憧れの女の子

  • 双葉社
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本棚登録 : 594
感想 : 88
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238099

感想・レビュー・書評

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  • 20130327日経エンジョイ読書☆☆☆☆

    その予想外の幕切れ?
    ちょっと気になる。

  • ジェンダーとかアイデンティティとかがテーマの短編集かな、と思ったけれど、そんな小難しいことはおいておいて、単純におもしろい。
    女児を産み分けすることに異様な熱意を燃やす妻に若干違和感を覚えつつもどこかで共鳴してしまう夫、「娘」であり続けることを選択しながらも自身の存在意義を見出しきれずにいるピラティスインストラクター、ゲイであるために心を鎧ってきたカフェ店長、乳房にこだわり続けた愛妻を亡くした老年の男、など、老若男女さまざまな人生が描かれていて、どれも劇的な展開をするわけではないのだけれど、読ませる。
    普遍的なようであって個人的な、個人的なようであって普遍的な物語が詰まっている。
    ジュンとマスミの物語は本当に目からうろこが落ちるような気持ちになった。男女差ってなんだろう、と考えたくなる。

  • 「女」「男」という性にまつわる5つの短編。…としか言いようがない。切り口がお見事!なるほどそう来たかー!というお話ばかり。
    ピラティスやアルファベットマフィンなどなど、出てくるものがいちいち印象的でセンスがよくて、心から「読書」を楽しめました。

  • 一筋縄ではいかない男と女の関係。
    今作も、うーん、とうなりながら読んだ。もちろんいい意味で。
    純粋なのに、というか純粋だからこそ「規格外」になっている男と女の4つの物語。
    簡単に感情移入することのできない、そこには見えない線が引かれているようで。
    自分と他人は結局、それが男でも女でも、どこまでいっても分かり合えないものなのかもしれない。と、ある種の諦めを感じつつ、無理して分かり合う必要もない、わからなくてもお互いを受け入れることさえできれば、と言われているような気になる。
    ちょっと癖のある内容なので誰にでもオススメ、というわけにはいかないけれど、周りと「仲良く」生きることに疲れている誰かがいたら、そっと手渡したい、そう思った。

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー。その他の著書に『彼女のしあわせ』『憧れの女の子』『不自由な絆』『あの子が欲しい』『自画像』『少女は花の肌をむく』『人生のピース』『さよなら獣』『人間タワー』など多数。

「2021年 『君たちは今が世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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