(021)ブラック企業VSモンスター消費者 (ポプラ新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591139400

感想・レビュー・書評

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  • ○NPO法人POSSEを運営する、今野氏と坂倉氏の著作。
    ○今野氏の前著「ブラック企業」を受け、実際のブラック企業と、それの遠因ともなっているモンスター消費者について、NPO法人の活動(労働者からの相談案件など)の経験をもとに、現状をまとめたもの。
    ○ブラック企業が悪であることはもちろんだが、モンスターと呼ばれるクレーマーが、その一翼を担っているという点は新鮮かつもっともだと思った。
    ○安易に「おもてなし」と言うが、それらの“サービス”がどのようにして提供されているのかについては、一消費者としても注意深く観察する必要がある。

  • 「働く」とは何か?労働には自己犠牲が必要か?「お客様」である消費者は「神様」か?個人の生活、未来、命にまでかかわる切実な課題であるにもかかわらず、ずっと置き去りにされてきた「労働」と「消費」の問題についてーー。若者の格差・労働問題に取り組む話題のNPO法人POSSEの運営者が深刻な「日本劣化」を防ぎたい一心で社会に一石を投じる、共感必至にて衝撃の書!(裏表紙より)

    ついこの前、心の病で某証券会社を辞めた友人が同じようなことを話していて、妙に印象的でした。友人の主張は「消費者が24時間営業の店や格安の居酒屋を使い続ける限り、労働者の使い捨ては終わらない」とのことでしたが、この本はそこから更に一歩踏み込み、「一方で消費者が便利なものを選ぶのは必然なのだから、法律などで労働時間や労働条件を制限する議論を進めなければならない」としています。個々人の意識で社会は変えられないということです。
    結局のところ消費者は同時に労働者であり、消費者としての自分の過剰な要求が、回り回って労働者としての自分の首を締めることに繋がるのかも。身近な社会問題について、とても考えさせられる一冊でした。

  • 東京五輪招致活動の、あの女性キャスターの演説から、一躍流行語になった「おもてなし」。

    一流旅館や、一流料亭などでは、昔から実践されていたサービス。
    一般家庭でも、友人や親族が訪れた時に、ごく普通に実践されていた「心づかい」。

    私も、自分の仕事の中で、少なからず「おもてなし」を意識していた。
    それが、いつのまにか「おもてなし」第一主義になっていた!
    私の仕事でも、世の中的にも。

    「おもてなし」されることになれてしまった消費者。
    「これでもか!」と、「おもてなし」をし続けることになった販売者。

    これでよかったんだっけ?
    おもてなしって、金額に関係ないものなんだっけ?

    「おもてなし」
    「過剰サービス」

    について、考えさせられる一冊。

  • 期待しすぎた? ちょっと物足りない テーマは面白い

  • 思い当たる節も無きにしも非ずと、少し働くことを考えさせられました。

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著者プロフィール

POSSE代表

「2021年 『POSSE vol.49』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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