Nのために (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517040

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで飽きることなくグイグイ読ませるのは流石だなという感じでした。
    ドラマも気になるけど、この人の小説は、小説で読むのが面白いかな?

    もっとすごい大どんでん返しみたいのが仕掛けられているのかと期待して読んだのだが、そこまでの仕掛けは待ち受けてはいなかったみたい。ある程度までは想像できちゃったかなぁ?

  • このドラマで窪田正孝好きになった

  • N は誰なんだろう。
    Nがたくさんいる。いったい誰?
    切ない過去に囚われ、前に進もうと必死で、、、
    それぞれの告白?証言のような語りで進む。真実は複雑でそれぞれが相手を思いやりながら行動している。
    色んな愛のかたちがあって、過去と今と未来を行き来しながら秘密を守り抜いている。本当のところは読み手だけが知っている。不思議な感覚のお話。

  • 語り手がかわっていく構造…

    途中まで安藤は女性だと思っていたよ…_(:3 」∠)

    それぞれがそれぞれの大切な人「N」のために…
    そのため、少しずつすれ違いが起こり野口夫婦死亡の事件につながる…
    うーーーん…生い立ちを含め、自分の心の救いになってたとしても、誰かのために、しかも見返りも求めずに、そこまで出来るかなぁ…ってのが、率直な感想。

    話しの構造も流れもおもしろかったけど、登場人物に共感できなかったのが残念…

  • 告白に続きNの…が2作目
    基本ドラマは観ないのですが。

    それぞれの状況、思い、行動と更に10年後の思い…
    分けて書かれてるから⁇⁇
    今誰の回想だ?と何度か手が止まる…歳ですね笑

    事件当時の彼等の行動や考えは、若さ故なのだろうが
    ちょっと理解できない部分もある。

    10年後の思いをもっと知りたかったなぁ。

    2作読んだだけですが…
    スパーん!完!
    えっ?ここで終わるの?
    と言うのが湊ワールドなのでしょうか(*_*)

  • ドラマは見てません。というか、ドラマになっていたのも知りませんでした。ただ、タイトルに惹かれて古本屋にて購入。
    巻末の解説に「立体パズルを作りたいな」との作者のインタビューが載ってます。それはある意味成功でしょう。Nのイニシャルを持つ登場人物たち。プラス、建物までもNでしたね。
    それぞれの視点で一人称語り。現在、過去、十年後。
    読みやすい文章なので複雑なはずなのにスルスル読めます。
    でも、そこまで……。
    人は、特に私は、パズルに感動しません。できません。
    最後まで、ある人物の行動の不可解さが引っ掛かりました。なぜ、あんなことをしたのか、理解に苦しみます。
    それをしなければパズルにならない、という作者のご都合だったのでしょうか?
    少し残念。

  • ✏︎愛という感情について考えさせられる1冊。

    ✏︎世間的には理想の夫婦とされている2人の死にまつわる、歪んだ愛、届かない片想い、実ることのない両思い、様々な愛が次第に明らかになっていく展開でした。

    ✏︎暴力に耐えられることや、暴力を与えても愛していると言ってくれる事は決して愛ではない。

    ✏︎歪んだ愛の原動力の恐るべき強さ。

    ✏︎2人のどちらにとっても前向きな感情としての愛がある関係を構築したいなと、恐る恐る考えさせられました。

  • 湊かなえさんを初めてしっかり読んだ。
    おそらくこの作品はイヤミス度は低いように感じる。

    登場人物それぞれの視点で愛が描かれる様子はすれ違いもあり終始切ない。
    誰かのために自分の正義を貫くことは誰かの正義を殺してしまうというベタな感想が浮かんでしまったが、だからこそ評価されている作品なのかと思う。

  • 事件が起きたその時、皆が皆それぞれの大切なNのために行動を起こし、真実を胸に仕舞った。
    それぞれにとってのNは誰なのか、そしてその人のために隠した真実は何なのか、読み進む毎に明らかになる彼らの切ない物語。

    回想を重ねる毎に見えてくる真相が様変わりしていく湊かなえさんらしい作品。作られた真実の裏にそれぞれが隠した想いはまるで声にならない叫びのように感じた。ドラマが本当に好きでいつか原作を読んでみたいと思っていたけど、やっぱり原作も最高だった。

  • 超高層マンションで起きた夫婦の殺人事件。
    そこに居合わせた4人の男女の証言から物語はスタートする。

    読み進めていくと、初めの証言と事件との背景が大きく異なっていることがわかる。
    それぞれの登場人物の心の奥に秘めた真実は、読み手にしか分からない、隠された真実だ。

    想いを寄せる「N」のために罪を被り、
    真実を隠した登場人物たち。

    過去と現在とか入り混じり、単純に誰が裁かれるべきだと言えないのがこの小説のすごい所だ。

    全てを打ち明けずに罪を共有する、その背景にある愛のカタチが切なかった。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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