フラット化する世界 上: 経済の大転換と人間の未来

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532312794

感想・レビュー・書評

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  • フラット化する世界を解説。
    ITがフラット化を推し進めている事を様々な事例で紹介。
    フラット化で賃金が下がる労働者も出るが
    知識を身につけ付加価値を付ける事で
    この流れを乗り切れると解説。
    また市場の拡大だけでなく必ず市場の創出もおこると指摘。
    フラット化はWordWideな市場だけでなく組織内でもおこっている。

  • インドのビジネススクールは年間89,000人のMBAを生み出していつという 市場経済の鉄則では、最も豊富な人的資源と安価な労働力を持つものに、企業家も現存の企業も自然に引き付けられます 共産主義は、人を平等に貧乏にするという点では偉大な制度だった 資本主義は、人を不平等に金持ちにする

  • おすすめ資料 第12回世界経済はいかに変容したか(2007.2.16)
     
    ユビキタスコンピューティングの発達は場所を選ばないビジネス社会を実現しました。
    例えばあるアメリカ企業では夜間にインドに仕事をアウトソーシングし、それを翌朝に受け取って休むことなく活動しています。
    作者はそのように境目がなく、狭くなった地球を(丸くない)フラット化した世界と呼び、フラット化に至った経緯を丁寧にひもといています。
     
    ベルリンの壁が崩壊して世界が自由市場指向となり、中国のWTO加盟がさらにその競争の場を広げました。
    2000年問題への対応はアウトソーシングを促進し、その中でインドが脚光を浴びるようになりました。
    また企業のあり方のみならず個人の生活の変化もフラット化を後押ししています。
    現代ほど個人が知識にアクセスするのに差別のない時代はかってありませんでした。
    このようにこの図書は世界の経済社会の動きを広い視野で俯瞰できるものになっています。
     
