星新一ショートショートセレクション〈7〉未来人の家

著者 :
  • 理論社
3.73
  • (17)
  • (19)
  • (34)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 373
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652020876

作品紹介・あらすじ

廃品回収業のエヌ氏は未来からきたテット博士のほしがる廃品と,彼のもってきた便利な別荘を交換するが…。表題作などSF15編。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  印象に残った話の感想メモ。

    ■幸運の公式
    シアワセ怪獣にして恋の解説者なる者が、恋が成就してシアワセ絶頂の青年の前に現れ、そのシアワセが過去の人類史上のどういった犠牲の上に成り立っているかを淡々と解説してくる。

    ■少年期
    その男は長年うまいこと酒の飲み方に工夫をこらし、自分にふさわしい酔い方というものを身につけている。無邪気に幸せだった八歳の頃に戻る(追憶にひたる)というものだ。バーのマスターから見ると、ひとり目を閉じて静かに酒を飲む男は良客中の良客である。憂世を生き抜くには良質な気分転換が大事というわけで、読書、ゲーム、スポーツ、なんでもいいけど、これを書いた星さん自身はどんな酒を飲む人だったのだろう…。

    ■捨てる神
    仕事ができないことで仕事をする男。会社の経営チェックシステムみたいなもののテストとして、この男を“不適格”と判定できればシステム異常なしということが確認できるということで、各社から引っ張りだことなる。ちょっといいなあと思っちゃう。

  • 2024.3.11市立図書館
    図書館の新着図書コーナーに並んでいて、ひさびさに読んでみようかなと思って借りてみた。読み始めたらどんどん読めるし、いつ書いたのかわからないけどテーマが意外と現代的でまったく古さを感じないのがすごいなあと改めて思う。はっきりした結末を見せずに、「いやだなあ」「わたしだったらどうしよう?」と思わせる作品は物語というよりエッセイ的な感じもした。「アリバイ」「金銭と悩み」などはちょっとした心理的ホラーだった。「天使」が星新一らしくとくに印象に残った。

  • ショート・ショート。
    読んだことがない作品ばかり。珍しい。
    「捨てる神」のオチが洒落ていて好き。

  • 小学生の時大好きな本だった。『未来人の家』はとても魅力的で時間のズレの問題を除けば本当に欲しいと思っていた。今はどうだろう。やっぱり欲しいかな。

  • こう見えても子供の頃はとても本の好きな子でした。
    なので世界の名作や日本の昔話など小学校にあがる前に
    かなり読破しておりました。

    その中で何故かとても好きだったのが「イソップ物語」
    そう、あの手痛い教訓めいた話しにとても惹かれていたのです。

    その流れなのか小学校の高学年頃に従姉が読んでいた
    星新一さんの短編集に夢中になりました。
    なんでしょう洒落が効いてるというか冷ややかな視点というか…
    とにかくストーリーの奥底に眠るブラックな部分が
    とても好きなのです。

    自分でもわりと小さい頃から文章は書いていましたが
    多分、自分的には星新一さんの影響はかなりあるものと
    思われます。(笑)
    しかし、その頃からもう既に30年近く…

    星新一さんのストーリーは記憶のどこかに
    忘れ去られていたのです。

    先日、私立図書館に行きました。
    その場で読むことはあっても、借りたことはなかったのですが
    駐車場が1時間半以降は有料になったこともあって
    又、読みたい小説もあって図書カードを作ってもらいました。

    その時にふと目に飛び込んできたのが
    星新一さんのショートショート。
    懐かしさでいっぱいであの面白さをもう1度…
    と思いついつい2冊借りてきてしまいました。
    しかも、本命で借りた本を差し置いて
    一気に読んでしまいました(笑)

    星新一さんといえばショートショートというジャンルを
    確立した人。
    とても読みやすく、短いストーリー中に濃い成分が
    含まれているような気がします。
    そして子供でも十分楽しめる本だと思います。
    大人になって再読すると人間の複雑な感情が理解出来、
    あの頃より数段面白く読むことが出来ましたよ。

  • 星さん自身が書かれたショートストーリーを多分はじめて読んだ本。『ショートショートの広場』で書評しているだけあって、なかなか面白かったです。

  • 私を星新一沼に誘った一冊。

    小学生の時にFちゃんが勧めてくれたのがきっかけだった。あの時教えてくれてありがとう。これを読んで学校にある星新一作品を読み漁り、私の読書活動に拍車がかかったよ。

  • 28年度(6-1)
    15分

  • 1冊でふくすうの話がよめ、それぞれがおもしろい。

  • ぴりりとしたブラックユーモアがくせになります。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星新一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×