なんで、その価格で売れちゃうの? 行動経済学でわかる「値づけの科学」 (PHP新書)
- PHP研究所 (2018年11月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569841700
感想・レビュー・書評
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◆全体の印象
ものを売るためには、ただ商品を安くすることが売れる秘訣だと思っていた。
ただ安くする以外にたくさんの売り方があり、どれも普段の生活の中で見るモデルでもあった。お店に言った時に、「これはどうしてこの価格で売っているんだろう?」と考える切っ掛けになりました。
最近はサブスクリプションもSpotifyやKindleでお世話になっているので、それらのビジネスモデルも知ることができて面白かった。
◆理解を深める疑問
Why:なぜ学んだのか?
理由1:普段買ったり見る商品の値段はどのように決めているのか、気になった。
理由2:値下げ以外の売り方を学びたかった。 -
作者の個人的主観が多めでそこが気になってしまったけど、価格付けの基本がわかる本だった。
ブランディングや一貫性の大切さを再確認できた。
GODIVAやスミノフの事例も勉強になった。 -
読みやすくて面白かったです。
『良いものを安く売ろう』の安売り発想を否定し、値付けに対する考え方を教えてくれる書籍。
利益が出るように”コスト”の追求もしくは、顧客に”値ごろ感”のある価格設定の重要性を説く。
ユニクロや水道水など誰でも分かる事例でストーリー展開がされる。読みやすさと読みこだえがあります。
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めっちゃ面白かったー!メモとアイデアいっぱい
・戦略とは、やらないことを決めることだ
・コストを削減していない商品の値下げは絶対にしてはいけない
・無料→「出費の痛み」をなくす
・サブスクリプションモデルによりお客様はサービスをより頻繁に使用するようになり、顧客ロイヤルティーを高めお客様を囲い込む効果もある
・サブスクリプションモデルはデータを蓄積できる(Netflixのオリジナル作品)
・売って儲けるのではなく使って儲ける 「リカーリングモデル」
アップルもリカーリングモデルを取り入れ、サービス売り上げの比率を上げている。iTunesやiCloudなどのデータ管理サービスやアプリの販売など
お修理メンテナンスも、リカーリングに含まれる
・メルセデスベンツは、お客様のターゲット別で車種を用意している(まじか)(すごい)
・変動費の小さいサービスが、サブスクリプションモデルとの相性が良い
ユーザ1人が増えるためにかかるコストを「限界費用」と言うが、ネットサービスは、ユーザが1人増えてもコストがほとんど増えないため、この限界費用がゼロに近い。だからサブスクでユーザ数を出来る限り増やすことで儲かる仕組み。
・逆に変動費が多い場合、条件を設定する
1度に限られる量は、3着までなど(メチャカリ)
・適応型プライシング=お客さんに応じた価格付け(年齢層別など
・現状認識(戦略の基本)
・アンバンドリングとバンドリング
アンバンドリングは、バラ売りする意味。必要な部分だけを切り出して割安感を出し、お客様の抵抗感を少なくすることにより、消費量を増やし、市場拡大する効果がある。
・バリュープロポジション
1.お客様が必要とし
2.ライバル社が提供できない
3.自社だけの価値のこと
イベリコ屋の例
VIPルーム、銀行の金庫をイメージして、入り口は店と全く別のところから入れるようにした。看板もなく、暗証番号を入力して入室する
ブルーオーシャン戦略
vip顧客層が価値を感じて顧客になるように、
①出すもの
②取り除くもの
③増やすもの
④創造するもの
この4つのアクションを確認していく
イベリコ屋の例で言うと、
メニューの豊富さを減らし
クーポンや、入店しやすさ、宣伝を取り除き
おいしさを増やし、
生ハムセラーVIP限定個室、パフォーマンス(目の前にスライス)を想像する
お客様が商品の品質をよくわからない場合は、価格が品質判断のバロメーターとなる。高い価格は(あんしん保証価格)でもある
値ごろ感
①安過ぎると怪しい
②安いけど良い商品
③高いけどさすがの商品
④高すぎて買えない商品
値ごろ感商品は2と3の間にある
◎お客様の値ごろ感で決める、価値基準型価格設定が重要
×競争基準方価格設定(ライバル者たちの価格を見て価格設定をする
×コスト基準が高く設定、(原価計算をして利益を考え価格を決める
売れない商品の理由は2つだけ、
①商品の魅力がない
②値ごろ感がない。
お客様を顧客ロイヤルティで分類すると
潜在客→見込み客→新規顧客→リピーター→ブランド信者 -
マーケティングとは行動経済学だ。知識がまだ何もない人にオススメできる一冊。最後まで楽しみながら読める本だと思う。身近なもので例が挙げられ、驚くことも多かった。モノの価値を決めるためにどれだけの人が関わり利益を上げていくのか、買い物中など考えることが増えた。
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値付けというよりマーケティングの本という印象。プライシングはマーケティングの一つの要素であり、ストーリーで戦略を決めなくてはならないことが改めてわかった。
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モノを売ろうと思って真剣に考えている人がどれだけいるだろうか。日常の中では「価格」であふれているのに、案外気にも留めない。この本においては、様々なビジネス商慣習の中での「値づけ」について言及している。「安易な安売りはすべきでない」同感だ。こういう本に対策が体系化されて書かれているのだから、我々のビジネスに当てはめて「その価格は最適なのか?」を常に検証することが大事なのだろう。特にParaviはサブスクモデル。本当にこの価格で正しいのか?正直今でも疑問だ。モノを売るのは本当に難しい。そしてこれからの未来はもっと難しくなっていくだろう。・価格競争になった場合は、ネットですぐに最安値を検索され、その価格に合わさざるを得ない・サブスクモデルが増えれば「モノを売る」という行為自体の心理的ハードルが上がっていくだろうテクノロジーの進化が、業態を変化させている。ビジネスモデルが変化していく中で、我々の生き残る道。この本では「価格」がテーマになっているが、これからの未来では異なる尺度での指標も考慮に入れる必要があるだろう。それが説明はしにくいが、「高付加価値」だったりする。・誰が薦めているのか?誰から買うか?・買って、いい気持ちになれる。気分がよくなる。価格だけには反映されない、そういう部分がこれからの「価値」だ。「信用経済・信用スコア」とも言われている。我々の仕事、その値段、これからの働き方、すべてを見直さないといけないのではないだろうか。
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価格戦略の重要性を身近な事例からわかりやすく解説した本。
マーケティングをわかりやすく解説することで定評のある永井孝尚さんが、今回は価格戦略の重要ポイントや行動経済学の基本などをわかりやすく解説しています。
何も考えずに価格を決めるのはとても危険。価格をしっかり考えないと労だけ多く儲からない事態に陥ります。価格戦略は経営において重要な要素のひとつなのです。
本書を読めば、いかに値づけが大事なのかがよくわかります。 -
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