つみきのいえ

著者 :
  • 白泉社
4.23
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本棚登録 : 2757
感想 : 368
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592761310

感想・レビュー・書評

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  • おじいさんが住んでいる家は、海の上にある。
    水が上に上がってきて家が沈んでしまうと、その上にまた新しい家をつくって…
    こうして、何個も何個も積み上げた家で、ひとりで住んでいたけれど、またまた海の水が床まで上がってきて、新しい家を作らないとならないと…と。
    海の中に大工道具を落としたおじいさんは、慌てて潜って探したら…
    思い出が、たくさん詰まった家が次々と…
    この家に住んでいたときは…と懐かしい風景が目に浮かんでくる。

    積み重なって、積み重なって、そのたくさんの思い出とともに新しい家に住むおじいさんの笑顔は、最高だった。
    海の上なのに暖かな温もりを感じる色の絵本。
    その理由がわかる。
    おじいさんの家族の思い出は、とても楽しくてあったかくて最高のものだったから、ほっこりさせてくれる優しい絵となったのだろう。





  • 勝手に始めた「人気の絵本の特徴を見つけよう」の試み21冊目。

    タイトルも耳馴染みのある有名作品なので、聞き慣れているだけなのか、幼少期に読んだことがあったか、正直記憶はあやふやなところ。
    改めて読んでみたら、なるほど、とても素敵な作品。
    奥さんとの離別、子供の巣立ち、そして、水面上昇という環境で、周りの住民も引っ越して行ってしまった中、たった一人で家を積み上げていくお爺さん。
    潜水しながら過去に住んできた家とその家に結びついた記憶を回想していくシーンは、懐かしさ、寂しさ、切なさ、温かさ…いろんな感情がもみくちゃになり、不思議な感覚。
    イラストも温かさが感じられて個人的に好きなタッチ。
    おすすめです!

  • 6歳の娘が、冬休みの宿題で読んだ絵本。宿題では、読んだ本の中でお気に入りの一冊を選ぶ欄があり、十数冊読んだ中でこちらの絵本を選んでいた。

    この絵本では、過去の記憶を遡ることを、深海へ潜っていくことと重ねている。
    最後のページのおじいさんの表情は、おばあさんとの幸せな記憶があるためか、一人暮らしであっても幸せそうである。
    つみきの家の土台となっているのは過去の思い出の家。現在は過去からの積み重ねであり、おじいさんのように家族の温かい思い出が詰まった家は素敵。

    レビューとは関係ないので、以下は削除するかもしれませんが、今年1年間もブクログにはお世話になりました!そして、いつもフォローやいいね、皆様ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

  • おじぃさんの愛に、涙腺が緩んだ。



    離れたくないんだね、、引っ越した方が楽なのにね。


    男性の一途な愛情ほど素敵なものはないなーと最近感じます。
    こんなふうに想い続けてもらえるような素敵な女性(奥さん)にいつかなりたい。



    わたしだったら、浸水しそうな家に身を置くのはいくら思い出ある家だとしても怖い…



    でも、おわりのページでみた おじいさんの表情はとても穏やかで幸せそうだった。



    いえがつみあがっていくほど 天国にいる おばあさんにちかづけるようで嬉しいっていうのもあるのかな…


    アニメーションも、とても素敵でした。



    大好きだ。

  • 美しい。子どもにははまらなかったけど、私が大好きな本。結婚した友人にもプレゼントしました。

  • うみに しずむまち。
    いえが しずんでしまうと、そのいえの うえに あたらしい いえを つくる。
    どんどん つみきのように つみあがっていく いえ。

    おじいさんが積み重ねてきた愛情に溢れた思い出を辿る、少し切なく、とてもあたたかなお話。

    こんな素敵な絵本に出会えたことに感謝!
    8歳息子の絵本部門お気に入り第一位に躍り出ました。

  • 図書館のヤングコーナーで黄色い表紙が目に留まり読了。
    全体的に色味が黄色だったので、月見の家だと読み間違っておりました。
    積み木の家でした。

    ブクログさんに登録して知ったのですが、
    アニメーションを絵本にしたものとのこと。

    毎年水位が上がる土地に一人で住んでいるおじいさんの話。

    下の家に落とした大工道具を取りに海の下へ下へ潜っていくと、
    その家に住んでいたときの思い出がよみがえってくる。。

    思い出を積み木のいえのように重ねて人生は成り立っている。

    そう思える素敵なお話でした。

  • 海外子女財団本。娘も私も大好きな絵本になりました。心穏やかに読める本。おじいさんの家族を思い、日々の生活を丁寧に営む姿に心洗われます。映像でもいつか見せたい。

  • 大人でも楽しめる絵本。たくさんの思い出、家、自然と共にひとりで暮らすお爺さん。お爺さんのように1つ1つ大切にし、孤独だと悲観せず生きていけたら素敵だな。

  • なんて あたたかい 人生なんでしょう☺️
    歳をとること は 心が豊かになること
    そんな風に 歳を重ねたい。

著者プロフィール

1972年、奈良県生まれ。大学卒業後、制作プロダクションROBOTに入社。2002年に山崎貴監督作「Returner リターナー」に共同脚本として参加し、映画脚本デビュー。以降、映画・ドラマ・CM・展示映像など様々な分野の脚本を担当。「つみきのいえ」(’08年 加藤久仁生監督)が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞を受賞して一躍話題となり、絵本も出版。その他の脚本を手掛けた作品に、「ボクは坊さん。」(’15年 真壁幸紀監督)、CM「マルコメ 料亭の味」シリーズなどがある。「22年目の告白 私が殺人犯です」(’17年 入江悠監督)は異例のヒット作となった。

「2019年 『小さな恋のうた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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