- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622085126
作品紹介・あらすじ
「民主主義はその行き過ぎによって病んでいる。そこでは自由は暴政と化し、人民は操作可能な群集へと姿を変える。進歩を促進しようとする欲望は、十字軍の精神に変化する。経済、国家、法は万人の開花のための手段であることをやめ、いまや非人間化のプロセスの性質を帯びている」
今日、民主主義の危機は外部(ファシズム)からやって来るのではない。民主主義みずからが内なる敵を生み出し、自身の存立を脅かす。すなわち、政治的メシア信仰、個人の専横、新自由主義、ポピュリズム、外国人嫌いである。
シリア内戦、IS、難民、テロ――現在時の危機を通じて、「進歩、自由、人民」というリベラルな理念がいかに社会全体の幸福を危うくするかを抉り出す。みずからもブルガリアからの移民であるフランス思想界の大御所が、民主主義の再生へ向けて新たな多元主義と共存の方途を探る、渾身の現代政治文化論。
感想・レビュー・書評
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【由来】
・calilで「情報社会の哲学」の関連本として出てきた。見れば、何か「啓蒙の弁証法」っぽい!
【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
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【目次】
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日頃、民主主義を空気のように、当たり前のこととして意識すらしない。しかし資本の専横、行き過ぎた自由主義、メディアの横暴、ポピュリズムなどで徐々に蝕まれていく。
著者はナチスや共産主義など、外から見える明確な脅威との比較でこれらを「内なる敵」と呼び、内なるがゆえに意識して対処していくのが難しいと警鐘を鳴らす。
読みながら「公」の意識の大切さが何度も浮かんだ。
納得できる本なのだが、欧州の知識人には当たり前のなのだろうが自分には難解に感じた箇所が随所にあり、半分も味わえていないように思う。 -
私にとっては難解な内容で、中身を3割も理解できてないと思うけど、興味深い一節がいくつもあって勉強になった。
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311.7||To