- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492314067
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
1章と3章が面白かった。
特に3章のように、一度受け入れられた実験結果を、再度仮説を立てて見直し、より深い洞察を得ている所は(著者らの研究結果ではないが)、学者の鏡のように感じた。
その他の章の内容も、ふざけた感じの文章になってはいるが、仮説を立て、その仮説を確かめるための実験の内容を真剣に考え、それを愚直に実施して得た結果に基づき語られているので、単なる理論やべき論と違い、説得力がある。 -
前作に続き、統計経済学の手法で、社会問題に迫る快作。
ただし、今回は最初から話題が「ヤバ過ぎ」かもしれない。 -
2011.02.01-07
各章とも面白いが、1章と最終章の猿の話はGood -
いろいろな事例が紹介されていて楽しい。発想の転換と言ったら手垢のついた言葉だけど、考え方を広げることはやっぱり重要だなと思った。
人はインセンティブがないと動かないとのこと、人を動かすにはやっぱり仕組みづくりをしないといけないんだなと思わされた。エコもポイントとか減税つかないとなかなか推進されないし。(買い替え自体エコじゃなさそうだけど)
あと、国家はコストの高い解決法しか思いつかないと書いてあったが、同感! -
前作に比べると目から鱗が落ちる思いはあまりなかった。文体が独特なため、文章の読みにくさが目に付いた。(おそらく和訳が悪いわけではない)
-
行動経済学のいう「インセンティブに人はつられる」が、相変わらずおもしろい。
地球温暖化の解決策が、地球工学なる手法で解決出来るかも知れないとのこと。
大火山の噴火による火山灰と同じくらいの量の硫黄を成層圏に撒くだけで、地球の気温がさげられる。
既に地球環境にこれだけの影響を与えている現在、これ以上の改変は……と、ことの是非を論じているものでもないように思うのだけど。それで改善できるのならやってみた方がいい。
そういう方法がある、ということを知れたこと自体がおもしろい。 -
面白いとの声に惹かれて先日購入、本日読了。もっともらしい意見に対して豊富な統計等のデータに基づき別の意見をサジェストする、それも面白おかしく。個人的には統計漫談を自称するパオロ・マッツァリーノの方が好みですが。
興味深かったのは昨今流行りの行動経済学を扱っている章。行動経済学では、近代経済学が前提とする「インセンティブで行動する合理的経済人」の姿に対して心理学の手法(つまりは実験なわけだが)を用いることで、その反証を目論むわけだが、実験自体に潜むバイアスを多くの実験では考慮できない。
多くの行動経済学の本では、密室で行われた実験の結果から人間の非合理性を暴き出した気になっているが、実はその確かさも合理性経済人の姿と同じく疑ってかかれ、ってことだな -
内容もちょっとブラックで、結局どやねん?
ついでにちょっと文体も読み辛い。
目次
説明のためのノート
――前の本でウソついてた件
序章 経済学が「ヤバい」とは
――グローバルな金融危機なんてまるごと無視してもっとおもしろい話をする
第1章 立ちんぼやってる売春婦、デパートのサンタ、どうしておんなじ?
――女やっているとどんだけ損かを追求する
第2章 自爆テロやるなら生命保険に入ったほうがいいのはどうして?
――生と死のやるかたない側面を検討する。基本的には死のほう
第3章 身勝手と思いやりの信じられない話
――にんげんって、思ったほどいいもんじゃない。でも、思ったほどわるいもんでもない
第4章 お悩み解決いたします――安く簡単に
――大きくて難しそうな問題が、びっくりするようなやり方で解決できたりする
第5章 アル・ゴアとかけてピナトゥボ火山と解く。そのこころは?
――地球温暖化を、冷めた、でも真剣な目で見てみよう
終章 サルだってヒトだもの
――さあ、真実が今あきらかに・・・・・・んーと、でも、たぶん読むまで信じちゃくれないし
謝辞
訳者あとがき
付注
索引