幻狼神異記 (3) (teens’ best selections 15)
- ポプラ社 (2008年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591104187
感想・レビュー・書評
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鈴鹿山脈から東京に戻った健を待っていたのは、級友の葛城ゆかりの父が自殺したという事件でした。
しかし、この自殺はどうやら仕組まれたもので、健の周りで起こっている一連の出来事に関わっているようなのです。
その中心にあるのは晴明浄霊会。
そしてついに、中秋の満月の夜に物語はクライマックスをむかえます。
健の魅力が際立つ最終巻でした。
狼霊の影響で戦いに喜びを感じる反面、おかしいことを素直におかしいと言い切る健。
天の神やらキレイゴトを並べて自身の行為を正当化する晴明浄霊会に対して、毅然と向き合う健の澄んだ眼が読み手まで射抜くようでした。
原始より脈々と流れている自然や動物を畏れ敬う気持ち。
命はすべてつながり、たがいに分けあっていること。
そういうことをいつも身体のどこかで感じながら、生きていたいと思うのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読むのがちょっと苦痛だったから
かなりとばし読みで終了。
読みながら
どうか健が普通の生活を送れるようになりますように
と、祈ってました。
晴明浄霊会との対決は中途半端に終わったので
完結編だけど完結してなくつ
なんだかすっきりしなかったなぁ。
2017年11月18日読了 -
鈴鹿で祖父たちと暮らすのではなく、狼霊とむきあう覚悟をきめ、学校に戻ってきた健。敷島一輝やみつきのいいなりになるのではなく、彼らに逆らい自分で進むことに。
結城実と名乗るフリーの記者と知りあう。敷島一族を調べていて、危ない橋を渡っているらしい。
後日、健と待ち合わせていたが、彼女は電車で人身事故にあって命をおとす。しかし調べた結果の封筒が健の手元へ。その封筒を狙う清明浄霊会。渡さなければ健の家族、そして葛城ゆかりの身の安全は保証しない、と。
敷島一族は何をしようとしているのか、健と狼霊のつながりは・・・
この敷島一族の、この自分がすぐれていると思い込んでいるのか苛立たしい。どの登場人物にも感情移入できないままに終わった。 -
荒唐無稽ではあるけれど、時間、空間ともに広く使った奥行きのあるファンタジーになっている。主人公が“ぼくもいまいちわかんないけど、”ってゆうスタンスなのが新鮮。登場人物ごとのエピソードが誰一人片付くことなく開かれて終わったけど、これ続くのか?パズルのピースがめっちゃ余ってる感…(笑)不思議好きな若い子が読むとどっぷり影響されそうなお話でした(~o~)
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何というかハッピーエンドとは言えない結末だった。
健はまだまだこれから成長していくんだな… -
2009年11月12日
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シリーズ最終巻。含みを残した終り方なので、また読めるといいのだけれど。
健の武術修行シーンは、なんだかドラゴンボールみたい。今話題のナンバ歩きやナンバ走りも紹介されていて、ついつい自分でもやってみたくなったりして。
―天の名をかたり、地の命が生み出した豊穣をかすめとる者に、
だまされるな。命はすべてつながり、たがいに命をわけあう
ものだ。―