- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532191351
感想・レビュー・書評
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以前読んだビジネス本で紹介されていてタイトルに同感だったので読んでみた。
経済学的な見地もあり、でも現場に立った考察もあり、よくできた読み物だと思う。
できる社員かはわからんが私もかなりやり過ごしをしているなあ…いちいち言うこと聞いてられん。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
■概要
キーワードは「やり過ごし」「尻拭い」「泥をかぶる」
「見通し」「未来傾斜」。
ミドル層、特に係長クラスは忙しい。
その忙しさの原因を様々な調査により明らかにしている。
日本の組織ってこういう風にまわっているんだなと
改めて実感する1冊。
個人的にも大いに納得する部分多々あり。
■仕事に活かせる点
ミドル層の置かれている現状、悩みについて、
お客様と話す際のネタとなる。
また、異動、昇進昇格、育成、離職等、
会社の人事についても、多少語れるようになる。
(山) -
★読む目的
どうしたらやり過ごせるの??
★読書レベル
シントピカル読書
★メインブランチ
『効能』 『尻ぬぐいと泥』 『未来化傾斜』 『ゆらぎ』
★INPUT
・やり過ごしの原因:?上司のあいまい性(知識不足、目標不明示、指示出し
っぱなし)?仕事のあいまい性(自分の担当外は意識薄い、期日指定なしは
後回し、複数部署からの指示多く内容まちまち、実施の趣旨や目的不明)
・やり過ごしを全部とがめると、組織全体は機能しなくなる
・公式組織:?相互に意思伝達できる人々がいる?貢献しようとする意欲を持ってる
?共通の目的を達成しようとしている
・係長クラス忙しくなる原因:自分の不手際より、上司・部下が原因多し
(尻ぬぐい、泥かぶり)
・仕事の満足:70年代は報酬や出世。現代は内発的動機付け(やりたいや好き)
★ウガンダの感想
現代をしのいでいくには『やりすごし』『尻ぬぐい』『泥かぶり』は必要です。
未来の期待に寄りかかることで、つらいことがあっても現在をしのぐことができます!
つまり、未来に対する見通しが不明瞭だと、会社を辞める人が増えるかもです。
★一言で言うなら
『やり過ごしとさぼりは全然違うよ!』
★OUTPUT
・やりすごしは損失であるが、単なる無駄ではないこと理解(自分で考えさせる)
・優れた経営者意識:?他人を有効に統制する力?何をすべきか決める知的能力
?自らの判断と力に対する確信
・尻ぬぐいの重要性認識:部下に仕事まかせ、教育いていく過程で必ず必要
・共に栄える条件意識:?自分から裏切らない?相手が裏切っても強調する
?相手の最初の裏切りに対しては怒る?未来が来ることを前提に考える
?付き合いを頻繁にする ※囚人のジレンマに注意
・会社を辞めさせない対策:将来社員と会社との関わりに、対する見通しを立てる。
社内転職(配置転換)など行う。
★BookCrossingしたい度
『★★★☆☆』
★関連本・紹介されてる本 -
2007/11 図書館から。前にぺらっと読んだのの再読。あきらかに、題が、もったいない。ほんとありきたりの「できる人のコツを教えましょう」的ハウツー本みたいに見える。誰か成功したものの後日談(既に「成功理由」まであとづけでパッケージ済み)を拝聴していたってなんにもならない。経営学だけかじっても、(ことに日本では)なんにもなりません、そもそもアチラからの借り物だから。という話と、人事考課で右往左往するようにトップがぐらついていては、下々まで悪影響を及ぼしますよ、という話と、係長以下には「現状でやれることを迷いなくやったらよい」という、理詰めの応援。
前向きなのが良いね 奥付の当時の近刊のうちでは『問題解決の思考技術』(飯久保廣嗣)が面白そうかな -
データが古い。課長、係長が忙しい理由。あと思いつきで物を言うので課長に言われた事は全部やらなくていいって話。その通り。未来傾斜原理。見通しを示すこと。
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タイトルと関連するのは前半のみであとは学術的な分析や一般的な経営論。やり過ごし、尻拭い、泥かぶりが前半戦。時代的に2000年代の話なので、令和時代似合わないところもあるか。本としては、期待はずれか。
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中身にはだいたい賛同するが、本としての面白みはあまりなかった。
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一言で言えば会社における組織の持つ役割や力といったことが書かれている。というと堅苦しい感じだが、タイトルの通りインパクトがあるし、他の経営学専門書と違って学説ありきの話ではなく現場で起こっていることから持論を導きだしているため読みやすい。
ここで書かれているようなことは実際に現場レベルでは当たり前にやっていることだが、経営学上はありえないことだという。経営学❨に限った話ではないが❩とか組織論は、各役割が当たり前に遂行されている前提で語られていることが多いので現場レベルで適用する場面が少ないのでは…と以前から思っていたところだったので、この著作では実際のデータや現場の人の声から調べあげ、従来の経営学ではありえないことでも結論に至っていて説得力があると感じる。
というところから最後の章では組織に対する筆者の熱い思いが伝わってくる。組織論だなんだと論じるより大事なことがある。新人の頃を思い出した。
印象的だったのは日本は西欧に比べて刹那的でない、未来係数の高い考えを持っている旨の記述。とかく日本は昔ほどではないにしろ西欧と比較されて批判されがちだが、西欧の文化では理解されない思想・文化に基づいてできあがったものなのだから当然で、批評するなら表面上の手法だけでなくそういった根っこの部分から照らし合わせる必要があると感じた。 -
前半と後半でテーマが変わったような。前半が「係長の果たしている役割について」後半が「日本企業の経営システムについて」。10年以上前に書かれた本だったけど、今でも当てはまる(むしろ違和感ないぐらい)内容が多かったし、考えさせられること、納得することが多かった。私はリーマンショック後に働き出したので、昔の会社の雰囲気は分からないけど、客観的な視点を知れて良かった。また著者の高橋さんのキャラクターが出ていて、非常に読みやすかった。