ホテル・ピーベリー (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575517293

感想・レビュー・書評

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  • 最初は、自分探しに出かけた、ひと夏の経験の話かなぁと思っていたんですが、半分を過ぎたくらいから、風向きが怪しくなってきます。

    残り1/4暗いからかなぁ。一気に、話が変わってしまいますね。

    そういえば、作者はジュブナイル小説というより、元々ミステリーを書く人でした。思ったよりも評価が高くないですが、終盤の話の転換には、私的には刮目しました。そうきたか、と。

  • ハワイ島にあるホテルピーベリーは長期滞在(最長3ヶ月)出来るホテルであルがリピーターを受け付けないとの事だった。そこで人が死ぬ事件が起き謎が深まる。まさか裏にそんな事が隠されてるとは思わなかった。

  • うーん どうなんでしょ。

  • 最後までわからなかった
    時間が止まったようなロングスティの旅、やってみたい

  • ハワイに行くので、ハワイが舞台のミステリーを読みたくて読んでみた。
    ハワイの暮らしや自然が書かれつつ話が展開して、最後はへーっとなったので、楽しめた。
    特に、タイトルにもなっているコーヒー豆のピーベリーはぜひ飲みたくて、現地で買ってみたけど、高かった、、
    普通の豆は1つの実に2つの種が入っているけど、ピーベリーは1つしか入っていないから、コロンとした形をしているらしい。
    粉でしか売ってなかったから豆は見れなかったけど、また行ったら、今度は豆で買いたいな

  • 現代アートっぽい意味深な表紙の写真に惹かれて手に取ったこの一冊。
    プールへ飛び込む青年の背中は健康的なはずなのに、画面全体がどこかアンバランスな空気で不安な気分になる…そんな写真です。
    よく見ると著者は「サクリファイス」で体育会もののイメージがある人だったので少し意外でした。

    ハワイを舞台にしたミステリー、
    そんな売り文句でしたが、読み終わって印象に残ったのは青春のもやもやです。
    加えてぼんやり遠くに煌めくキラウェア火山の溶岩を夢に見ながら悪寒に震える感触でした。

    ハワイが舞台なのに太陽や陽気さがほとんど出てきません。
    確かに殺人事件が起こったりするけれど、恐らく主題はそこじゃない。

    主人公は小学校教諭を辞職したばかりの青年で、彼の一人称で語られます。
    心に傷を負った彼が悶々としながらもそれなりに濃密な時間を過ごす中で物語は事件によって不穏な空気へ、そののち再びほろ苦く甘いものへ…。

    ハワイなのに気分は全く南国になれない。
    もやもやとくもりのち小雨の日のような、湿度に包まれた一冊です。

  • ミステリーですが、私としては今一つ。ちょい暗いし、人間の執着というものを感じてキモいかな。帯に衝撃とかあったけどそうでもない気が

  • 小学校教師を辞めてハワイへやってきた主人公、当然なにかワケあり。宿泊先はわずか6部屋のホテルで、リピーターは一切受け付けない。

    中盤にさしかかるまではミステリー色がなく、主人公のいわゆる自分探しの旅のよう。しかしその後、宿泊客のひとりが死亡、続いてもうひとり。事故として片づけられるも、主人公は事件ではないかと疑うわけで。

    私には想像できなかったトリックで、その点では鮮やかです。ただ、好感の持てる登場人物がほぼ見当たらず、共感はしづらい。主人公だって、ロリコンのうえに熟女(とまでは行かないけれど)まで、何でも来いの兄ちゃんだから、ちょっとキモさを感じてしまうのでした。

    ハワイが舞台だから、燦々と照りつける太陽の下、カラッとしたミステリーを想定していたら、それは人びとが勝手にハワイに思い抱くイメージなんですねぇ。最後まで飽きずには読みましたけれど、気持ちは明るくなりません(笑)。どんよりしたいときにはいいかも。

    確かに、長すぎる休みはよろしくない。

  • とある事情で失職した主人公は、気晴らしにハワイを訪れ、小さなホテル「ピーベリー」で日本人旅行客四人と共同生活を始める。やがて、ひとり、ふたりと不可解な死を遂げる旅行客。謎めくホテルに秘められた真実とは―。目を惹く装幀や、主人公の鬱々とした心情、登場人物の欺瞞が不穏な空気を漂わせる中盤はスリリングだが、急展開な終盤と事件の真相にはやや拍子抜け。しかし、登場人物の抱える心の空虚感には思わず共感。特に男性特有の鬱屈した承認欲求の描写がリアルでどうにもむず痒かった。今週末にピーベリーコーヒーを買いに行こうと思う。

  • ミステリは中盤以降にゃ

    サラサラ読めて面白かったにゃ

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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