貧乏お嬢さま、古書店へ行く (コージーブックス ボ 1-2 英国王妃の事件ファイル 2)
- 原書房 (2013年11月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562060214
作品紹介・あらすじ
「ドイツの王女のお世話をせよ」と、英国王妃からまたもや無理難題を言い渡された公爵令嬢ジョージー。
ところが到着した王女は、その美しさからは想像できないような、ギャング言葉を話す世間知らずの女の子だった。
しかもなぜか、王女と行く先々で事件に遭遇。若者の転落死に古書店の刺殺体――。
「あの王女には気をつけたほうがいい」と、ジョージーは元警官の祖父から警告されたけれど!?
感想・レビュー・書評
-
公爵令嬢ジョージーのシリーズ、2作目。
快調です☆
れっきとした王族なのだが、家系は火の車の公爵家。
21歳のジョージーは、ロンドンの屋敷に一人で住んでいます。
メイド派遣業を名乗り、簡単な仕事を請け負って、派遣するのは自分自身、それでなんとか生活費を工面していました。
英国王妃の依頼というか命令で、ドイツはバイエルンの王女様を屋敷に預かることに。
シンプソン夫人に夢中な皇太子に、若い娘を自然に近づけたいという意図でした。
ジョージーの家にはメイドもいないとは知らない王妃様。
断れないジョージーは一計を案じ、庶民の祖父に執事役を頼んで乗り切ろうとします。
料理上手な祖父のお隣さんミセス・ハギンズに、コック役をしてもらい、イギリスの伝統料理が次々に登場するのも、美味しそうで~楽しい!
ところが、このハニ王女、若くて綺麗なのですが、映画で覚えた妙なアメリカ英語を喋り、何をやらかすかわからない。
恋に恋しているようで、ハンサムな男性と会いたがり、ついていったジョージーは事件に巻き込まれ‥?
親友ベリンダやアイルランド貴族のダーシー、いぜんの級友など、1作目と同じ雰囲気の面々も登場。
ジョージーは、王女のおつきの堅苦しい男爵夫人や、自分も雇わざるを得なかったメイドに気をつかいながら、奮闘します。
さわやかなヒロインで、コミカルな展開も自然にのれますよ。
楽しく読めました☆
作者は数々の推理小説賞にノミネートされ、7回の受賞歴があるそうです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドイツの王女のお世話を英国王妃から言いつかった公爵令嬢ジョージー。
ところがこの王女がとんでもない世間知らずで…。
タイトルで今度は古書店で働くことになったのかと思ったけど、違ったw ちょっとがっかり。
でも相変わらずの貧乏っぷりで、女王様をおいてメイドの仕事に出かけたり、執事と料理人を身内で賄ったりで楽しい。笑える。
謎解きもロマンスも当時の風俗もいい塩梅で、なによりジョージーの頑張りっぷりに口元が緩む。
このシリーズ好きだ。 -
こういう、あっさり読めるミステリを「cozyミステリ」とジャンル分けする、と出版社の情報に書いてありましたがなるほど納得。それほど胸を痛めるようなシーンもなく、さらっと事件が進んでいきます。
主人公のジョージーも女性読者が共感しやすいキャラクターで、今回はなんと「誘惑」に挑戦しますがその後の展開がやっぱりジョージー。うっすらハーレクイン的ロマンス要素もありつつ、でもそれだけではなくジョージーがどのような自立した女性になっていくのか、というのに興味津々です。義理の姉とのやりとりからも、徐々にしたたかになっていくジョージーのキャラが見て取れます
(笑) -
王妃様の命令で、はた迷惑な王女さまのお守り役になったジョージー。けちな義姉からも接待費獲得成功!頼りになるお祖父ちゃんとミセス・ハギンズのおいしい料理で生活環境は一時的に向上。よかったね。ジョージーの活躍が次も楽しみ。
-
図書館で。
貧乏で苦労する公爵令嬢(王位継承権34位だったか)の活躍第二弾。王妃様に押し付けられたドイツの姫君のお世話でてんやわんやする話。
正直、王女の正体みたいなのはなんとなくわかっていたんですが、まさかそう言う方向の人だとは…。何気にお母さまが色々と良い所をかっさらっていくのが愉快。 -
シリーズ2作目。女王陛下から、英国を訪問するバイエルンの王女ハニを接待する役目を押し付けられたジョージー。お金がないジョージーが、祖父を執事に、祖父の彼女を料理人に仕立て、ハニに振り回されるコミカルな前半。ハニと共に、次々と殺人事件に巻き込まれるジョージー。事件は政治が絡むキナ臭い展開でハラハラした。そして、ハニとダーシーの急接近に嫉妬するジョージー。でも、ラストの2人のやり取りは今後の恋の発展に期待が高まる。次は実家のスコットランドに舞台が移るので楽しみ♪
-
リース・ボウエンの英国王妃の事件ファイルシリーズ第2弾!
この物語は、なんといっても世界観が興味深いです。
第二次世界大戦前のイギリスが舞台で、メイドや執事など、
当時の貴族の生活や価値観が学べます。
殺人の謎だけでなく、国際情勢も絡んできたりと、
ミステリの面からも読みごたえがありました!
◇おすすめポイント
・貴族が客人をもてなす際のあれこれ
・イギリスの伝統料理の描写
・イギリス英語、アメリカ英語、ドイツ語の訳し分け
◇こんな方におすすめ!
・経済的に独立したい
・第二次世界大戦前の時代に興味がある
・貴族の暮らしに興味がある -
王位継承権も(低いけど)一応あるのに、貧乏でロンドンで一人暮らしをするにもバイトとしてお掃除をするメイドをしないとやっていけない女の子。お金がないのに、王妃様から他国の王女を泊まらせろと言われて……。
おじいちゃんがなんとガールフレンドと一緒に彼女を助けてくれるのがたのしかったー。王女のハニの天真爛漫さも楽しくて、一冊まるまる楽しめました。このシリーズはやっぱりいいわ〜。コージー好きだけではなく、少女小説好きも楽しめると思います〜。エリザベス一世の後の時代で、少し第二次世界大戦の前兆が見え始めていますが、まだひとびとはのんきにしている雰囲気。おすすめです! -
1作目は公爵令嬢が一般人の常識とかけ離れた生活感で、ロンドンでの生活に四苦八苦、それでも頑張っているが様子が面白かった。今回の話は、ただ貧乏なだけな公爵令嬢で、ドイツからきたお姫様をもてなす役回りなので、あまりそういうシーンはなし。話の展開はあっけなく。結局バルコニーから落ちて死んだ(殺された?)男の真相は何だったんだろう。麻薬の話も中途半端。犯人の友人たちはどこまで知っていたんだろう?尻切れトンボでモヤモヤとしてしまった。