肉食の終わり:非動物性食品システム実現へのロードマップ

  • 原書房
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562059683

作品紹介・あらすじ

地球環境への多大な負荷、肥満・糖尿病等の要因、劣悪な環境の畜産「工場」…肉食の限界に直面する人類はいま何をすべきか。個人の努力に終わりがちだった脱肉食化を、社会全体として実現するロードマップを具体的に示す。

感想・レビュー・書評

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  • 『肉食の終わり:非動物性食品システム実現へのロードマップ』(原書房) - 著者:ジェイシー・リース 翻訳:井上 太一 - 井上 太一による後書き | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    https://allreviews.jp/review/5740

    肉食の終わり - 原書房
    http://www.harashobo.co.jp/book/b593105.html

  • 極端な本なんだろうなあ、読むと道徳的に追い詰められるのだろうなあ、と思いながら手にとった。前半の意識ある動物の説明や処分の具体例のところはうーんとなったが、それから先は意外と引っかかることなく読めてしまった。

    ビーガンの立ち位置、代替肉・培養肉の技術的な最前線、脱肉食を進めるための方法論などを知るために参考になった。最初は米欧の金持ちだからできることでは?と斜に構えてみたが、制度から変えることの重要性も説いている。すべて賛同するわけではないが革命を起こす人の理想と現実を分けてとらえる頭の中を見られた気がしてよかった。こういう思考は他のことに応用できそう。

    2点疑問。
    ・植物肉について、植物栽培の面積を増やすということは本来そこに住んでいた動物の生命を奪うことにならないか。すべてはつながっているなら究極の脱肉食はできるのだろうか。
    ・福岡伸一の動的平衡の視点から、培養肉は同評価されるのだろうか。どこかで時間などの負荷をかけた分のツケは回ってこないか。





  • 効果的な利他主義
    道徳の輪を広げる:
    動物機械
    科学革命
    カモのように歩くなら
    科学的合意
    1都市化とペット所有
    2グローバル化と女権拡張
    3宗教の趨勢
    大衆化学
    社会要因
    前進

    檻を空に:
    今日に至るまでの道のり
    癒着産業
    空前の衝動
    畜産業界の大失策
    エコーチェンバーの外へ
    ビーガン、ベジタリアン、リデュースタリアン

    ビーガンテックの興隆:
    豆腐から七面鳥もどきへ
    植物性ミート
    倒せないなら手を組もう

    植物性食品の勝利への道のり:
    新興産業の説得
    どの商品が先決か
    心にしたがうか影響力を求めるか
    表示、販売、棚分類
    植物肉屋

    世界初の培養肉バーガー:
    培養肉の軍拡競争
    名称が意味するもの
    培養肉技術の未来

    非動物性食品の心理学:
    4つのN:普通 必要 至福 自然
    「人道的畜産」の問題
    搾取の悪
    人道性の神話
    心理的な避難所

    証拠にもとづく社会変革:
    個人よりも制度
    調査・投票・生活データ
    歴史的前例
    思いやりの崩壊
    義憤
    社会圧
    実践に移す
    トリガーイベント
    「なぜ」よりも「どのように」
    実践から統計へ
    対決の是非
    感情喚起と義憤

    地平の拡大:
    包容的な擁護運動
    世界中に視野を広げる

    道徳の輪を広げる、再び:
    未来の人間と植物
    野生動物

    人工情悪
    影響―動物保護へのフォーカス
    遠い未来に影響をもたらす他の方法
    畜産の終わり

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/

  • 代替肉などの新技術・フードテックに関するお話かと思ったら、割とガチの過激派ナチュラリストの本であった。

    動物にも感情があるから、屠殺は良くないと言うのは非常によく分かるのだが、植物にも感情があるのかどうかということに関する分析や考察がまったくないのがいかにもナチュラリストって感じがして、正直そこは物足りなかった。

    まあでもフードテックの話もそこそこあったのでよしとする。☆3つでw

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055693

  • ●普通の鶏が1羽につきA4用紙1枚分以下の広さしか与えてられないなどの事実を知った。自分が食べる肉の大半は、道端で目にしていたような農場ではなく、こうした畜産場に由来することも学んだ。それで筆者はベジタリアンになった。
    ● 2015年には人気の署名サイトで動物の権利が最大の指示を受けた。動物には何らの保護も必要ないとするデカルトの見方と比べれば隔世の感がある。
    ●廃鶏。卵を生まなくなったメス鶏を殺すこと。肉用ではなく卵用の品種なので屠殺場には遅れない。自費で殺害と廃棄を行わなくてはならないので、救助をしてくれるものに譲渡すれば経費を節約できる。

  • 【書誌情報】
    『肉食の終わり――非動物性食品システム実現へのロードマップ』
    原題:The End of Animal Farming: How Scientists, Entrepreneurs, and Activists Are Building an Animal-Free Food System
    著者:Jacy Reese(1992-)
    訳者:井上 太一(1984-)
    NDC:648.2 畜産製造.畜産物
    出版年月日 2021/11/20
    ISBN 9784562059683
    判型 4-6
    頁数 280
    定価 2,750円(本体2,500円+税)

    地球環境への多大な負荷、肥満・糖尿病等の要因、劣悪な環境の畜産「工場」…肉食の限界に直面する人類はいま何をすべきか。個人の努力に終わりがちだった脱肉食化を、社会全体として実現するロードマップを具体的に示す。
    http://www.harashobo.co.jp/book/b593105.html

    【簡易目次】
    第1章 道徳の輪を広げる
    第2章 檻を空に
    第3章 ビーガンテックの興隆
    第4章 植物性食品の勝利への道のり
    第5章 世界初の培養肉バーガー
    第6章 非動物性食品の心理学
    第7章 証拠にもとづく社会変革
    第8章 地平の拡大
    第9章 道徳の輪を広げる、再び

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