- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592883395
感想・レビュー・書評
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お盆の頃になると読みたくなる波津彬子。
波津作品はコメディタッチの時とシリアスタッチの時があり、これはシリアス系。
特に表題作は、幽霊より生きた女の情念の方がずっと恐いと思わせます。
会話より心中語(モノローグ)の多い、落ちついた男と女。季節感ある花木。美麗な調度品や着物の文様。波津テイストはここでも健在でしたが、体(特に肩幅)に対して顔が大きいのが気になるときがあります。同じバランスでもコメディのときは気にならないんですが・・・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『雨柳堂夢咄』で有名な、波津彬子の短編集。
“事故で亡くなった兄・靫彦の墓参りに訪れた史郎は、兄の婚約者だった海堂青奈と出会う。高圧的な父親と、それに従順な兄に嫌悪感を抱き家を出た史郎は、両家の政略的な縁談に反感を持っていた。しかし兄の死の原因を仄めかす青奈に、史郎は引き込まれてゆき―。嫋やかで深い女性の情念を描く愛と幻想のサスペンスロマン集。”―裏表紙より。
◇秋霖の忌
◇なつぎぬ薫りて
◇歌姫の猫
◇ゆきのとむらい―六花抄―
◇ねむれる花
◇花の庭にて
サスペンス色が強い作品群。コミック版「世にも奇妙な物語」みたいな感じかな。でも絵柄のせいか、浪漫もあって妖艶な雰囲気ただよってます。
秋霖…秋の長雨。陰鬱な、女の情念を感じる部分もあって、ちょっと大人向けかな。 -
ソノラマコミック文庫版
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ホラーというかなんというか。
日本の「怨」とか「情」の世界って独特の雰囲気があるなぁ。 -
これもレディコミ風。
どぎつくないけど、しっとり。