頭の中身が漏れ出る日々

著者 :
  • 毎日新聞社
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本棚登録 : 265
感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620319728

作品紹介・あらすじ

40代、独身、趣味昼酒。『サンデー毎日』連載エッセー、待望の単行本化第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館でたまたま手にした。北大路公子さんの名前は知っていて、題名は覚えていなかったが、1冊「読みたい」リストにも登録していた。
    3つほどエッセーを読んで、めっちゃ、おもろい!
    テンポがいい!
    北海道生まれ⁉️
    オチもあって関西人かと思った。
    どおりで、「人前では読まないでください。」というポップがついてるわけだ。
    電車の中で読んだらこの本の中の公子さんのように変な人と思われる。

    私が声出して大笑いした章。
    p.132 「とある大雪の日」
    p.180「脳内姑との死闘」
    北大路公子さんの妄想たるもの、もう、これは天才脚本家の域に達している。

    図書館で予約した「生きていてもいいかしら」のお呼びがかかった。あー。早く読みたい。

  • これは決して人前で読んではいけない本だ。
    ニヤニヤするだけならまだいい。
    爆笑に次ぐ爆笑エピソードについ声を出して笑ってしまうのだ。

    四十代、独身、趣味は昼酒。
    果てしなく続く自分勝手な妄想が面白すぎる。
    そして忘れちゃいけないのが、見た目は七十代、心は十代「可憐な少女」のお父さん。お茶目すぎて微笑まずにはいられない。

    北大路さんにとってはごくごく普通でなんてことのない日常…けれど北大路さん以外の人にとっては可笑しくて仕方がない。
    そんな北大路さんはどんなに辛いことが起こっても無敵。なんたって背後からインコが見守ってくれていて、困った時はそっと助けてくれるらしいから…。
    あー、私もそんなインコがほしい。
    ストレスが溜まって最近笑ってないなー、という人に持ってこいの一冊。

  • 北大路さんのエッセイはエピソードも文体も
    とにかく面白い。

    父の中に思春期の少女を見出し、
    老紳士にインコの霊がついていると言われた
    北大路さんの携帯メールでの
    「し」の変換第一位は「しめじ」。

    出入り口が道路に面している
    ラブホテルの話も最高に面白かった。
    混雑する道、列に入れてもらえず
    延々とホテル前で人目に晒され
    拷問のごとき時間を過ごすこととなる恋人たち。

    他人事ながら恐ろしい。非常に恐ろしい。
    陽水様も説いていた。
    ホテルはやっぱりリバーサイド。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「とにかく面白い。」
      最近、Booklogで知って笑わせて貰ってます。
      やっぱり、記憶力と観察眼と、、、何だろう?
      「とにかく面白い。」
      最近、Booklogで知って笑わせて貰ってます。
      やっぱり、記憶力と観察眼と、、、何だろう?
      2014/04/18
  • 各章3~4ページずつのエッセイ集…というか、いや「妄想集」というべきか、非常に悩ましい1冊。
    タイトル「頭の中身が漏れ出る日々」は、収録されている1つのエッセイのタイトルでもありますが、このエッセイ集全体をよくあらわしたタイトルだと思いました。

    とにかく、著者の「頭の中身」の漏れだし方がすごい。

    たとえば「非通知の謎」というエッセイ。

    「今となっては後悔しているが、私はその電話を無視した。(中略)」(110ページ)

    電話は取らなかったものの、留守電には見知らぬ男の声で「ひ!」という声だけが録音された。
    ここで著者の思考、いや妄想は働きます。

    そして
    「ここから導き出される彼の言葉はただ一つ、『秘密の遺産相続の件でお電話いたしました』」(110ページ)

    …なんでやねん!
    と、思わずツッコミたくなりますよね。

    そんなエッセイが54本も収録されているのですから、とてもツライ…あ、いや、とてもすごいエッセイ集なのです。

    日々の出来事から、どうしてそんな想像を浮かび上がらせることができるのか、そしてその結果、1冊の本にまでしてしまえるのか。
    著者の頭のなかをカパッと開けてのぞきこめなかったので、その妄想思考の仕組みまではわかりませんでしたが、漏れ出た頭の中身だけでお腹いっぱい…、というような1冊でした。

    それにしても、挿絵がとってもキュートすぎる!

