あきない世傳 金と銀(四) 貫流篇 (ハルキ文庫 た 19-18 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
4.17
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本棚登録 : 1969
感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441100

感想・レビュー・書評

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  • 五代目徳兵衛が隠居を申し出て、三男智蔵が六代目を継ぐこととなる。周囲の揶揄を跳ね返して幸は五鈴屋の暖簾を守るために六代目に嫁ぐことに。運命に翻弄されているようでいながら、知恵を働かせて人を大切にして六代目と商いを協力していく幸に再び運命を試される出来事が訪れる。次巻がどうなるのかとても楽しみ。

  • ここから、テレビになかった話に入っていく。波瀾万丈の幸がどう乗り越えるのか、ハラハラドキドキです。

  • 惣次去る。い
    智蔵とともに、商い継続の決断をする幸。

    五鈴屋の商いの仕方に、とても共感が持てる。

  • 惣次が隠居、行方不明になってからの、まさかの智蔵と結婚!
    4巻目読んで思ったけど、幸は男みたいな性格…というかめっちゃサバサバしてる。
    結婚も利害関係踏まえてのことで、このへんはやっぱり戦国武将?なんか?と思った。
    広告、新商品開発含めて五鈴屋の商品を売っていく手腕は大したものだと思ったけど、人形浄瑠璃で自分がモデルになってみんなの気を引いたところは、やはり自分の美貌に自信があるのか…と思った。
    最後、桔梗屋さんをお店ごと買い取ります!と名乗りを上げたところで終わったけど、真澄屋もなかなかの性格やしどうなってしまうんやろか…

  • 2024.02.01 ★4.0

    ↓↓↓内容↓↓↓

    江戸時代中期、長く続いた不況を脱し、景気にも明るい兆しが見え始めた。大坂天満の呉服商、五鈴屋でも、五代目店主の惣次とその女房幸が、力を合わせて順調に商いを広げていた。だが、徐々に幸の商才を疎むようになった惣次は、ある事件をきっかけに著しく誇りを傷つけられ、店主の地位を放り出して姿を消す。二度と戻らない、という惣次の決意を知ったお家さんの富久は、意外な決断を下す。果たしてその決断は五鈴屋を、そして幸を、どのような運命へと誘うのか。大人気シリーズ第四弾!

  • 一気に4巻まできましたー!!今まで、今村翔吾さんのワクワクハラハラ系が好きだったけれど、こちらは、聡明な女性が主人公でしっとりと賢く展開する物語。

    この巻では、人が亡くなるシーンがなんともリアルだけれど描写が美しいとさえ感じてしまいました。亡くなった母を思い出して、やっぱり泣いてしまいました…

    江戸時代の街並み、人々の様子、商人の生活、身分等々、中学高校の歴史の授業で参考文献として、こういった作品を扱えばいいのに…とつくづく思います.

  • 5代目と離縁、なんと3男との結婚、新たな商売の戦いが始まる。

  • 幸さん...あなたの強さに慄くわ。
    3回よ。3回!それもタイプが違う3兄弟よ!?
    凄いわ。いや、もしかしたら羨望もあり...?
    まあ私は始めから、智ぼん推しでしたが。まんまと作者の思うツボですな。

    物語後半になればなるほど「これは半沢直樹?」「作者池井戸さんの間違いじゃ?」と勘違いするような場面が多い!
    江戸時代でも現代でも、あきないというものはきっとこういうことなんでしょうな。(ざっくり)

  • めっちゃネタバレして書きます。
    覚悟して先へお進みください。
    ーー

    五代目徳兵衛(惣次)の突如の失踪、離縁状、からの弟 智蔵への代送り(3巻までの内容)まで読み進め、
    まさかの!
    智蔵と幸の結婚!?
    子どものころは仲がよく、智蔵が家を出るときに言った夢…『幸と夫婦になって別家を出せたら』
    あの頃とは状況が変わりすぎてる、、
    しかも三兄弟みんなに嫁ぐって…呆。
    この時代であっても、ちょっとキモい…(心の声がダダ漏れ…)
    それくらい肝の据わった人なんだな、幸は。ちょっと怖いわ。

    14歳で初婚、17歳で次男に、21、2歳で三男に嫁ぐ…
    3度目にして初めての白打掛。次男と夢見た浜羽二重、その織物でできた打掛は病床の富久が縫って仕仕立てたもの。
    やっと五鈴屋を任せられると安心できたところで、富久の死…
    富久と幸は血の繋がりはないけれど、確かな絆があった。富久が後に託したのは、誰でもない幸だった。
    もうこの幸せからの別れの流れ、、読み進めるのに難儀した…

    商才はないけど柔らかな人当たりの六代目徳兵衛(惣次)。
    幸に人形遣いになって(惣次という)人形をうまいこと使って、と言ったとおり、幸は才覚を伸ばしていく。
    揉めた江州の羽二重もなんとかまとまり、そこからまた新しいタネを拾い、大事にそだてて商いに繋げていく。
    この人形浄瑠璃まで伏線になるのが驚き!

    作中のどこからも惣次からはあふれんばかりの愛情を感じる。
    でも幸からは感謝の気持ちはあれども、愛情が伝わってこない…
    幸はご寮さんになると決めたとき、商いの武将になる!と覚悟して愛をどこかに閉じてしまったのか?

    大好きな「みをつくし料理帖」と比べて、優しさと愛情でできている澪と、商いのことばかり考え自分を抑えるような幸は芯が図太く揺らぐことがない。慈悲の心をもった武将のよう。
    私的には澪のほうが寄り添いたいと思え、作品への熱につながる。

    4作目になり、幸が二十を超え登場人物たちも成長したり年老いたり。後進に譲る道、とはいうが、お世話になったあのお方まで?!
    幸せに4巻を閉じられない〜、すぐに続きに手を伸ばす。

  • 六代目のご寮さんとなった幸、本格的に商い参入ですね。あっ、これ前作でも言った記憶が。
    そしてなんと続きが気になる終わり方…

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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