    ご紹介したのは第一部(上巻)の内容ですが、第二部(下巻)ではフラット化した社会で生き延びるための方策が示されています。

  • レビューは下巻にて。

  • コメントは下巻にまとめて

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】361.5||F||上【資料ID】10601968

  • 【Impression】
    この人やっぱり「グローバル化は仕方がない論者」、英語やらんとなー、こういうサービスも利用できひん=コストかかる。

    やっぱり技術の進化によって出来るようになっていることが圧倒的に多い、技術が変わり出来る事が変わり思考が変わる

    【Synopsis】
    21-24、74、75・・・グローバル化の進展、3.0は個人
    28・・・アメリカの会計士の今後
    31、34・・・サービスの切り分け、経済学の基礎に反する
    72・・・ヒエラルキーのフラット化
    77・・・①ソ連崩壊
    94・・・②フラット化における「ブラウザ」の威力について
    106・・・②バブルは時にイノベーションの進行、関連産業を爆発的に増やす(ゴールドラッシュ時のリーバイス)
    120、122・・・③HTMLによってパソコンのハードがフラット化、HTTPによりウェブがフラット化、TCP/IPプロトコルによってソフトがフラット化⇒次元の高い標準化へ。標準が出来たことにより、「それで出来ることを皆がつくる」ということに集中していった。eベイはペイパルの採用で成功した
    126・・・③標準化によりワークフローを細かく出来るようになった=フラット化、これまで大企業しか入れなかった事業へ個人が参入できる。しかし、それは同時に「誰でも同じことが出来る」ということでもあり競争優位を確保するにはやはり「独自」要素が必要
    134・・・①②③によって「プラットホーム」が完成し、共同作業の6つの形を生み出した
    139・・・④アップロード。以前はダウンロード>アップロード、今はアップロード>ダウンロード
    183・・・共通のプラットホームが出来た事により、メディアに対して受身でなく」参加する人が増えた。「ゲームを見るよりゲームをする」世代へ
    184・・・⑤アウトソーシング。Y2K問題でインドが台頭
    194・・・ITバブルの崩壊はグローバル化(フラット化)の側面の一つのアウトソーシングを加速させた。インドとアメリカ間が発祥。
    198・・・⑥オフショアリング。2001年中国のWTO加盟で加速。アウトソーシングは一部機能、コールセンターのみとかだが、オフショアは工場丸ごと移転となり大幅にコストダウン可能になった
    203-205・・・中国の政策を見た他の国も同様の行為を行い競争力のフラット化。そして中国価格という最低賃金を決めるのではないか、という論まで出た。しかしもっとも大きいことは「中国の生産性の向上」であり、いつまでも現状に甘んじているわけではないことを示している
    216・・・このような中国価格の状況を踏まえると利益を上げ続けたいならとてつもないスピードで競争することが欧米企業には求められることになる
    217・・・⑦サプライチェーン。ウォルマートが開発したのは、世界最強効率のサプライチェーン、企業版の中国のようで、仕入先に厳しい競争を課した。これには賛否両論。
    238・・・⑧インソーシング。UPSの社員が業者に入り込むこと。どの企業にもウォルマートのようなことは出来ないから代わりにやる。東芝のPCは実は海外ではUPSが直していたりする。HPなども。これもフラット化する力を持っている。小が大、大が小を演じるのに一役買っている
    251・・・⑨インフォーミング。グーグルによる情報のフラット化。誰もがどのような情報にもアクセス可能にした。プライバシーもあるので真っ正直に生きたほうが懸命
    265・・・⑩ステロイド。上記動きを加速させるもの
    295・・・10のフラット化要因が「稼動」するためには、両者の噛み合わせが必要。そうでないと生産性は向上しない。タイムラグがある。
    302・・・新興国には後発性の利益がある。
    318・・・以前は地理>才能。今は才能>地理、そのためビルゲイツは「ポキプシーの凡才より中国の天才として生まれたい」と述べている。
    332・・・グローバル化は非効率を除去していき、完全な資本主義の市場を目指している。しかしこの非効率の原因が社会制度や慣わしだとするなら、全てをフラット化すると重要なものが失われる可能性がある
    344・・・価値創出が世界規模化している、「水平化」している、このときその価値の創出がどことどこを結び付けているのかを考慮するのは難しい。今までにない組み合わせで衝突が起きるから。
    350・・・ウォルマートはアメリカ人の貧困層に害を与えているとあるが、最も恩恵を被っているのは貧困層であるかも知れない。エンゲル係数が高いため「毎日が安売り」によって莫大な利益を被ることになる。しかし、労働者側としてはコストコのように脂肪分が残っていることを求める。

  • ITの進化に伴い、国や企業、人の境目がフラットになっていくということをいろんな事例から紹介している本。
    今の世界で起きていることを改めて復習した気持ちになった。

  • グローバル化し、ボーダレス化した世界を「フラット化」と表し、
    その背景にある要因、起こった現象を記述した本。

    起こった現象は、あくまでも2006年の発刊時のものではあるが、
    現在はその延長線上にあるのも理解できる。

    本書の面白いところは、フラット化した要因を10個挙げ、
    それらを詳細に記している点にあると思う。
    「ベルリンの壁崩壊」から「ステロイド」まで挙げられた10の要因は、
    多くの示唆に富み、多くの気づきが得られる。
    それらのいくつかが、読者自身も深く関係している点も、
    本書が読者を惹きつけるのであろう。

    ビジネスで海外に携わる方は読んでおいて損はない1冊。

  • 本書の内容は、世界はいかにフラット化したかについて書かれている。
    世界をフラット化した10の要因を紹介している。

    ITの技術革新でインターネットの普及が進み、世界がフラットになる。
    そこには先進国も途上国も、国籍も人種も関係なく誰にでもあてはまる。

    そしてフラット化した世界には、新たな競争が生まれ、新しい価値が生まれる。

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著者プロフィール

ニューヨーク・タイムズ コラムニスト
1953年ミネソタ州生まれ。ブランダイス大学を首席で卒業後、オックスフォード大学で修士号を取得(現代中東研究)。UPI通信に入社し、79年から81年までベイルート特派員。その後ニューヨーク・タイムズ社に移り、ベイルートとエルサレムの両支局長を歴任。その間、ピュリツァー賞を2度受賞。89年に帰国。95年からニューヨーク・タイムズ紙の外交問題コラムニスト。02年にテロ問題に関する執筆活動により3度目のピュリツァー賞。

「2021年 『遅刻してくれて、ありがとう(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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