三人目の幽霊 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M お 4-1)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488470012

感想・レビュー・書評

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  • 落語雑誌の編集者が、東京下町で発生する事件(謎?)を解決する短編集。
    落語の内容や落語界のちょっとした蘊蓄に絡めて物語が展開するところが楽しく、寄席に行きたくなりました。
    次の週末あたりに鈴本演芸場へ行こうかな。

  • 落語雑誌の編集者となった緑が、編集長の牧と事件を解決!といっても、緑はワトスン役なので正確には一緒にいるだけ。
    ヒントがないこともないけど、牧の超推理が基本で、なんとなく釈然とせず終わる。落語をテーマにはしてあるが、別に落語を絡めなくてもいいような話ばかりだったし、各事件も、それくらいでそんなことするか?というのが多く、ちょっと突飛すぎると思った。なにより、ストーリーとはいえ、高座を途中で降りたり、途中で横やりの入るような話が多く、落語をテーマにしながら、落語への愛が感じられないのが一番微妙でした。

  • 短編集。それぞれ落語どっぷりの作もあれば、表面撫でただけのモノもあり、どっぷりばかりを期待してると肩すかしかも。「三鶯荘奇談」なんかは、かなりサスペンスで追走劇なんかも盛り込んでて落語とはまったく切り離して面白かった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    衝撃の辞令を受けて泣く泣く「季刊落語」編集部の一員となった間宮緑は、牧編集長の洞察力に感嘆しきり。風采は上がらず食べ物に執着しない牧だが、長年の経験で培った観察眼に物を言わせ、しばしば名探偵の横顔を見せるのだ。寄席の騒動や緑の友人が発したSOS、山荘の奇天烈も劇的な幕切れはご覧の通り。意表を衝く展開を経て鮮やかに収斂する、妙趣あふれるデビュー連作集。

  • 再読。旅用に文庫本と借りるため、久々に読んでみた。前は2012年にハードカバーで読んでた。これがデビュー作だそうだ。5編の連作短編集。「季刊落語」の間宮緑が語り手、編集長の牧大路が探偵役。ちょっと牧ができ過ぎというか、わかりすぎなんだよな。私の観察力がないだけなんだろうか。落語がらみの話は面白い。寄席に行って、生の落語を聞いたらまた違うんだろうな。シリーズ続編の七度狐、やさしい死神も読み返したくなった。特に七度狐は面白かったような。ちょっと最近読みたい本が続いてるな。いいことだ。

  • 短編連作。
    主人公は女性記者で、季刊誌の噺家雑誌の編集者。
    それと、その上司の編集長が、噺家たちのトラブルに巻き込まれて事件を解決して……という話。
    死人は出ない。

  • 知らずに2作目を先に読んでしまったシリーズ作品の1作目。落語を絡めた話の展開が秀逸。

  • 落語がからんだミステリーといえば、北村薫「円紫シリーズ」が思い浮かぶが、こちらは落語の中身がストーリーと絡んで「タイガー&ドラゴン」の趣き。
    「福家警部補」の倒叙型とは異なり、牧と緑と一緒に犯人を追う。そして意外な犯人と犯行にたどり着く。
    面白かった。この作家の他の作品も読んでみたい。

  • 落語のカテゴリーでも良いくらい、落語がベースの短編集。落語の季刊誌の編集長が名探偵で、編集部に配属された女性新入社員がワトソン役。
    二作目の『不機嫌なソムリエ』、推理物にワインが絡むとどうしても『刑事コロンボ』を思い出してしまうところに、落語の『厩火事』を絡め、恋愛成就らしい粉砂糖をほんのりちりばめ、味はともかく、ちょっと見栄えのするお菓子に仕上げた印象。
    特に突出したのもないけど、全体的に食べやすいものでまとめた詰め合わせのような感じ。

  • 事件の舞台が寄席であったり、師弟関係にまつわる複雑な感情が謎を解くカギになっていたり、はたまた有名な噺そのものが伏線に使われていたりと落語好きにはそれなりに楽しめるフィクションだと思う反面、たとえフィクションにしたってやや寒いかな〜という部分が少なからずありました。ハクション。

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著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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