こういちろうさんの感想
2011年2月13日
「おきなぐさ」「めくらぶどうと虹」「双子の星」「ひかりの素足」「銀河鉄道の夜」を収録。 夢と現実、生と死の間を、ふわふわと浮遊しているような幻想的世界。 自分もジョバンニやカムパネルラと一緒に、銀河鉄道に乗って宇宙を旅しているかのような感覚になった。 「向こう岸も、青じろくぽうっと光ってけむり、ときどき、やっぱりすすきが風にひるがえるらしく、さっとその銀いろがけむって、息でもかけたように見え、また、たくさんのりんどうの花が、草をかくれたり出たりするのは、やさしい狐火のように思われました」
1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。 「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」