面白くて眠れなくなる数学

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569791173

感想・レビュー・書評

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  • 数学が苦手な私ですが、タイトルに惹かれて(興味が持てるようになるかもしれない)と読んでみました。
    数学というとそれだけで堅苦しいイメージがありますが、冒頭分を読むと、かなり日々の生活に根差した数の不思議を教えてもらえるようで、期待感が高まります。加えて目次が手書き風なところに、親しみが持てました。

    著者は、数学を美しいものとして、かなり心酔しているようです。たしかにギリシア文字を使っているところは、難解ですが、ドラマチックでもあります。

    因数分解が、ネットセキュリティの暗号技術で使われていることを知りました。
    二ケタの素数の積算の数字が使われ、素因数分解して解読するような手順を踏んでいるそうです。知らないところに、そういった仕組みが機能しているとは。

    また、クレジットカードの会員番号は、4ケタの場合、1の位から数えて偶数番目のふたつの数字を二倍し(そこで10以上になった場合にはそれぞれの数字を足し)、4つの数字を足した合計が、10で割り切れたら、正当な番号と判定されるとのこと。

    つまり、「3491」の場合、1の位から数えて9と3が偶数番目になるため、
    9×2=18 1+8=9
    3×2=6
    1+9+4+6=20÷10=2、割り切れるから正当
    ということになるそうです。
    そんな複雑な数構成になっているとは、知りませんでした。

    また、ピタゴラスは鍛冶屋の槌の音から協和音に気付き、そのルールを自然数を使って解き明かしたそうです。
    それはピタゴラス音律と言われるとのこと。初耳でした。

    また、7月22日は「円周率の日」とされているそうですが、そのわけは、7分の22は、3.14になるからだそうです。
    3月14日は、「数学の日」だそうです。また、πにちなんで、「パイの日」ともされるとのこと。
    なかなかしゃれています。

    ほかに、AMラジオの周波数はすべて9の倍数だなど、驚きの知識を得ることができました。
    これは、はじまりの周波数が531キロヘルツで、9の倍数だからだそうです。

    ちなみに、9の倍数の数は、ケタのすべての合計も9の倍数になるとのこと。

    9×9=81 8+1=9
    9×106=954 9+5+4=18

    すごいですね。

    たしかに、数学の世界は奥深く、そして不思議な秩序で成り立っています。
    その魅力に取りつかれた人々が、人生を捧げてフェルマーの法則などの解明に力を注ぐのでしょう。

    一読した時におもしろくて、(頭が回っている時に読み返したら、かなり理解が深まりそう)と思い、頭の回転が良い時に再読してみましたが、悲しいかな自分の理解能力のキャパ上限に達してしまい、思うほど理解はできませんでした。

    それでも、数学への苦手意識を取り去って、楽しく読めた一冊でした。

  • 数はいまでも証明できないようなことがたくさんある。それを数学という武器で探求し続けている人たちがいる。そんな人たちの功績が、スマートフォンやクレジットカード、そしてマンホールなどいろんなものに繋がっている。

  • 数の美しさ、神秘について

  • 数は無限大なんだなと思った。難しい数式もあったけど私たちの周りに身近に存在する数に親しみを感じた。

  • 数学が社会にどう役に立つのかについて身近な事柄や歴史的経緯から理解できる。最後の岡潔の引用は特に学びがあった。

  • 数学ポエムみたいだった

  • ●ファインマン。数学を知らない者には、本当の深い自然の美しさをとらえることが難しい。
    ●算額奉納。当時は、問題が解けると回答を絵馬にして神社仏閣に奉納するようになりました。江戸時代に花開いた日本独自の数学、和算。明治時代には西洋数学にその座を譲る。
    ●ウェーバー=フェヒナーの法則。感覚の強さは刺激の強さの対数に比例する。10倍で2倍に感じる。
    ●luhnのアルゴリズム→偶数番目を2倍して10以上なら各桁をたす。合計が10の倍数になるかどうか…など
    ●レピュニット数。11111111〜
    ●ノーベル賞には数学賞がない。数学の最高の栄誉は「フィールズ賞」。4年に1度、40歳以下、4人までの受賞。
    ●4色問題、フェルマーの最終定理→解決。ゴールドバッハ予想(偶数は2個の素数の和)、リーマン予想(ゼータ関数〜)→未解決。
    ●コピー用紙の縦と横の日は全て一対√ 2になっている。面積が丁度半分になっていく規格。
    ●メートルはフランス革命で。地球の北極から赤道までの子午線の長さの10,000分の1。現在は1票の2億9979万2458分の1の時間に光が真空中を進む距離。
    ●1707〜スイス。オイラー、ゼータ関数の発見。視力を失っても計算し続ける。
    ●1777〜ドイツ。ガウス。
    ●連続する10個の自然数の和。5番目の数の10倍後に5をつける。
    ● amラジオ放送局の周波数は、すべて9の倍数。
    ●1887〜インド。ラマヌジャン。12好き。
    ●1901〜日本。岡潔。多変数複素関数論
    数学は生命の燃焼によって作るのです。

  • いや、これは面白かった~面白くて眠れなくなる数学・暮らしは数学で満ちている・ロマンチックな数学・~書き手の能力に依るのだろうね。クレジットカードの番号の秘密が面白かった

  • そこまで面白く感じなかった。

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著者プロフィール

1968年、山形県生まれ。東京工業大学理学部数学科卒業、同大学大学院卒業。サイエンス・ナビゲーター。東京工業大学世界文明センターフェロー。

「2014年 『親子で楽しむ!わくわく数の世界の大冒険 プレゼントBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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