お厚いのがお好き? (扶桑社文庫) (扶桑社文庫 こ 1-7)

著者 :
制作 : 小山 薫堂(企画) 
  • 扶桑社
3.53
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本棚登録 : 428
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594061524

作品紹介・あらすじ

タイトルは知っていても、多くの人が読んだことがない世界の名著。しかし、ニーチェも読まずに人生を終えるなんてもったいない!世界で最も難しい本を、世界で最も易しく読み解いたフジテレビ系番組『お厚いのがお好き?』が文庫化。ラーメンで読み解く「君主論」からホテイチで読み解く「三国志演義」まで、20冊を収録。

感想・レビュー・書評

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  •  かつてフジテレビにて放送されていたTV番組を書籍化したもの、を文庫化したもの。番組のコンセプトは「世界で最も難しい本を、世界で最も易しく読み解くテレビ番組」。つまり、「お厚」くて読むのをためらっちゃう本の内容をこれでもかと砕いて解説するということ。本書にも、そのコンセプトは生かされ、あの本もこの本も、これでもかとわかりやすく解説されていますー。
     メインテーマは哲学を噛み砕くことにあるかとは思うのですが、いわゆる「哲学者」による書籍に限定せず、例えば『罪と罰』なんかも取り上げられている。よくよく見てみたら、初っ端から『君主論』なわけで、哲学じゃねーやコレ。

     自分が無知であるから、いちいち記述に対して「なるほどなー」「そーだったのかー」と驚かされていたのですけれど、本書のキモはその喩えの巧さにある。目次を見てもらえればわかるように、あの思想をあんなことと結びつけて解説をしてしまう大胆さには驚きマンボー。ムズカシイことをいかに簡単に説明をして、感嘆を受けるかという一種のプレゼン的手法を垣間見る楽しさがこの本にはあるのだ☆


    【目次】
    第1冊 ラーメンで読み解くマキャベリの「君主論」
    第2冊 ダイエットで読み解くニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」
    第3冊 コンビニ業界で読み解く孫子の「兵法」
    第4冊 エンターテインメントで読み解くパスカルの「パンセ」
    第5冊 女子アナで読み解くサルトルの「存在と無」
    第6冊 テレビ業界で読み解くフロイトの「精神分析入門」
    第7冊 グラビアアイドルで読み解くプラトンの「饗宴」
    第8冊 六本木ヒルズで読み解くモンテスキューの「法の精神」
    第9冊 駅弁で読み解くソシュールの「一般言語学講義」
    第10冊 お笑い芸人で読み解くドストエフスキーの「罪と罰」
    ひと目でわかるお厚い哲学の流れ
    第11冊 日光金谷ホテルで読み解くプルーストの「失われた時を求めて」
    第12冊 ペットで読み解くヘーゲルの「精神現象学」
    第13冊 腕時計で読み解くアダム・スミスの「国富論」
    第14冊 カメラで読み解くキルケゴールの「あれかこれか」
    第15冊 バスガイドで読み解く宮本武蔵の「五輪書」
    第16冊 花火で読み解くハイデガーの「存在と時間」
    第17冊 アミューズメントパークで読み解くベンサムの「道徳及び立法の原理序論」
    第18冊 グルメで読み解く福沢諭吉の「学問のすすめ」
    第19冊 占いで読み解くカフカの「城」
    第20冊 ホテイチで読み解く羅貫中の「三国志演義」
    「お厚いのがお好き?」オススメ哲学書
    全放送リスト
    参考文献

  • p.2014/12/13

  • あっという間に読んでしまった。哲学書をレビューする本は割と好きで、何冊か持っているのだけど、この本はわかりやすくサクッと思い出したい時に便利だなあと感じる。
    ポイントを押さえ直す、さらに知るきっかけにするにはちょうどいい本。

  • 哲学書を中心に古典書の内容を端的に数ページでまとめて紹介した本.ニーチェ、プラトン、ハイデガーから孫子やアダム・スミスも掲載.馴染みの無い人には雑学にはなるし,気になったら書籍紹介を頼りにより詳しい書籍を読むこともできる.
    本の書かれた時代背景や著者の人となりにも触れられていたのは良かった.

  • 哲学書とはほぼ無縁で過ごして来たので、
    知らない本が多かったです。

    哲学者には変わり者が多いですねw 
    だからこそ偉大な業績?を残せたのかな。
    文章量的にもさらっと読めるので、
    軽い気持ちで読み進めていけると思います。

    サルトルが色んな人に影響受けまくってて、
    頻繁に名前が出てくるので笑えました。

    ただ、例えがわかりにくいのが多い。
    放送当時に売れていた芸能人だったり、
    流行していた事象だったりするのでそこを知らないと
    例えている意味をなさなかったりするので。

  • 色々読んでみたい本に出会えます。
    ただ、実際に読むのは結構ハードル高そうです。

  • 元のテレビ番組を視聴したことはないが、本自体の内容は非常に薄く、例えも分かりにくい。そして、所々ある挿絵が邪魔。

  • 普段読もうと思ってもまず読めない「厚い」本たちを、独特な文章と例えで、面白く紹介してくれます。これを機会に哲学の本にも興味が膨らんだ。文庫化によって、字が小さくなったのが欠点。201401

  • 薄い。別にちゃんとしたものを想像きていたけど、バラエティ発だから仕方ないか。

  • すみません。この番組知りませんでした。
    マキャベリとラーメン、サルトルと女子アナ、孫子とコンビニなど、ぶ厚い「名著」を読んだ気にさせてくれる便利本。入門書としてはとてもよくできている。
    フジテレビの深夜番組「カノッサの屈辱」の流れでつくられた番組の本。

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著者プロフィール

一九六四年、熊本県生まれ。初の映画脚本となる「おくりびと」が、第八十一回米アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、国内外問わず数々の賞を受賞。ご当地キャラクターブームを牽引した「くまモン」の生みの親でもある。映画「湯道」では、企画・脚本を担当。

「2022年 『湯道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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