソン」、友人の「ヨハン・ストランド」、校長の「ラグナル・グロート」、担任の「ベアトリス・ストランド」と、証言を得るうちに次第に浮かび上がり、変化していく少年の姿、、、
捜査が進むにつれ、パルムレーフスカ高校には隠された問題があることが分かってきた… さらに、「ローゲル」の心理士「ペーテル・ヴェスティン」が殺害され、家が放火されるという新たな事件まで発生した。
一方、相手かまわずトラブルを起こす嫌われ者の「セバスチャン」が加わったことにより、殺人捜査特別班には穏やかならぬ波紋が広がっていた… 被害者も証人たちも、そして捜査陣もみな、それぞれの秘密をかかえるなか、「セバスチャン」自身も実はある事情を隠して捜査に加わっていた、、、
捜査が進むうちに少しずつ明らかになる被害者の少年「ローゲル」の姿と、ひととつひとつ暴かれていく周辺の人々が抱えるさまざまな秘密、そして意外な真相に至る事件の展開… いやぁ、面白くてラストまで集中力が途切れることなく読めましたね。
事件捜査の主役は捜査特別班のメンバーなので、警察小説とも呼べるのでしょうが… そこに、邪な動機から捜査に加わることになった「セバスチャン」が、物語全体を引っかき回すところが、本作の特色ですかね、、、
ねじれにねじれた人間性が影響して、「セバスチャン」は、他のメンバーからは総スカンを喰らいつつも、そんなことには一向にへこたれることなく、独自の解釈で捜査の方向性をリードして解決に導きます… 終盤、「セバスチャン」が「ヨハン」を無事に保護するシーンは印象的でしたね、、、
そして、目的である、自身の子どもに関するプライベートな情報も入手しちゃうのも流石… でも、エンディングで明かされた事実は、「セバスチャン」にとっても、読者にとっても衝撃でしたね。
本シリーズ… 是非とも次作以降も読みたいです!!
以下、主な登場人物です。
「セバスチャン・ベリマン」
心理学者。元国家刑事警察の殺人捜査特別班のプロファイラー
「リリー」
セバスチャンの妻。故人
「サビーネ」
セバスチャンとリリーの娘。故人
「シェスティン・ハンセル」
ヴィステロース警察の刑事部長
「トーマス・ハラルドソン」
ヴィステロース警察の刑部
「イェニ」
トーマスの妻
「トルケル・ヘーグルンド」
国家刑事警察の殺人捜査特別班のリーダー
「ウルスラ・アンデション」
国家刑事警察の殺人捜査特別班の鑑識官
「ヴァニヤ・リトネル」
国家刑事警察の殺人捜査特別班の刑事
「ビリー・ロセーン」
国家刑事警察の殺人捜査特別班の刑事
「ミカエル」
ウルスラの夫
「ヴァルデマル」
ヴァニヤの父
「ローゲル・エリクソン」
十六歳の少年
「レーナ」
ローゲルの母
「リサ・ハンソン」
ローゲルのガールフレンド
「アン=シャーロット」
リサの母
「ウルフ」
リサの父
「ヨハン・ストランド」
ローゲルの親友
「ウルフ」
ヨハンの父
「フレドリック・ハンマル」
ローゲルの前の学校の上級生
「レオナルド(レオ)・ルンディン」
ローゲルの前の学校の同級生
「クララ」
レオの母
「ラグナル・グロート」
パルムレーフスカ高校の校長
「ベアトリス・ストランド」
ローゲルの担任。ヨハンの母
「アクセル・ヨハンソン」
パルムレーフスカ高校の元用務員
「ペーテル・ヴェスティン」
パルムレーフスカ高校と契約している心理士
「アンナ・エリクソン」
セバスチャンの子どもの母 -
少年が心臓をえぐり取られ殺害された事件を追う。
セバスチャンは自身の秘密を追うために昔一時期所属したことのあるチームに強引に復帰し、皆から疎まれる…
人の心を読み解く技術に長ける主人公。
普段は技術を女性を口説くためにフル活用する…(心の傷、欠落してるのはわかるが…コイツサイテーだな)
事件自体も、登場人物のほとんどが抱える様々な秘密も最後まで二転三転読めない展開で読ませる。
すぐ続編読みたい…(入手困難) -
殺された少年は以前に通っていた学校でいじめられ、転校していた。母親、友人、担任と証言を得るうちに変化していく少年の印象。一方、トラブルメーカーのセバスチャンが加わったことで、殺人捜査特別班には波紋が広がっていた。被害者も証人も捜査陣もみな秘密をかかえるなか、セバスチャン自身もある事情を隠して捜査に加わっていた。
もっと早く読めばよかった。この後三作が翻訳されているようだ。 -
今まで読んだスウェーデンミステリーの大半と同様に最高点をつけてもいい。
ごく私的な目的からリーダーのトルケルを脅迫するようにして捜査班に加わったセバスチャンが、その目的を果たしてしまうのは不正が行われるということであり、それはなんとも後味が悪い。かといって、シリーズ第2作以降もその問題が引きずられるのはうっとうしいと思っていたところ、終盤にするっと解決。ビリーの粋な計らい。そして、それが第2作以降につながりそうな結末に。
すぐにシリーズ第2作『模倣犯』を読んでどうなっていくのかを今すぐ確かめたい。 -
なんかセバスチャンだけなく、みんながSEXに囚われてるような。まあそれにしてもええかげんな男やなー。
最後はシリーズとして続きが読みたくなる終わり方。
このシリーズ追いかけようと思うが新品が入手できないよー。 -
ミステリーは2度目が面白い。華々しく内容を忘れていたが登場人物についてはすでになじみなのでぐいぐい読めた。星5つに昇格。
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スウェーデンのベストセラーシリーズ。web本の雑誌で杉江氏が最新刊を推奨されてたので第一作を読んでみた。北欧にしては明るく読みやすい警察官の群像物。主人公は警官ではなく、心理学者の立場(プロファイラー?)で捜査協力し、過去には大きな成果を挙げた男セバスチャン。太めで独身、毒舌でセックス依存症。捜査会議での空気を読まない、人を馬鹿にする発言の破壊力は満点。ただしプーケットの津波で家族を亡くしていたり、いろいろと影の部分も興味深い。
事件解決後に起こるサプライズな結末も破壊力あり。シリーズ自作が気になる終わり方も上手。3.9
セバスチャンが仕留めた女性についての表現がまたいやらしい。
・彼女は”成長株”どころではなかった。それ以上の存在だったのだ。 -
うーん。円グラフでみると、全てが10点中4点って感じかなあ。全てにおいて物足りない。「これから面白くなってゆくのだろう、事件も人間関係も」ならんかった。ただ性格の悪い登場人物達にイライラしただけだった。事件もなあー、普通に普通のあんをかけてみました。なーんにも、新しさも面白さもなかった。これは、今年のワーストファイブに間違いなく入る!無駄に登場人物多いのは、今後のシリーズの展開を見据えてなんだろうが、一冊の本の出来としてはさいあくだ!