サニーサイドエッグ (創元推理文庫) (創元推理文庫 M お 7-1)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488406110

感想・レビュー・書評

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  • ハードボイルドエッグの続刊、サニーサイドエッグです。

    相変わらずハードボイルド「かぶれ」な主人公と、今度は帰国子女金髪ギャルの組み合わせ。
    しっとり和服美女も出てきて「おや!本当のハードボイルドに?!」と思いきゃいつも通りの猫探し…

    ある意味ハードボイルドエッグよりテンポが良く、伏線も綺麗で読みやすかったです。
    キャラ(Jやチビなど)が定着してきたのもあってか安定感がまして、より感動かも。
    最初の方は抱腹絶倒情けなさ200%なのに、最後は本当にハードボイルドかつぐっとくる、素敵なお話でした。
    できれば一日で一気に読みたい!
    そんな本(*^^*)

  • 行方不明のペット専門の探偵だが、依頼元よりも捕まえる対象のはずの犬や猫にやさしいのが印象的。「タフでなければ・・・」のセリフ通りの主人公が、前作と変わらないところが嬉しい。ハードボイルドの口調で語られるユーモアたっぷりのストーリーだが途中で展開が読めてしまうのが難点。ただ面白かったのは間違いないのでひどい点にはできなかった。

  • この著者ならではという気がする。

    いわゆるヤクザをコミカルに描くことで笑いをさそい、三枚目主人公に物語を進めさえて、国家権力が主人公を保護しつつ物語の回収を行う。

    ややワンパターンという印象がぬぐえない気もしないでもない。前半もややしまらないテンポで話が進むし。

    面白くないか?といわれるとそんなことないんだけども。

  • 2作目を読み終えて気づいた。
    こーゆー回りくどい話し方をする主人公は好みじゃないことに。
    でも内容はとても良いし、「そんな展開に!」と思うんだよね~。
    ハードボイルドに憧れている最上だから、面白いのだろうけど
    普通の口調の方が評価が高かっただろうな。
    とは言いつつ次作が出たら読んじゃう。

  • 「携帯電話という道具を手に入れた人類は、それが存在しなかった頃より孤独になったかもしれない。」

    最上探偵第2弾!!
    もう、笑ってしまうのだけれど、かっこいい。
    私は、今回のが好きかなぁ。
    にしても、トリックというか、秘書さんの実は・・って話には少し驚かされましたけれど。

    面白おかしい、最上探偵なのだけれど、
    実は、やっぱりタフで、ハードボイルドなんだな、とつくづく感じさせてくれる展開なのでした。
    マジ、カッコイイ。

    第3弾にも密かに期待してしまいますよぅ。

    【2/5読了・初読・先生の本】

  • рヘ最上俊平、私立探偵である。ハードボイルド小説を愛する私は、決してペット探偵ではないのだ。だが、着物姿も麗しい若い女性とヤクザから、立て続けに猫捜しの依頼が。しかも、どちらの猫もロシアンブルー!?なりゆきで雇うことになった秘書に、独自に習得した猫捜しの極意を伝授し、捜査は順調に進むはずが…。名作『ハードボイルド・エッグ』の続編、いよいよ文庫化。

  • ネコ・探偵・ブロンドグリーンアイ・多重人格・ヤクザ・チップ埋込

  • 最近、絶不調というか・・・・
    ほとんどの読書時間である通勤電車の中でも、仕事が頭をよぎり本が進みません。

    そんな中で、この本は久しぶりにいつものペースで読めました。
    荻原浩の『ハードボイルド・エッグ』の続編。昨年5月に文庫化されてたのですね。ちっとも気づかなかった。

    私は荻原さんのデビュー当時のスラップスティックが大好きで、シリアス路線に転向されたのを残念に思っています。時々でも良いから、初期のような作品を書いてくれないかな思っていたので、そういう意味では待ちに待った作品でした。

    非常に楽しく読みました。
    初期の作品が1冊の中でコメディとシリアス8:2だとすれば、この作品は4:6でしょうか。随分とスラプスティックの要素は減っているように思いますが、それでも、思わずニヤリとさせられるところが随所にあります。
    これからもこういった作品を書いてほしいと思います。

    .

  • 『ハードボイルドエッグ』での秘書は、ナイスバディならぬ老婆がパートナーだったのですが、今回は本当に金髪に青い目を持つ若い女性がパートナーです。なんとなく主人公にはそぐわない感じを受けるけれど、読み進むうちに絶妙なパートナーという気がしてきます。私はこちらの方が主人公に合っている気がしました。

    というのも、『ハードボイルドエッグ』は最後に少し悲しい感じでしたが、今回はとても心温まる感じになっているせいかもしれません。やっぱりこういう終わり方が気持ちが良いかな、と思います。

    ただ探偵ものなのですが、ミステリーの要素はとても薄く、ミステリーを期待している場合はちょっと、というかだいぶ物足りないかもしれません。

  • ハードボイルド・エッグ好きですから続編嬉しい! ペット捜査のノウハウを身につけててプロでしたね… そういう変化した部分と、相変わらずな部分があってよかった それにしても荻原作品の女の子はいいですねー

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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