トーキョー・クロスロード (ポプラ文庫ピュアフル は 2-1)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591117859

感想・レビュー・書評

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    どんどんと森下 栞を好きになっていく。

    留年してきた二人組、同じ中学の憧れの先輩や、やたら英語の発音がいいサックス奏者とも、スルッと打ち解けてしまう、委員長型懐かれ気質と。

    休日は、変装をしては山手線ダーツの旅を一人黙々と続けているという、変わった趣味と。

    なのに、ふとしたことから一緒に山手線散歩をするようになった月島くんには、まったく踏み込めなくて、友達を紹介してはチリチリしちゃっていたりするのだから。

    彼女の中に渦巻くチグハグさが、ほんとーに素敵で羨ましい。

    ものすごく大きな展開があるわけではなく。
    キャラクターの持つそれぞれの設定が、ストーリーの中できちんと絡み合っていく。
    最近、小説に触れていなかったからか、ただ、それだけのことなのに、生きている感じがして。
    河田さんの涙を読んで、一緒に涙した。

    そりゃあ新海誠も解説書くよ……(笑)

    いいね。この空気感。
    今日は、秋晴のスッキリしたお天気だったし。
    こんな中を栞と月島が歩いているのを想像すると、ふっと微笑ましくなった。

    • りまのさん
      mitsukiさん
      フォローありがとうございます!
      mitsukiさんの、レビューを読み、この本を、読みたくなりました♪
      どうぞよろしくお願...
      mitsukiさん
      フォローありがとうございます!
      mitsukiさんの、レビューを読み、この本を、読みたくなりました♪
      どうぞよろしくお願いいたします。
      2021/01/16
    • mitsukiさん
      りまのさん
      こちらこそ、いいね&コメントくださってありがとうございますー!
      拙いレビューですが、そう言っていただけると嬉しいです!素敵な...
      りまのさん
      こちらこそ、いいね&コメントくださってありがとうございますー!
      拙いレビューですが、そう言っていただけると嬉しいです!素敵な読書時間をお過ごしくださいねー。
      2021/01/16
  • 恋することってせつなくて、苦しい。
    主人公モリの気持ちがふつふつと伝わってきて
    読んでいるこっちも、きゅっと胸が苦しくなる。
    でも最後はなんだかちょっとにまにましてしまう。

    忘れられないかつての同級生。
    気になっている、なんて知られたくない。
    気づいてほしくない、でも気づいてほしい。
    矛盾する恋心。

    ちょっとツンデレな主人公が可愛いのです。
    そして彼女の周りのクラスメートたち。

    高校生活。
    あの頃って毎日が当たり前のようで
    なんだかその景色の中に自分たちはずっといるような
    そんな感覚があったけれど、でも同じ景色は続かない。
    駆け足で過ぎていって、その瞬間はその瞬間だけのもの。
    そんな青春時代。

    モリとツキシマの関係がもどかしくて
    その距離感がなんだかとてもいいのです。
    二人の何気ない会話とか、
    二人の東京散策。

    読み終わったあとはなんだか爽快で
    恋してたあの頃を思い出す。
    浮かび上がる情景。

    せつなくて甘い素敵な青春小説。

  • 高校生の頃に友だちに貸してもらって読んだんだけど2人でキャーキャー言って読んだ気がする
    山手線に憧れたなぁ

  • 切な甘酸っぱい感じでよかったー!
    やっぱり、坪田譲治文学賞の作品好きだわー♪

  • 「私はそこはかとなく悲しい」という冒頭の一文に、一気に物語の中へと引きこまれました。主人公の森下栞が感じる淡い喪失感という「そこはかとない悲しさ」は、誰もが奥底にもっているものだと思います。その感情を栞がどのように埋めていくのか。一人旅に逃げていた栞は初恋にどのように向かいあうのか。鮮やかに色づく景色に映る、栞の心情が印象的な一作です。

  • 青春を感じます。

    友達に頼られるタイプの人はなかなか自分が出せず、この主人公のように悩んでる人、多いんだろうなと想います。
    若いときは特に。

    読む前は地味な内容かなと想っていたけどだんだん引き寄せられます。
    登場人物もそれぞれキャラクターがあって、好感を持てます。

    ドラマとかになっても面白いかも。

  • こんなに泣いたのは、久しぶり。
    終盤からどんどん涙が滲んできて気がついたら止まらなかった。
    モリが耕也に惹かれていって、いつの間にか頭の中いっぱいになっていたのがなぜだかすごく自分とシンクロ。
    読み終わって自分もまだすきなんだ、って気付いてしまったり。

  • とても好きな本です。
    変化のない毎日が嫌になったときなどに
    よくこの本を読みます。

    主人公モリの委員長気質や考えがとても共感できました。
    あと、この本がきっかけでジャズが好きになりました。

  • 久しぶりにいい小説を見つけました。
    ★5つどころじゃなく6つくらいつけたい…。

    最初はそれほど期待していなかったけど、読み始めたらこれは自分の趣味に合うと確信し購入を即決しました;

    こういう恋愛小説は大好きです。

  • おすすめされて読んだ本です。
    つい思い出しては読み返したくなるような素敵な本です。
    出会えてよかったです。

著者プロフィール

熊本県に生まれ、東京に育つ。『フュージョン』でJBBY賞、『トーキョー・クロスロード』で坪田譲治文学賞を受賞。主な作品に『トーキョー・クロスロード』(第25回坪田穣治文学賞受賞)、『この川のむこうに君がいる』『with you』(ともに青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出)、『石を抱くエイリアン』『南河国物語』『Mガールズ』ほか、「レガッタ! 」シリーズ、「ことづて屋」シリーズなどがある。

「2023年 『金曜日のあたしたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

濱野京子の作品

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