現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件

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  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492531716

感想・レビュー・書評

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  • 戦略の「実効性」とは「適社性」「納得性」という二つの要素で構成されている。つまりは、自社の「持ち味」にマッチしており、「経営のトップから現場に至るまでの全員が理解し、共感する『腹に落ちる』競争戦略となっていること」が有効な戦略の条件であると筆者は主張する。

    「腹に落として」理解してもらうためには、価値観・行動規範を定め、ブレなく粘り強く関係者に働きかける。そして、みこしにぶら下がるだけの人を排除するためにチームを細かく分け、目標を設定する。

    他にも「業務連鎖」の観点から業務のチェーン全体の品質を上げる目的で部分最適となりがちな社内の壁を取り払う。問題を発見するために数値化を行うなどの実行力を鍛える施策が説明されている。

    書かれている内容自体に目新しいことはなく、他の本でも書かれていることではある。しかし、コンサルの本にありがちな横文字の列挙ではなく、具体的な事例やメッセージを挙げながら分かりやすく説明しており、読んでいて「腹に落ちた」。

  • 経営力についてまとめられた本は多いが、末端の現場力についてまとめられた本は少ない。

    これは私の感覚だが、社会人の中で1割の人たちだけが経営力を必要とし、残りの9割の社会人が現場力を必要としているような気がする。
    そう考えると、この本は社会人にとって意味のある本であると思う。

    本の構成は「現場力とは?」から始まり、徐々に本編に入り、最終提案まで表されている。途中、わかりづらいところや強調したい所などは、図や表などを使いることで、わかりやすくまとめられていた。

  • 当たり前の事が難しいという事を教えてもらいました。
    現場力は、組織力。組織力は、当事者意識。
    物事を深く考えなくなってしまった現場は、崩壊の道をたどる。
    強い企業は、高い経営品質(競争戦略、オペレーション、リーダーシップの品質)を誇る企業。
    実践あるのみ…

  • 真新しいことは書いてないが、自分にとって気をつけていこうと、改めて思うような本だった。

    また普通だと思っていることでも、体系だてて整理しておくには、分かりやすく良書だと思う。


    新しいことは書いてないといったが、自分にとってはPDCAサイクルではなく、さらに検証を行うPDCAAサイクルは初めて聞いた。

  • 事例&図が多く理解しやすい。

    いわゆる「現場」で働く人には一読しておいて損はない定番の本だと思う。

  • 3月に借りて読んだが、改めて購入。じっくり読み返そう。

  • 友人の薦めもあり購入。

    外資系コンサルの社長の著書なのですが、珍しく製造業出身のコンサルタントの本です。

    今まで自分が現場の人と関わってきて、いろいろと考えてきた事や分からなかったことが一冊に詰まってきました。

    特に、最初の章で描かれている現場を頂点とした逆ピラミッドの解説は言われてみれば当たり前のことなのですが、なかなか頭に入れて仕事ができていないことが多いので大変ためになりました。

    製造業で生産現場と関わる人必読の一冊です。

  • 著者の遠藤功さんは個人的に気になる存在。
    遠藤さんの最初のキャリア環境(つまり会社)が僕と同じだから。

    また、個人的に「現場主義」の人間でもあるからだ。
    MBA取得者といえば、「理論やケーススタディばかりでまったく現場を知らない!!」という中傷的なイメージもよく聞こえてくる。遠藤さんはMBA取得者であるが、「現場力を鍛えよう」といっている。む、何ぞや。

    本当の声は現場にしかない。
    マーケティングでも企画でも、本に書いてあることをそのままするだけでは自己満足で終わることばかりである。
    自分の足を使って、汗をかいて、目で見て耳で聞いて肌で感じることが最も大切であり、どんなに偉くなっても貫きたい信念である。

    そんな気持ちになりました!

  •  書店で見かけた同著者の『見える化』を読む前に、先行する本書をまず読んでみた。
     企業を変革するために必要とされる考え方がまとまっています。
     肝心の『見える化』の方はまだ買ってない。

  • 少し古いと思った。
    2004年発行。
    しかし、教科書であれば、発行時期は関係ない。


    先週に読んだ、レバレッジ・リーディング(本田直之著)には、こう書かれていた。
    「同じテーマのものを五冊読めば、その項目について自分なりの原理原則が見えてくる。」


    これを実践してみようと思う。


    表題の本は、まず一冊目。
    見た目は、大学の教科書のようだが、私には熱いメッセージの塊に見えた。


    実は、私の勤務先の事業部では、改善活動を一昨年度から推進しており、一昨年度は社員全員参加による「改善の"提案"件数の増加」、昨年度は「改善の"実施"件数の増加」を目標として掲げ、何とか目標をクリアしながら進めてこれた。
    が、本年度になって、150名程度の事業部内から、まったく改善が上がってこない、という状況に陥っており、そのヒントになればと思い、手に取った。


    余談だが、BOOK OFFって結構重宝しますね、かなりのジャンルの本が定価の半額くらいでゲットできるとは。

    大いに参考になる本であった。

    改善活動というものは、今現在の業務の失敗や反省の延長にあると思っていた。そんな気がしていた。
    例えば、「この作業をもっと効率よくやるにはどうしよう」、「この工程が複雑だから遅かったのか、見直せばいいのでは、ツールを使えば、Excelにまとめれば」等の気づきからだ。しかし、改善のきっかけは、この「失敗や反省」からだけではなく、「否定」からも生まれる、というものだ。これを改めて気づかせてくれた。

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著者プロフィール

遠藤 功(エンドウ イサオ)
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役
早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。2020年6月末にローランド・ベルガー会長を退任。同年7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。株式会社ドリーム・アーツ社外取締役。株式会社マザーハウス社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『現場論』『生きている会社 死んでいる会社』(いずれも東洋経済新報社)『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)『ガリガリ君の秘密』(日経ビジネス人文庫)など、ベストセラー書籍多数。

「2022年 『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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