老後とピアノ

著者 :
  • ポプラ社
3.72
  • (59)
  • (89)
  • (95)
  • (16)
  • (2)
本棚登録 : 1079
感想 : 116
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591171639

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 勝手に、「初めてのピアノに挑んだ同志稲垣さん偉い!」と勘違いして期待を膨らませて手にしただけにガッカリ。しかもホントに「お主も悪よのう」のスポンサー付き。途中「立派すぎる先生にタダのピアノ」にオカシイと気づいたら、どんな“至言”“金言”も心に“しみない”。楽譜にドレミと書き込みながら「誰か、お年をめしたホントの初心者で孤独な、それでいて毎日楽しみながら弾いてる体験談、聞かせて」と心が叫んでる。

  • まさしく老後のピアノ再開組です。
    60歳を目前にして独学でピアノを再開。子供の頃の不真面目ながら習ってたことを頼りに頑張ってみたが、どうしても思うような演奏にならなくて、ピアノ教室に行き始めました。そして、電子ピアノでは無理となり、アップライトピアノを買いました。
    これまでもこの作者のように感じたこともたくさんあり、これからも共感できることにぶち当たりそうです。
    とてもこの作者ほどには没頭できないけれど、少しずつ自分なりの音を出していけるように頑張りたいです。

  • ピアノが弾けるようになりたい!という気持が溢れてるのはわかるが、溺れてまるで氾濫してるようで、読んでいて疲れてしまった・・

    我が家のピアノは、オブジェ化してる。

  • 99%の人間は自分の好きなことにおいてプロじゃないのだから、この本のように好きなことを楽しむしかない

    とすると、ここに書いてあることは別に老後に限ったことではない
    そもそも53歳なんて今の時代老後ですらないし

    でも趣味との向き合い方としては良い本だなぁ

  •  まさに、著者と同じピアノ復活組なので「そうそう!そうなの、そうなの!」と頷きながら読んだ。
     下手なのに、偶然指先から生まれた美しい和音に震え、ひとり感動することがピアノを弾き続ける力になる。

  • ピアノを大人になって始めようか迷ってる時に見てみると、今後どんな壁があるかわかって参考になるかも

  • ピアノを英語に置き換えるとわたしとまったく同じ! 共感しまくり。

    【はじめに】
    私にとってピアノとは、老い方のレッスンなのかもしれない。どれだけ衰えてもダメになっても、今この瞬間を楽しみながら努力できることができるかどうかが試されているのだ。登っていけるかどうかなんて関係なく、ただ目の前のことを精一杯やることを幸せと思うことができるのか? もしそれができたなら、これから先、長い人生の下り坂がどれほど続こうと、何を恐れることがあるだろう。

    P132
    5分どころか、以来、来る日も来る日も最低2時間はピアノに向かっている。真面目だからとか熱心だからということではなく、5分ぽっちではとてもじゃないが進歩など望めないことがすぐにわかったからだ。この「毎日」の強迫観念は凄まじく、(略)人生の12分の1をピアノに捧げているのである。ピアノに人生を乗っ取られたと言っても過言ではない。

    ↑いやまさに。わたしはもっと英語に時間をかけているので、完全にピアノに人生を乗っ取られていると言える。

    P193
    我が脳、ほんの少しずつだけれど、きっちりと前進しているのである。がんばれがんばれーと思うのである。ということが、毎日の「指の分離」の訓練で、手に取るようにわかるのである。これが楽しくなくって何が楽しいというのだろう?

    ↑そうなのだ。少しでも上達を感じられることほど楽しくてうれしいことはない。わたしは実際に『英語のハノン』による訓練にて実感中。こうなると、もっともっと学びたいという意欲が出てきて、好循環が生まれる。

    P248
    コツコツなんてもんじゃない。バリバリとやった。目を三角にして。しかも毎日。(略)コツコツというようなチンマリした努力では「できないことなどない」どころか、ほんのわずかなことすらできないということが即判明したからであった。1日何時間も、雨の日も風の日も盛大に練習して、ようやっと「ほんのちょっと」進歩するのが大人のピアノというものなのであった。

    ↑いやもう同感。英語も同じ。
    そして稲垣さんはバレンボイム氏のピアノコンサートに行き、こんな境地に至る。

    焦らず、ダメな自分を認め、少しずつ辛抱強くそれを掘り返していく。その中から少しでも何かが出てきたら、つまりはほんの1小節でも「自然に」弾くことができたなら、それが私のゴールなのだ。そして、明日も生きていたら、明日もまた同じことをすれば良いのである。それを気の遠くなるほど積み重ねていけば、いつかは6ページの曲が「弾ける」ようになるかもしれない。でもそうならなくたって嘆くことはない。何しろ毎日知らなかった「ほんとうの自分」に出会えるのである。それ以上何が必要だろう。

    -----
    まさにまさに。
    それでいいのだ。英語学習と同じだよ。
    ピアノの部分を英語に置き換えて読み通したけど、わたしはピアノもやってきたのでもちろんピアノの観点からもわかる部分が多く、実に示唆に富んだ本であった。

  • 学生(らいすた)ミニコメント
    老後について、今考えるのは早いかもしれませんが、ある一人の人生の先輩がどのように老後を楽しんでいるのか知ることができる一冊です。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/654692

  • この本より、著者のユーチューブの方が説明が細かくて勉強になったなぁという印象。一覧してパラパラと見ることができる事と端的な説明ができているという点は本の方が良かったかなと思う。

  • 新コロナによる外出自粛とともにはじめたピアノも3年目。
    この本のようには行かない。40年ぶりと初めての違いか?
    プロに教えてもらうのも気が引けるし、う~ん。
    作曲家の気持ちがわかるまではあとどのくらいかかるのだろう。
    でも、ピアノを弾くと楽しい。

全116件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

一九六五年、愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒。朝日新聞社で大阪本社社会部、週刊朝日編集部などを経て論説委員、編集委員を務め、二〇一六年に五〇歳で退社。以来、都内で夫なし、子なし、冷蔵庫なし、ガス契約なしのフリーランス生活を送る。『魂の退社』『もうレシピ本はいらない』(第五回料理レシピ本大賞料理部門エッセイ賞受賞)、『一人飲みで生きていく』『老後とピアノ』など著書多数。


「2023年 『家事か地獄か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

稲垣えみ子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×