幻狼神異記 (3) (teens’ best selections 15)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591104187

感想・レビュー・書評

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  • 鈴鹿山脈から東京に戻った健を待っていたのは、級友の葛城ゆかりの父が自殺したという事件でした。
    しかし、この自殺はどうやら仕組まれたもので、健の周りで起こっている一連の出来事に関わっているようなのです。
    その中心にあるのは晴明浄霊会。
    そしてついに、中秋の満月の夜に物語はクライマックスをむかえます。

    健の魅力が際立つ最終巻でした。
    狼霊の影響で戦いに喜びを感じる反面、おかしいことを素直におかしいと言い切る健。
    天の神やらキレイゴトを並べて自身の行為を正当化する晴明浄霊会に対して、毅然と向き合う健の澄んだ眼が読み手まで射抜くようでした。

    原始より脈々と流れている自然や動物を畏れ敬う気持ち。
    命はすべてつながり、たがいに分けあっていること。
    そういうことをいつも身体のどこかで感じながら、生きていたいと思うのです。

  • 読むのがちょっと苦痛だったから
    かなりとばし読みで終了。
    読みながら
    どうか健が普通の生活を送れるようになりますように
    と、祈ってました。
    晴明浄霊会との対決は中途半端に終わったので
    完結編だけど完結してなくつ
    なんだかすっきりしなかったなぁ。

    2017年11月18日読了

  • シリーズ3巻。最終巻。

    学璽院中学、2学期がはじまった。1学期には感じた「みんなが真面目そうで、友情と連帯に強く、この国をリードする大人になろうとする生徒たち」という学璽院の校風に 健は違和感を感じるようになっていた。
    生徒会長の敷島一輝らは、夏休みに何事もなかったかのような態度だが、敷島らのやり方に疑問を感じていた葛城ゆかりは、退学していた。
    友達だと思っていた犬飼正美は、健を避けるようになり、クラスでも健は孤立してゆく。
    そんな中、敷島のザコ犬狩り仲間だった道祖元隆広(さいのもとたかひろ)と井ノ原幸造(いのはらこうぞう)らが、健の実力を知った上で、健側につくこととなった。

    葛城ゆかりの父親が自殺で亡くなり、その葬式で出会った、フリーの女性ジャーナリスト・結城実。ゆかりの父親の死と敷島一族との関わりを調べている、健にも何か知らないかと話しかけてきた。
    結城実は健の祖父のことなども調べていて、敷島らに命を狙われていた。

    ・・・
    ・・・
    敷島一族たちがあやしい、と思ってはいても、
    中学には通うし、
    清明除霊会までのこのこ言って、なんだか言いくるめられそうになる健。若槻との修行も途中のあやふやな状態で・・・
    それでも、最後の、満月の戦いでは、ゆかりを守り、一緒に戦うのは
    少年マンガっぽくて、いい。

    1巻からいっきに読みました。

  • 鈴鹿で祖父たちと暮らすのではなく、狼霊とむきあう覚悟をきめ、学校に戻ってきた健。敷島一輝やみつきのいいなりになるのではなく、彼らに逆らい自分で進むことに。

    結城実と名乗るフリーの記者と知りあう。敷島一族を調べていて、危ない橋を渡っているらしい。
    後日、健と待ち合わせていたが、彼女は電車で人身事故にあって命をおとす。しかし調べた結果の封筒が健の手元へ。その封筒を狙う清明浄霊会。渡さなければ健の家族、そして葛城ゆかりの身の安全は保証しない、と。
    敷島一族は何をしようとしているのか、健と狼霊のつながりは・・・
    この敷島一族の、この自分がすぐれていると思い込んでいるのか苛立たしい。どの登場人物にも感情移入できないままに終わった。

  • 荒唐無稽ではあるけれど、時間、空間ともに広く使った奥行きのあるファンタジーになっている。主人公が“ぼくもいまいちわかんないけど、”ってゆうスタンスなのが新鮮。登場人物ごとのエピソードが誰一人片付くことなく開かれて終わったけど、これ続くのか?パズルのピースがめっちゃ余ってる感…(笑)不思議好きな若い子が読むとどっぷり影響されそうなお話でした(~o~)

  • 何というかハッピーエンドとは言えない結末だった。
    健はまだまだこれから成長していくんだな…

  • 2009年11月12日

  • シリーズ最終巻。含みを残した終り方なので、また読めるといいのだけれど。
    健の武術修行シーンは、なんだかドラゴンボールみたい。今話題のナンバ歩きやナンバ走りも紹介されていて、ついつい自分でもやってみたくなったりして。

     ―天の名をかたり、地の命が生み出した豊穣をかすめとる者に、
      だまされるな。命はすべてつながり、たがいに命をわけあう
      ものだ。―

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著者プロフィール

横山 充男
高知県に生まれる。四万十川のほとりにひらけた町で育つ。『少年の海』で児童文芸新人賞、『光っちょるぜよ!ぼくら』で日本児童文芸家協会賞(ともに文研出版)。ほかに『少年たちの夏』、『水の精霊』シリーズ(ともにポプラ社)、『鬼にて候』シリーズ(岩崎書店)『ラスト・スパート!』(あかね書房)、『自転車少年』(くもん出版)など多数。

「2022年 『牧野富太郎 植物の神様といわれた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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