切れない糸 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M さ 3-4)

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  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488457044

感想・レビュー・書評

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  • ・所英男ファンとして、クリーニング屋の息子設定に興味
    ・映画好きとして、にやりとする所が多々
     あの女性の名前云々はちょっと厳しいけどねw
    ・主婦として洗濯蘊蓄に食いついた
     水でシミとかさ!初耳!
    ・甘いもん好きとしては、かとれあが近所に欲しいなぁ
     ■ ■ ■ ■ ■ 
    しかしさ~沢田さ~判ったんなら勿体ぶらずに早く和也くんに教えたげなよ~。
    安楽椅子探偵って、いけずが多いよね~。

  • 私も商店街育ちです。
    共感できる部分が多く、懐かしい気持ちになりました。

  • 思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった新井和也。預かった衣類から数々の謎が生まれていく、日常の謎系青春ミステリー。
    お仕事+日常の謎+青春小説、そして商店街の人々の人情モノという贅沢なストーリー。普段の生活には欠かせないクリーニング店の内部事情も知ることができる。映画の小ネタも面白い。だが、謎解きに大胆さがないのと、和也の友人で探偵役・沢田の個性がはっきりしないのが残念なところ。

  • 著書の坂木司は、読者に先入観を与えたくないからと覆面作家を貫いています。正確な生年月日も内緒、性別すらあきらかにされていません。男性っぽいけど。これまでに読んだ著書の中では『和菓子のアン』が好き。デパ地下の和菓子屋さんを舞台にした青春ミステリーで、高校を卒業して店に就職したばかりの主人公女子が体験するささやかな事件。彼女が仕事を通して成長していく姿が清々しいほか、和菓子の豆知識みたいなものもてんこ盛りで楽しい。殺人が起こらないミステリーは爽やかで、ときにはこんなのもいいなぁと。

    そして『切れない糸』もやはり人は死なない青春ミステリー。就活にことごとく失敗した主人公の和也は、父親の急死により、思いがけず家業のアライクリーニング店を継ぐことになります。預かった衣類の中から生まれる数々の謎。それを和也とともに解き明かすのは、大学時代の友人・沢田。

    4話からなる連作小説で、それぞれに映画の話もちょこっと。父子でフレンチトーストを焼けば『クレイマー、クレイマー』(1979)。砂糖とミルク入りコーヒーが出てくれば『バグダッド・カフェ』(1987)。サブリナパンツといえばオードリー・ヘップバーン、そして『ローマの休日』(1953)の話も。沢田がバイトする喫茶店の名前は“ロッキー”で、由来は当然シルヴェスター・スタローンの『ロッキー』(1976)かと思いきや……。

    アライクリーニング店の受付を担当するパートのおばちゃんは3名。松岡さんと竹田さんと梅本さんの松竹梅トリオで、まるで『チャーリーズ・エンジェル』(2000)とか。やたら映画に詳しいアイロンの達人シゲさんがめちゃシブイ。シゲさんがつぶやく奇術師チャニング・ポロックを見たいから、『ヨーロッパの夜』(1960)を観てみなければ。

    卒業式のさいに、息子にスーツを贈ろうとする母親。会社勤めはしないし、スーツを着る機会などないんだから安物でいいと言う和也に、「クリーニング屋の息子が、クリーニングに出すほどの値打ちもない背広を買ってどうするのよ」と母親。笑うとともに、心が温かくなりました。

    電話のこちらで顧客に向かって懸命に頭を下げる和也の様子には、見えなくても通じるんだという『神様からひと言』(2006)も思い出し。ちょっといい話です。

    映画『神様からひと言』の感想はこちら。→http://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/19cde24f9ddee0329f27e45139dd852b

  • 商店街のクリーニング屋さんを急遽継ぐことになった和也、友人の沢田、喫茶店ロッキーの店番、とともに、商店街の問題を解決する、人が死なないほっこりミステリー、さすが。

  • 舞台は絶対佐竹商店街。読み終える前に厨菓子くろぎに忘れた。悲しい。

  • 沢田、洞察力ありすぎ(・・;)

    ほんわかした日常ですね。

  • クリーニング店て意外と奥が深い。どんな職業でもそうなんだろうけど。
    興味を持って覗き込まないと、見えないものなんだよね。

    物語のジャンルとしてはあまり好みではなかったけれど、魅力的な人物たちと絶妙なストーリー運びで読ませられました。

  • 和菓子のアンの杏ちゃんのお母さんが出演しているということで、久しぶりの坂木さん。
    雰囲気や安楽椅子探偵なところは「引きこもり探偵シリーズ」と同じ。やっぱり読みやすい。
    ただ、主人公と同じですぐにネタが明かされず、ずるずる引き伸ばされるのは、あまり好きではない。

    そんなに新しい本ではないものの、
    クリーニングってこんな仕事なのか。
    こんな現象があるのか。
    そういう新たな発見がいくつもあって、勉強になった。

    結局シリーズ化はされていないのかな?
    しばらく離れていたので、他作品にも手を付けていきたい。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:913.6||S
    資料ID:95100022

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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