超ヤバい経済学

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492314067

感想・レビュー・書評

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  • ミクロ経済学、行動経済学、統計なんかを使って身近な現象の裏側を見せてくれる。売春の経済学、テロリストを統計で捕まえる方法、殺人を通報しなかった?住人達、シートベルトの効果、安く簡単に地球を冷やす方法、などなど。またしても話しはあっちこっちに広がるが、前作に引き続き根底に流れるテーマは「人はインセンティブに反応する」。砕けた文体の訳も読みやすく内容にマッチして素晴らしい。

  • 読みたい。

  • インドの女性はとても過小評価されている。そのため、人口を見ると女性は男性よりもだいたい3500万人少ない。妊娠して女の子だとわかったら中絶するんだ。生き延びて大人になっても女性は不公平な扱いを受けている。
    女性たちがずっと牛耳ってきた労働市場もある。売春市場だ。売春のビジネスモデルは単純な前提に成立している。有史以前から世界中どこでも男はセックスを求めてきた。値段が成立したら重要を満たす。そのための供給する女性。

    テロが効果的なのは直接の犠牲者だけでなく、あらゆる人に負担を強いるから。そんな間接的な負担のうち、一番大きいのが、また攻撃されるかもという恐怖。もっと見えにくい負担として、時間と自由を奪われる。空港のセキュリティチェックを見よ。

    クジラはアメリカが19世紀に大国にのし上がる原動力となった。クジラは余すことなく最後のひとかけらまで何かに使える。だから成長著しい国にとってはクジラは万屋のようなものだった。何にでも使えた。

    宗教的熱狂と科学的複雑性を引っ剥がしてしまえば、地球の温暖化の核心に横たわるのは信じられないぐらい単純なジレンマだ。経済学者はそれを外部性と呼ぶ。

  • 経済学のツールを武器に世の中の見方をちょっぴり変えてくれる良書、「ヤバい経済学」の第2弾。売春婦の経済学からテロリストを探し出す効率的なアルゴリズム、最後通牒ゲームと独裁者ゲームの欠陥、安価な解決法と温暖化問題、そして猿の経済学まで。前作から一環している経済学のツールを使った分析に基づく理論展開は実に面白い。そして、今回も望月氏の翻訳は実に見事。こちらに話しかけるような、ノリの軽い訳出は本のスタイルに見事に合致してる。今回も、いや今回の方がいろいろヤバいです。表題にちょっとでも惹かれたのであれば、迷わず読むべし。

  • 前回に引き続き、行動経済学のおもしろ読み物。どのトピックも面白いことに加えて、こういう面白いことをのびのび研究している賢い人たちがたくさんいるということに、楽しい気持ちになる。

    社会がこういう研究の結果をもっと取り入れて、より安くて効果的な解決策が世に広まったらいいのだけれど、常識人の判断の底にある感情に逆らうような名案は、なかなか受け入れられそうにない。賢い人たちに、引き続き先導役を務めてもらう必要がありそうだ。

  • 「売春婦の価格設定」の話に始まり「サルでも売春する」って話で終わる、ヤバい本。前作「ヤバい経済学」よりも医療系のネタが数多く見られ、医学生でも楽しく読めるんじゃないかと思います。著者のアプローチや訳者の文調については読み手の好き嫌いもあるかと思いますが、僕はこういう自由な考え方好きです。

  • 書評を読むと、やはり衝撃的?名デビュー作の第一作「ヤバい経済学」には及ばないようですね。

    読者も、著者の感覚に慣れてくるからでしょう。

    でも、読みたいですね。

  • 経済学って何ができるの?と思う人は読むとよいと思う。
    人ってインセンティブで動くんだよね。というのがよくわかる。

    要は、煽ったもの勝ちってやつですよ。

  • 飲酒しているときは歩いて帰るより、運転した方が安全?インド人のHIV感染率が高い理由。など、数字から見える雑学といった感じ。

  • 世の中がどのような仕組みで動いているのかをさまざまなアプローチ(データ、実験)で追求する。
    ゲイリー・ベッカーの「経済学的アプローチ」を引き継いでいるとのこと。

    銀行口座のやり取りからテロリストを抽出する。99%の正確さではまったくNGなんだそうだ。ある銀行で99%の正確さだと、50万人にも及ぶテロリストでもない一般人が「この人テロリスト?」となってしまう。←しかし、ある秘密の変数を見つけて、50万人→30人(この中の5人は確実にテロリスト)に絞り込むことができたとのこと。

    「思いやり」について
    家族間の思いやりでさえ「戦略的要素」がある。そうだろうな。
    思いやりを測定する「独裁者ゲーム」の結果、「にんげんにはこんなに思いやりがあったのか....」
    しかし、....(うーむ面白い)

    新聞記事、警察の発表でさえ、そうすべきインセンティブがある。
    これに関しては、最近の日本の新聞や検察庁の動きについて特に感じる。

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著者プロフィール

スティーヴン・D・レヴィット
シカゴ大学経済学部教授
シカゴ大学経済学部教授。40歳未満で最も影響力のあるアメリカの経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク・メダル受賞。ヤバい経済学流の考え方を企業や慈善活動に応用するグレイテスト・グッドの創設者。

「2016年 『ヤバすぎる経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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