企業文化 改訂版: ダイバーシティと文化の仕組み

  • 白桃書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784561236757

作品紹介・あらすじ

2004年に翻訳出版された『企業文化』は、やはり名著として名高い『組織文化とリーダーシップ』の、よりビジネス実務に近く活用できる本ととして高く評価されてきた。
この改訂版は、基本的な構成は以前と同じながら、こんにち企業文化に関連し、グローバル化・IT活用などの進展により 具体的に課題となることが増えたテーマを掘り下げて論じている。また、翻訳がより読みやすく図版も充実した上、要所に「読者の皆さんへの質問」が用意され、論点を自身の問題に引きつけて理解しやすいよう工夫した。
エドガー・ヘンリー・シャインの組織文化論の入門に最適!

感想・レビュー・書評

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  • 卒業論文の執筆することを目的に購入した本。どのように文化が形成されるのか、文化の成り立ちやその特徴など企業文化の基礎的な考え方が書かれている。独学で読むにはつらい部分があるが、それでも分かりやすく書かれているので読んで損は無い本である。

  • 今ひとつ印象に残っていない。

  • 第6章の文化の学習、学習棄却、そして変容が特に参考になった。

    組織文化を変革するための要素の多さに打ちひしがれそうになる…
    文化とリーダーシップが表裏一体というのも、しっかり認識しておきたい。

  • とある講演で紹介されていて気になったので読んでみた。
    知らなかったけど、その筋では有名な書のようだ。

    著者の背景を考えると当然だけど、ややアカデミックに寄っている印象があるものの、事前に思っていた以上に得るものが多かった。特に第2部は良かった。

    大人の学習について単純化し過ぎな気もするが、大枠としては納得感はあった。

  • 企業文化について考えならこの本を読むべし。密度濃く、実際の事例から理論、組織がなぜそう動くのかに至るまで深い洞察に満ちている。企業文化について考えたい人に必ず進める一冊。

  • 組織づくりに関わる人間は必読の一冊、と言い切ってしまっていいだろう。
    共有された暗黙の過程のパターンである「文化」の源泉、組織のカルチャーの下部構造(かつ競合しうる)であるサブカルチャー、企業の文化のさらに背景にある国家の文化。
    自分たちが標榜している文化が自分たちの実践している文化と同一、というわけではない。
    その文化とどのように向き合い、もし変革の必要が訪れたときはどのように変えていくのか。

    文中には極めて具体的な4時間程度のワークショップが紹介されるパートもあるものの、基本的に「これをやっておけば大丈夫」というHowToは提示されない。
    一方、実存する(した)企業で起こった文化にまつわるエピソードについてはかなり詳細に記述されている。DEC社やチバガイギー社の例は文化の変革の難しさと必要性をともに示している。

  • 企業文化を根本から解説している数少ない書籍。ただ、フレームワーク的なソリューション面の示唆は少ない。これは組織文化はその状況によって様々で個別に解決策を打たなければならないからだと思う。とにかく貴重な内容

  • # 書評☆3 企業文化 [改訂版] | 文化の解読・変化のための手順

    ## 概要
    企業文化を理解し,うまく制御するための方法を解説している。

    「[組織文化とリーダーシップ](https://senooken.jp/blog/2019/03/18/)」の内容をわかりやすくしたもののように感じた。

    文化というのは,組織内で重要であるが,その分析や変革方法についての情報が欠如している。この本では,文化の分析方法や変革方法を具体的な手順を示しており,貴重な資料だと感じた。

    ## 参考
    > ### p. 21: 文化の3つのレベル
    > 図表2.1 文化の3つのレベル
    >
    > 1. 文物 (人工物): 目に見える組織構造および手順 (解読が困難)
    > 2. 標榜されている価値観: 戦略,目標,哲学 (標榜されている根拠)
    > 3. 背後に潜む基本的仮定: 無意識に当たり前とされている信念,認識,思考および感情 (価値観および行動の源泉)
    > ___
    > 文物や行動パターンを経験しただけで,その文化について十分知っていることになるのだろうか。それとももっと深いレベルで理解すべきだろうか。もっと深いレベルで理解するためには,組織が価値を置く事柄について質問してみると良い。つまり,なぜこのようなことをするのかを質問してみるのである。