  • 面白い!!(#^.^#)
    なんて文章の上手い人なんだろう!と感嘆しながら読みました。

    「サンデー毎日」連載のエッセイで、
    ご本人は40代独身・両親と同居のライターで趣味は昼酒、といういくらでも自虐ネタが出てきそうな日々なのだけど、そこをすこんと突き抜けた筆致が楽しくてたまらない。(#^.^#)

    なんていうか、私ってちょっと人と違ってて、
    そのトンガリ具合がヒリヒリして案外素敵でしょ、みたいなところが全然ないところが好き。
    きっと、あれこれのエピソードは公子さんにとって自然体で、ホントに感じていることなんだろうな、なんて。

    回転寿司での昼酒は、周囲の働く人々を眺めて『世の中こんなに働いている人がたくさんいるから私は怠けていても大丈夫』という安心感ももたらう効用もある。

    とか、

    三歳の姪が、それまで彼女の心の九割を占めていた(残り一割は好物のうどん)アンパンマンへ別れを告げ

    とか、

    佐藤浩市がCMに出演している限りは一生買い続けると誓ったキリン一番搾り

    とか、

    あぁ、ダメだなぁ。こんな風に細切れで引用しても彼女の面白さは伝えられない。

    北大路公子さん、今回、お初の御目文字でしたから、これからちょいと追いかけさせてもらいます。(#^.^#)

    • booooklynさん
      はじめまして。私は前作の「生きていてもいいかしら日記」で北大路さんファンになりました。笑い転げました。
      他にも森見ファンだしタマキンガーだ...
      はじめまして。私は前作の「生きていてもいいかしら日記」で北大路さんファンになりました。笑い転げました。
      他にも森見ファンだしタマキンガーだしみをつくし好きだし・・・とかぶるものが多いようでレビューも素敵でしたので、フォローさせてくださいm(__)m
      2013/07/23
    • じゅんさん
      booooklyn様 コメントとたくさんの花丸(#^.^#)そしてフォローをいただきありがとうございます!!
      花丸は特に私の好きな本につけて...
      booooklyn様 コメントとたくさんの花丸(#^.^#)そしてフォローをいただきありがとうございます!!
      花丸は特に私の好きな本につけていただいてすっごく嬉しいです。
      好みが一緒のようで、そちらにも感激。こちらこそフォローさせてくださいませ。楽しくおしゃべりできるといいですね。\(^o^)/
      2013/07/23
  • さらさらと読めてしまうのが悔しいほど面白い。もっともっと読んでいたいと、ついつい北大路さんの本ばかりに手が伸びてしまう。
    この本は単行本二冊目ということで随分と前の刊行だけど、面白さは変わらず。むしろ、1,2を争うほど笑ったかもしれない。『「ポケモン戦争」勃発』は何度も読み返したい秀作だ。

  • 雪国に住んだことがないので、雪掻きの苦労など知る由もありませんが、
    そこはそれ、合理主義(ずぼらとも言う)をモットーとする私。
    放っておいてもいつかは溶けて無くなるものを、多大な労力を使って
    今すぐに処理しなければならないという非合理性に納得できずに、
    雪掻きをサボる作者に共感して止みません。
    わかる、わかるよ、キミコさん。
    ところで、次の本のタイトル、「屁理屈力」でどうでしょう?(笑)

  • いや、面白い。三十、四十代のグータラで(実は)酒好き女性にぜひ、読んで欲しい。
    昼酒好きで、妄想好きで、ダラダラ過ごしたいのよー、という憧れ(?)の生活をする著者。そう、会社に繋がれている社畜…いや社会人生活を余儀無くやらされている私には憧れなのです。あゝ、人様が死んだ魚のような目をして働いている間にぷはーっとビールを呑み、殴りたい人No.1に怒鳴られている時間を妄想で費やしたい。
    そんな安らぎの場がここにあります。
    あー、疲れてるな私。

  • 脱力したい時読んでください、なエッセイです。
    サンデー毎日に連載されていたのですから一編一編はすぐに読めるのですが、私は共感の嵐で顔中くすくすが止まらなくて公共の場で読むのは大変でした。

    大泉洋はじめ北海道の人の笑いのセンスってどうなっているのだろう?

    同時に家庭用モヤシのひげ根取り器(廉価版)の発売を、公子さん同様に心から願ってしまう自分の生活センスも怪しくなってくる。

  • 声をあげて笑うほど、おもろい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ブクログのレヴューをランダムに見ると、こんな面白い発見があるんだと、思う今日この頃。。。
      北大路公子は、全く存じ上げませんでした。「頭の中身...
      ブクログのレヴューをランダムに見ると、こんな面白い発見があるんだと、思う今日この頃。。。
      北大路公子は、全く存じ上げませんでした。「頭の中身が漏れ出る日々」ってタイトルが秀逸。早く文庫にならないかなぁ~
      2012/12/20
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著者プロフィール

1960年代、北海道札幌市生まれ。文筆家。2005年、ネットの公開日記をまとめた『枕もとに靴――ああ無情の泥酔日記』で寿郎社からデビュー。著書に『最後のおでん――続・ああ無情の泥酔日記』『ぐうたら旅日記――恐山・知床をゆく』(以上、寿郎社)、『生きていてもいいかしら日記』『頭の中身が漏れ出る日々』『すべて忘れて生きていく』『私のことはほっといてください』(以上、PHP文芸文庫)、『ロスねこ日記』(小学館)、『いやよいやよも旅のうち』『石の裏にも三年』『晴れても雪でも』(以上、集英社文庫)など。

「2020年 『ハッピーライフ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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