(P[に]2-1)私の大好きな探偵 仁木兄妹の事件簿 (ポプラ文庫ピュアフル に 2-1)

著者 :
制作 : 戸川 安宣 
  • ポプラ社
3.47
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本棚登録 : 445
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591114452

感想・レビュー・書評

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  • のっぽでマイペースな植物学者の兄・雄太郎。
    ぽっちゃりで好奇心旺盛な妹・悦子。
    推理マニアのふたりが行くところ、事件あり。
    ほのぼのとした雰囲気の漂う昭和を舞台にしたふたりの事件簿。
    「みどりの香炉」「黄色い花」「灰色の手袋」「赤い痕」「ただ一つの物語」5編収録。

    これまた温故知新。同じくあちこちで目にして気になったので読んでみました。
    仁木さんは4歳で胸椎カリエスと診断され、歩行不能の生活を送っていました。
    20代半ばから執筆を初め、1957年、第3回江戸川乱歩賞を受賞。
    1981年には第34回日本推理作家協会賞短編賞を受賞され、1986年逝去されました。
    大井三重子名義で童話も発表されているそうです。

    この仁木兄弟は4長編17短編に登場しているらしく、二人が中学生のころから、結婚した後までも活躍が描かれています。
    この度は単行本未収録だった「みどりの香炉」をはじめ、編集人の戸川安宣さんおすすめの5編が収録されています。
    どれも兄弟のやりとりがほのぼのとしていて、ロジックが美しい、端正な本格でした。
    特に気に入ったのは「黄色い花」かな。
    植物学者らしい着眼点により真相を看破するところが気に入りました。
    「赤い痕」の、事件が陰惨な中にもただようほのぼのさもよかったです。

    そして巻末につけられた「昭和30年代・40年代を読み解くキーワード」がとても嬉しかったです。
    当時の言葉の解説もですが、特に貨幣価値を現在に換算してくれているのがありがたい!
    古い作品だと物の価格や被害金額など書かれていてもいまいちピンとこないのですよね。
    「のり一缶380円??」でしたが、今で言うと2000円なのですね。
    それは高級のりだわ。
    これにより作品世界の理解が確実に深まりました。さすが戸川さん。

    気に入ったので、他の作品も追いかけてみようかなぁ~。

  • 熱いですねえポプラ文庫ピュアフル!
    表紙が実にポップ。中高生が手に取り易いですな。
    内容は勿論面白い!

  • 『みどりの香炉』
    中学時代。叔父の家から盗まれた翡翠の壺。使用人の部屋から続く残された足跡。鉢植えの謎。

    『黄色い花』
    留守番のアルバイト中隣家で起きた殺人事件。人間嫌いの男の甥と姪、孤児の使用人。花瓶の黄色い花の謎。

    『灰色の手袋』
    クリーニング屋から雄一郎に間違った服を持ってこられた悦子。クリーニング屋に行くと窓がない。中で殺害された従業員の女。消えたダイヤを買うための金。壊れた洗濯機の秘密。

    『赤い跡』
    ばあやの家に遊びに来た兄妹。殺害された老婆。逮捕された行商人。行商人が直した竿の謎。過去の強盗殺人事件との関係。

    『ただ一つの物語』
    息子の為に書いてもらった絵本を見たがる女。絵本の作者との思い出。熊に隠された秘密。

     2010年4月23日購入

     2010年5月19日読了

  • あらすじはこんど。。。

  • 友人に借りる。
    植物学者の兄と、好奇心旺盛でちょっとぽっちゃり体型の妹二人の
    巻き込まれる事件。
    最後の方の、クマのぬいぐるみにまつわる話がほのぼの出来て好きだわ~。
    あまり殺人とか起こらないほうが雰囲気に合ってていいなぁと個人的には思ったり。

  • 「みどりの香炉」
    「黄色い花」
    「灰色の手袋」
    「赤い痕」
    「ただ一つの物語」

  • 兄妹で殺人事件に挑む!
    文章は優しく、子供向け。しかし、謎は結構本格。

  • 2009年11月16日購入。
    2010年6月15日読了。

  • 大好きな仁木悦子を新刊で読めるなんて、うれしい!!中学生の仁木悦子もチャーミングだけど、結婚して二人のこどもを持った仁木悦子を読めてほんとうれしい。仁木悦子には幸せになってほしかったのだ。すごく。仁木兄妹が活躍する作品はまだまだたくさんあるはずなので、ぜひ!どしどし出版してほしいです。

  • なんとも読みやすい作品でした。
    突っ込みどころは多々ありそうだけれども、単純に推理小説としていい作品だと思います。
    系統で分ければ赤川次郎。
    ちなみに私が買ったときの帯は赤川次郎さんがコメントを書いてらっしゃいました。

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著者プロフィール

1928 - 1986。小説家。ミステリーや童話を手がけ、1957年に長編デビュー作『猫は知っていた』で江戸川乱歩賞を受賞。明快で爽やかな作風で、「日本のクリスティー」と称された。1981年には「赤い猫」で日本推理作家協会賞を受賞。無類の猫好きとして知られる。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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