Nのために (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517040

感想・レビュー・書評

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  • ドラマ版がめちゃくちゃ好き民です。
    読んでいてもドラマの映像が浮かんできて…お父さん役の俳優さん、あれから良い人役やっても何かあるんじゃないかと思うようになってしまいました笑

    小説の方がより淡白な印象だけど、西崎さんに関しては小説の方がより詳細というか灼熱バードについても描かれていた。

  • だいぶ前にドラマで観たけど今でも忘れられない好きな作品。キャストも内容もだいたい覚えていてずっと本も読みたくて、ようやく読めた!
    閉鎖された環境の中で生きた希美、成瀬くん、西崎、奈央子の心情は計り知れないものがあった。ここから抜け出し広い世界を見てみたい者、本当の愛を知らず虐待をも愛だと信じてやまない者、それをどうにか助けたい者。誰かが誰かを、Nのために行う罪の共有。
    全員が本当の事を言わず胸に秘めていることが多いけど、それを全部知っちゃうとすごく切なくなる。誤解したまま死ぬのってもったいないなって思う。でも誰かのためを思っているからなのか優しさも見えるからなんとも言えない。野口以外は。みんなの未来が幸せであって欲しい。

  • 「みんな1番大切な人のことだけを考えた。1番大切な人が1番傷つかない方法を考えた。」(本文より)
    _____Nのために

    第1章は、警察の事情聴取目線のような感じだった。そこに出てくる人たち全ての話に筋が通っており、一見すると第1章で物語が完結していいように見える。
    しかし、2章から、それぞれの視点に移り変わり、それぞれの視点から事件前と事件を見ていく。そうするとただの偶然が重なったただの事件から、それぞれの登場人物の感情が絡み合った複雑な事件になっていった。

    タイトル「Nのために」は初めタイトルから何も想像できなかったが、全てを読み終え、登場人物一人一人の1番大切な人のことを考えると、とても素敵なタイトルに見えた。
    また、登場人物たちの過去も事細かく書かれており、彼らがなぜこの考えに至ったのかを感じることができた。

    希美の「究極の愛とは?」の問に対する、「罪の共有」と言う回答とその回答に対する説明のシーンが一番好きなシーンだった。

  • ある夫婦の殺人に関わった登場人物一人一人が暗い過去と他者への想いを秘め、かつその想いが微妙にすれ違いながら独白が進んでいく。
    複数人の主観のずれやお互いの想いが明らかになる様子は切なく感じた。

  • 殺人事件現場において、それぞれが守りたい大切な人のためについた嘘、事件当時と10年後を行ったり来たりしながら話が展開する。

  • 章ごとに話し手が変わっていき、読み進めるにつれて物語がパズルのように完成されていった。謎めいた部分や伏線も最後にはしっかり回収されていた。湊かなえさんの作品はやっぱり物語の構成が好き。様々な出来事が最後には全て意味を持ってひとつの結末を迎える感じが読んでいて気持ちいい。
    ミステリー作品はメッセージ性というよりは単純に物語の構成を楽しむものなんだと感じた。愛について考えさせられるところもあったけど、僕はそこまで重たく愛について考えたことがないのでいまいち共感できなかった。これから歳を重ねると考え方も変わっていくのかな。

  • これは本当にフィクション?実際にありそうな話しで想像力を借り立たせる読み応え抜群でした。
    それに加えて真相が読者しかわからない構成 素晴らしすぎる!
    「もやもや」はするがそれもまた狙いなのであろう。Nの意味が最後にならないとわからなかったのは完敗でした!

  • 少しずつ真相が明らかになっていく過程が面白かった。それにしても、癖の強い人たちが集まった物語だったな。

  • 皆んながそれぞれに、誰かの為を思って考えて行動する。
    でも誰も幸せになれないのかもしれない。

  • 6人のNが登場する話。

    それぞれが自分の思うNのために行動した背景やその心情が絶妙に描かれていた。
    最初の章で事件が完結してしまい、その先がまったく読めなかった。
    それぞれの主観で書かれているいつもの形式は同じ感じであったが、いつも期待を超えてくる

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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