濡れた魚 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488258047

感想・レビュー・書評

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  • 1929年という、大恐慌直前、ナチスの台頭期から独裁政権期に至る時代、しかもベルリンを舞台とする。
    (解説で)言われていれば確かに、ナチを扱ったエンターテインメントは、ドイツの作家ではあまり聞いたことがないように思う。英米の作家がいきいきと描いて、独壇場であったかもしれない。

    登場人物が多く、翻訳ものの多くがそうであるように名前が入り交じって最初入れるかな?と思うけれど、キャラがくっきりしているので、比較的つかみやすい。

    「刑事であることを明かした以上、弱みは見せられない。この街ではやさしさと弱さは同義なのだ。」上154
    とも言うが、しかしこれはハードボイルドではない。
    これは決してハードボイルドとはなり得ない、と思うのだけれども、どうだろうか。

    しかし、主人公であるラートという人、よくわからない。
    ある1点において、私はどうしても理解が出来ず、そこでちょっと気持ちが離れてしまう。
    またチャーリーも、登場してきた最初のほうではとても魅力的なのに、場面が進むにつれ、なんかフツーの女になってしまって残念である。もっと「キレキレの出来る女」をやってほしかったんだけれど。。。

  • レビューは上巻に記載。

  • ラート感じ悪い!ラート感じ悪い!



    チャーリーだめんずうぉーかー!チャーリーだめんずうぉーかー!

  • ゲレオン・ラート警部を中心に、一部に実在の人物も混ざっているという多彩な劇中人物達が「1929年のベルリン」を舞台に、アクション在り、謀略在り、推理在りの物語を織り成す…何か多くの人物が「表向きは…しかし実は…」というような二面性を見せていて、なかなかに面白い…

    本作の題名になっている「濡れた魚」という言葉だが、これは当時の警察関係者が用いていたという符丁で、「未解決事件」という意味だ。作中でも、劇中人物達が何度か口にする。正しく「“未解決”に終始するとも思われた一件の意外な進展」というのが、本作の物語である。

    本作全般が醸し出す「1929年のベルリン」という雰囲気がなかなかに嵌る…そして興味深い…

  • キャラ、ストーリー何もかもが半端なくたってます。脱帽。
    まさしく自分好み。

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