キャベツ炒めに捧ぐ

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411790

感想・レビュー・書評

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  • 主人公三人が私より若干上で、自分とあまりかけ離れていなかったから今後の自分のこととか考えながらも楽しく読んだ。お料理は美味しそうだし、こんな惣菜屋さんあったら行きつけにしたいわ。こんな気さくな感じで旅行とかいいなあ。行きつけのスナックというのにも憧れる。
    うざくとか知らなくて調べてしまいました。

  • お料理がどれも美味しそう。

  • 郁子、江子、麻津子のアラ還女性3人組の恋物語。ほろ苦い、というよりは出汁が効いていて仄かに甘い、煮物のような大人の恋。三人三様、失ったものを見つめながらそれでも明るく食べる、作る、食べる。

    三人で営むのはお惣菜屋さん。みんな訳あって今は独り。お惣菜や食べ物にまつわるエピソードが切なくて、大人ってこんなに素敵に恋をしているんだぁ…と若輩者はため息をついてしまうのでした。
    でも三人は、お店の献立を決めている時が一番キャピキャピしていて可愛らしいです。笑

  • 期待以上に面白かった。多少、長く生きていて、家族とか持っていた方がこの面白さに共感できるだろう。10代にはホントの面白さは伝わらなかったかな。河瀬直美で映画化されたらいいな。

  • *東京は私鉄沿線の小さな町にある総菜屋「ここ家」。61歳のオーナー・江子は離婚、60歳の従業員・麻津子は長年の片思い中、新入りの郁子は子どもにもダンナにも死に別れた60歳過ぎ。それぞれ悲しい過去や切ない想いをいだきながらも、季節ごとのおいしいお惣菜を沢山つくり、お酒を呑み、しゃべって、笑って、日々を過ごしていくー*

    物語自体は軽やかで、美味しそうなお惣菜に心惹かれる作品ですが、読み進むにつれ、切なさもひたひたと迫ってきます。読み始めの頃の江子の騒々しさや郁子の頑なさが鼻につく分、その理由が明らかになるにつれ、やるせなさが倍増します。それでも、毎日美味しいお惣菜を作り、淡々と全てを受け入れて過ごす。まさしく大人ならではの生き様にノックアウトされます。人生の機微がぎゅっと詰まった秀作。

  • 食欲の秋の棚にあったけど
    あんまり食欲はそそられない。
    六十代前後のおばさまたちの話だが、
    ダラダラグダグダと色恋沙汰で終わる。
    最近そうだけど、年相応の知的さや
    深みはないのだろうか。大人って。
    私30代や友人20代にはイマイチつまらないが
    六十代にはわかる!って感じなのだろうか。

  • 3人の総菜屋のおばちゃんの悲喜こもごも。
    さらっと読める。

  • 井上荒野さん「キャベツ炒めに捧ぐ」、2011.9発行、連作短編11話です。「ここ家」という総菜屋で働く江子(こうこ・自称くるこ)、麻津子(まつこ)、郁子(いくこ)のアラカン女性3人の物語。明るくて「攻め」が身上の江子は元夫にいまだに恋心を。ぶっきらぼうな感じだけど意外に純情で彼とどうつきあったらいいのか悩む麻津子。夫と死別した後も夫のことが忘れられない郁子。にくめない3人、3者3様の「可愛さ」が。(^-^)

  • おばあちゃんと言ってもいいような年齢の女性3人が働く総菜屋が舞台(が多い)の話です。
    3人ともタイプは違えどパワフルで私とは真逆。
    でもそんな人でも心の中では喜怒哀楽を行き来しているのかな、と思いました。
    底抜けに明るく悩みのないように見える人でも色々思っていて悩んでいるんだろうな。

    でも一時のおもちゃにされた進くんかわいそう。

  • 総菜屋さん。
    おばちゃん3人。キャッキャウフフ。
    楽しいこと辛いこと悲しいこと。
    色々あるけれど今日も元気です。
    といった感じ。

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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