悪いヤツほど出世する

  • 日本経済新聞出版
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532320812

感想・レビュー・書評

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  • タイトルから想定される内容ではなかった。日本と欧米の考え方の違いもあるだろうが、リーダーを信用したり、依存することは危険であり、距離感をもつことが必要らしい。半分ほど読んで、あとは斜め読み。

  • ナルシズムがあり、嘘をつき、信頼感がなく、思いやりのない人が出世しやすいというだけで、それがリーダーに向いているというわけではない。資質というよりは、選抜・入れ替えの問題があるかと思う。

  • 現代版マキャベリ君主論を読んでいるような感覚だった。

  • 確かに理想のリーダーは身の回りには見当たらない。結果、悪い奴ほど出世してるとは妙を得ている。現実を見て、我が身は自分で守れ。こういった現実を飲み込んで、どうできるか。

  • 概要: 謙虚で気配りのできるリーダーが理想とか嘘。実際のリーダーは自信過剰で嘘つきで信頼を裏切り思いやりに欠ける。神話を捨て、(1)実証的的にリーダーの資質を測り、(2)現実を見て自分の身は自分で守れ。
    感想: 内容は同意するが、だからどう?ていうのはあんまりない。そもそも控えめで信頼できて人柄がよいみたいな理想のリーダー像を信じてるやつがそんなにいる?

  • これはアメリカ人がアメリカ人に向けて書いた物である。日本人の感覚からすると少し違和感があるが、普遍的な真実を言い当てていると思うところもある。
    曰く、アメリカのリーダーシップ論では以下の5箇条が良いリーダーの条件とされているらしい。
    ①謙虚さ、②自分らしさ、③誠実、④信頼、⑤思いやり。
    この内①謙虚、③誠実な人はリーダーになる前の競争でふるい落とされるので、そもそもリーダーには備わっていない資質であり、またリーダーも一人の利己的な人間に過ぎず、闇雲に④信頼したり、⑤思いやりを期待したりするのは間違っていると言う。もっともである。ただ②自分らしさについて言えば、日本ではそれほど重視されない資質であり、個人の感情や都合を優先させない冷静で犠牲的な行動が評価される日本ではピンとこない。
    でも、出来ないからと言ってそれを良しとするのはいかがなものか?自分が入社した25年以上前には、会社にも心から尊敬できるリーダーがいたのだ。いつの頃からか、狡猾かつ利己的で、自己主張が上手なだけのつまらないナルシストばかりが上に昇っていき、この本で書かれている通りの展開になっている。正直で部下思いで奥ゆかしい人は決して出世しないどころか、ある時期が来るとお払い箱となる有り様である。
    著者も日本におけるリーダー像の変遷を研究すれば面白い成果が得られるのではないか? なんならウチの会社でも調べてみては?

  • リーダーシップの定説に対するアンチテーゼを紹介している本。サーバントリーダーシップ、謙虚なリーダーシップなど巷で持て囃されている理想のリーダーなどは、現実には存在しないと、筆者は断言する。
    むしろ、ナルシスト、社員への冷徹な姿勢、部下への約束を守らない、といった行動が合理的になっているのである。
    特に面白かったのは、ナルシストなリーダーが多いことだ。出世の階段をだれよりも早く駆け上がる為には、自分の成果を周囲にアピールするプレゼン力が必須になる。ナルシストであれば、自分のアピールはお手もので、出世へと繋がる。一方で、謙虚な人は自分の成果を卑下する傾向があるため、周囲からの評価が低くなりがちである。このため、リーダーは往々にしてナルシストで自己中心的な人物になってしまう。
    この本を読めば、リーダーはナルシストで
    めっちゃ仕事できる人という認識に変わるはず。

  • 海外の人が著者なだけにちょっと合わないところもあるけど、その通り。リーダーシップで習ったことなんてくそにも役に立たないのです。波風立てずに自分をアピールして、いかに上に引っ張ってもらうか。そして当たり障りのないことが大事。

  • 「リーダーシップ」と名前がついた研修、授業、講座はありふれていて、叱られる時も、人材がいないと嘆かれる時も、足りないのは「リーダーシップを持った人材」ということになっているようです。

    リーダーになったこともない人が語るリーダーシップはうさんくさく、名リーダーが語るリーダーシップは、単なる自慢話のことが多いように感じます。

    「リーダーシップ」は再現可能な資質ではなくて、環境と人格がたまたまうまく合った時にだけ現れる状態のことではないのかなぁ、と感じていたところ、なるほど、と頷ける本に出会えた気がしました。

    卓越したリーダーであるはずの人が、実はどうにも食えない人で、社内の評価は全然違ったりすることにも、この本を読めば納得できるでしょう。

    変なセミナーや、不勉強な上司のとんでもない「指導」に心の中で反論して自分を守るためにとてもよい本です。

  • タイトル通り、今の世の中には謙虚で部下思いないわゆる好ましいリーダーは少なく、自分の利益を追求する悪いリーダーが多く権力を握っている、と説く。
    出世したかったら悪い奴になれ、というわけではないが、リーダーシップ教育で語られがちな理想的なリーダーを目指したり求めたりするよりも、自身も自己利益を追求しなければ、むしろ他の利己的な人々の餌食になってしまう。
    現実的に組織の力関係を理解しなかった人たちはキャリア形成に失敗する、というのはもっともだろう。
    ただ、自部署の系列の役員がオススメの本としてあげていたのはいかがなものか。と個人的な意見。

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著者プロフィール

スタンフォード大学ビジネススクール教授(トーマス・D・ディー2世記念講座)。
専門は組織行動学。資源依存理論の提唱者として知られる。スタンフォード大学でPhDを取得後、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、カリフォルニア大学バークレー校で教鞭を執り、1979年にスタンフォード大学の正教授に就任。これまで16冊の著作を持ち、150本以上の論文を発表。オランダのティルブルフ大学から授与された名誉博士号のほか、数多くの受賞歴がある。スタンフォード大学で教える傍ら、ハーバード・ビジネススクール、ロンドン・ビジネススクール、シンガポール経営大学、IESEなどで客員教授や講師も務める。主な著書に『「権力」を握る人の法則』『悪いヤツほど出世する』『社員が病む職場、幸せになる職場』などがある。カリフォルニア州ヒルズボロー在住。

「2023年 『出世 7つの法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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