    文化の3のレベルが解説されていた。そして,文化を理解するための簡単な質問が提案されていた。会社訪問などで,自社の特徴をアピールしている会社はよくある。なぜこのようなことをするのかを質問するのは悪くないと感じた。

    > ### p. 81: あなたの会社の文化を解読する所要時間4時間の演習
    > 1. 快適な部屋に集合する。
    > 2. ビジネスの問題点を明確にする (30分間)。
    > 3. 文化およびその階層構造に関する概念を確認する (15分間)
    > 4. 文物を特定し,リストアップする (60分間)
    > 5. 組織の標榜された価値観を特定する (30分間)
    > 6. 価値観を文物と比較する (60分間)
    > 7. 共有されている仮定を評価する (45分間)
    > 8. 次のステップを決める (45分間)

    企業文化を解読するための演習が具体的に示されていた。

    実際の企業では,文物と標榜されている価値観,背後に潜む基本仮定が矛盾していることがある。つまり,オープンな風土を標榜しながら,実際はそうではないということが往々にしてある。これらの3のレベルを突き合わせていくことで,3の背後に潜む基本仮定を特定し,企業文化を解読できる。

    > ### p. 152: 変革チームと変革の手順
    > * 手順1 なぜ,変革するのか?
    > * 手順2 理想的な将来像とは?
    > * 手順3および4 現状の評価と計画
    > * 手順5 移行を管理する

    企業文化に変革を起こす際の手順が書かれていた。このような重要であるが,どうしたらいいかわからないことにたいして,手順が示されているのがよかった。

    ## 結論
    企業文化の解読と変革の手順が書かれており,参考になった。

    企業文化は重要ではあるが,目に見えにくく,理解しにくいため,取り扱われず,過小評価されがちだ。この本ではその取り扱い方が書かれている。このような本はあまりないので貴重であり参考になる。

    具体的な話や,より踏み込んだ話は「[組織文化とリーダーシップ](https://senooken.jp/blog/2019/03/18/)」にもあたるとよいだろう。

    パーマリンク: https://senooken.jp/blog/2019/05/03/

  • 超骨太の一冊で、組織文化の教科書と言っていい。
    実際に本の作りも教科書的にまとまっており、重要箇所に線を引きながら読んだら、アンダーラインだらけに…それくらい濃密な分、読むのも結構大変だった(ページ数が少なくても価格が高い理由が少し分かった)。

    リーダーシップと文化は表裏一体。リーダーシップを発揮するためには、企業および各組織の「文化」を把握する必要がある。
    文化は、言い換えると企業や組織における問題解決や成功体験を積み重ねた結果培われた”ここでのやり方”、”思考パターン”などを総称したものであり、それはいつしか「暗黙の仮定」となり、意識することなく企業や組織の方針を決定するエネルギーの源となる。
    文化には3つのレベル(文物〔人工物〕/標榜されている価値観/共有された暗黙の仮定)があり、この3つを解き明かしていくことによって企業変革の道しるべとすべきで、そのための社内演習によるアプローチ法が示されている。

    ホワイトボードに模造紙を貼り、そこに文物(文化の第1レベル)をブレストで書き出していくという演習を通して自社に潜んでいる深層の文化を解き明かそうとするプロセスが、そのまま三枝匡の「V字回復の経営」に出てきた手法と同じだったのを思い出した。
    再度「V字回復~」を”組織文化”という視点を心に留めながら読み直してみる or 三枝3部作でまだ読んでいない「経営パワーの危機」を新たに読んでみるかしてみたいと思った。

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著者プロフィール

マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院名誉教授。



1972年から1982年までの間、組織研究グループの学科長を務める。産業心理、組織心理に関するアメリカ心理療法士協会の資格をもち、アメリカ心理学会の会員。NTL協会においてグループトレーナーを務め、アメリカやヨーロッパ諸国において組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミックスについてコンサルティングをおこなう。



クライアントにはチバ・ガイギー、シェル・インターナショナル、P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)、ゼネラル・フーヅ、IBM、アップル、ポラロイドなど国際的に有名な企業が数多く含まれる。



ゴードン・ハーウィック賞、社会科学研究会議の研究員、組織開発への貢献により、ASTD賞を受賞。


「2019年 『Dr.シャインの実践:対話型プロセス・コンサルテーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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