(039)幻 (百年文庫)

  • ポプラ社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119211

感想・レビュー・書評

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  • 自分は川端康成が好きでない、ということがわかった。

  • うーん…どれもよさがわかりませんでした…。
    まだまだ、私の読書経験値が足りないのかもです。

    川端康成は『雪国』に抵抗があったのですが、この本に掲載されている『白い満月』もあまり…。
    尾崎翠、はじめて読みましたが文章の流れは好みでした。
    語り手が図書館で読んだ「蜃気楼のこと」について語る部分が特に。
    別の作品も読んでみたいと思いました。

    -------------------------------
    ◆収録作品◆ 
    川端 康成 『白い満月』
    ヴァージニア・ウルフ 『壁の染み』
    尾崎 翠 『途上にて』
    -------------------------------

  • 「白い満月」 川端康成

    正反対の性質を持つ、主人公の異父姉妹達が興味深い。
    寓意が上手く読みとれなかったので、いつか再読してみたいお話。

  • 百年文庫、二冊目。テーマは「幻」。

    川端康成「白い満月」
     一人の母と、三人の異なる父から生まれた三人のきょうだい。
    父からの遺伝で肺を病んでいる長兄は、お夏という女中を雇って、温泉地の別荘で療養生活をしている。
    ある時突然、お夏が癪癇を起こす。彼女は出稼ぎに行っている父の死を見たという。
    幻視に感応されるように続く末妹の死、そこから導かれる家族の確執と愛情。
    親子の間にある、悪しくも愛おしくもある不思議な絆を描く。

    ヴァージニア・ウルフ「壁の染み」

     お茶を飲み終えて、ふと目に入った壁の染み。
    それが何なのか、立ち上がって確かめようか、そうすまいか。
    そんな事を考える間に、ほんの小さな壁の染みから、果てしなく広がっていく思考。

    尾崎翠「途上にて」

     図書館からの帰り途、パラダイスロスト通りでの思い出をふりかえる。
    昔と、今も変り無い現在の光景が、二重写しに重なりあう。


    尾崎翠は鳥取の人だったのね。第七官界彷徨よまなくては。
    「壁の染み」は、この手放しに広がってく感!ホラーものかと思って読んだらぜんぜん違ったよ。まさかそんな風に落とすとは…
    「白い満月」、流石美しい。お夏とのちょっと間の抜けた感のある会話が好き。

  • 久しぶりに川端康成読んだけど、吸い込まれる様な美しさがああやはり川端康成だ、と唸らされる。尾崎翠ももっと読みたい。

  • 装丁や、短篇集の題はとても素敵なのだけれど、内容はあまり好みでなかった。普通の文庫本サイズであった方が良かったとも思う。文字組みは読み易くて嬉しいけれど。

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著者プロフィール

一八九九(明治三十二)年、大阪生まれ。幼くして父母を失い、十五歳で祖父も失って孤児となり、叔父に引き取られる。東京帝国大学国文学科卒業。東大在学中に同人誌「新思潮」の第六次を発刊し、菊池寛らの好評を得て文壇に登場する。一九二六(大正十五・昭和元)年に発表した『伊豆の踊子』以来、昭和文壇の第一人者として『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』などを発表。六八(昭和四十三)年、日本人初のノーベル文学賞を受賞。七二(昭和四十七)年四月、自殺。

「2022年 『川端康成異相短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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