菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿 (ハルキ文庫 ほ 5-3)

  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758443463

感想・レビュー・書評

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  • 家の声が聞こえる守人。今回はどんな声が聞こえるのだろうか。
    二軒家を資料館にするため、川越の人たちがボランティアで作業にあたる。三日月堂の柚原さんが仕切ってる!
    田辺さんのおばあさまとの対面で、ようやく守人にも理解者が!文鳥に導かれてたどり着いた先には・・

  • シリーズ3冊目。
    川越で暮らす、家の声が聞こえる大学院生の青年の目線で進んでいく物語です。

    周りの人たち人たちとの温かみのあるやり取りが心地よく、毎作、あちこちでじんわりと胸に響く言葉が散りばめられているのが良いなぁと思います。

    特に今回の話の中では、初めて同じように家の声を聞くことができる人に会うお話や、知り合いからもらった産直野菜を食べて、亡き祖父母との食事の時間を思い出すくだりが印象的でした。

  • 人との繋がりを大切にして世界が広がっていく

  • 【感想】
    ・話がゆったり進むし一編一編が短くてラクな気分になれる。
    ・あいかわらず川越やその周辺のCMって感じもある。この街の雰囲気を味わう小説ってことかも。

    【一行目】
     松の内が明け、大学の授業もはじまった。

    【内容】
    ・イヤな人がほとんど出てこないおっとり物語の三冊目。
    ・二軒家を資料館にするために物の整理をしていたら三人官女が二人しか残っていない雛人形が発見され月光荘で展示しその機会に貝合わせのワークショップを開くことになった。
    ・友人の田辺とともに行った屋敷で家から話しかけられる。どうやら人違いしているようだが。夏目友人帳? そして守人はとても大きな出会いを得る。
    ・店を閉じた料亭をリノベーションし宿として再出発しようとしている美里さんが浮草と三日月堂にリーフレットのようなものを作ってもらおうと依頼してきた。三日月堂も登場。弓子さんはまだ出てこないが悠生さんは出てくる。一連のできごとの中で守人は自分にできることが何か考えはじめている。


    ▼三日月堂と月光荘についての簡単なメモ(第一巻からの累積)。

    【アウラ】複製が自由自在でなかった頃のオリジナルの持つ一回性のようなものらしい。ベンヤミンが提唱した概念らしい。活版印刷にはアウラがある?
    【あけぼの保育園】浜田郁夫、康子夫妻がつくった。弓子が通った私立の園。息子の佑(たすく)も通ってる。今は多町柾子先生が園長。次の園長はその娘の環(たまき)になる予定。三日月堂で卒園冊子を作っていた。以前幼稚園て書かれてたような気もしたが?
    【旭爵位文庫】実際にある施設らしい。安藤さんが佐久間さんと藤村さんに紹介したかった建物。写真を見ると昔よく行ってたタイプの店舗建築だった。
    【旭湯】銭湯。遠野が月光荘に入った日に行った。リアルにある銭湯だったようだが最近なくなったらしい。
    【新井美里】→美里
    【安西明里/あんざい・あかり】Y大学立花ゼミの学生。課題でつぐみと同じグループで雑誌をつくることになったメンバー。後に古書店「浮草」でアルバイトを始めた。三日月堂の登場人物の一人で、そのときは課題で川越を題材にした雑誌づくりをした。四人姉妹の末っ子。自信のないタイプで進路に悩んでいる。
    【安藤万年/あんどう・かずとし】べんてんちゃんの友人のトモちゃんのおじいさん。月光荘に昔住んでいた女の子の知人。喫茶店「羅針盤」の経営者。元は安堂写真館という店で、三日月堂のおやじさん(弓子の祖父)もよく利用していたらしい。喫茶店になってからもちょいちょい来ていたらしい。遠野守人くんの能力の理解者になってくれそうな雰囲気がある。

    【家】《家というのは単なる建物ではなく、そこに住んでいた人々の記憶の積もる場所だ。》月光荘(3)p.9
    【家の声】遠野守人が聞くことができる。午前中に聞こえることはあまりなく夕方から夜にかけてよく聞こえるので物怪の一種かもしれないと守人は考えたりしている。
    【家守/いえもり】家は人が暮らしていないとすぐ荒んでしまう傾向がある。それを防ぐため誰かに暮らしてもらうこともある。遠野守人くんはそういう役割だろう。「やもり」でもいいようだが両生類のヤモリと混同しそうだしここでは「いえもり」としとく。梨木香歩さんの『家守綺譚』は好きな作品だがなんとなくあれを思い出した。
    【育児】カナコいわく子育てで言葉でできた世界が崩れてしまったとか。
    【石野】ふんわりした外見と裏腹に強情っ張りで毒舌。会社員になったがブラック企業だったらしい。
    【一倉ハル】蔵造りの町並みの中にありやはり蔵造りの建物だった川越運送店一番営業所の所長。顔も広く川越市の生き字引的存在。今度北海道大学の森林科学科に進学する息子森太郎(しんたろう)がいる。高校を卒業するとき親に三日月堂のレターセットを作ってもらった。大事に取っておいた最後の一枚を使おうと思う。ジョギング仲間に葛城、大西などがいる。
    【今泉治人/はると】著名な版画家。版画工房を主宰している。
    【岩倉】古書店「浮草」店主の水上が大学の文芸部にいたころ同期だった。イワクラ出版という小さな出版社をやっている。
    【印刷】《印刷ではちがう。実体の方が影なんだ》第一巻p.71。《昔の活字は物質だったんだ。》第一巻p.85。
    【印刷物】《印刷物は言葉の仮の姿だと思うんです。》by弓子、第二巻p.199。

    【ウェスタン】映画の同人誌。片山や杉野がいた。
    【浮草】川越の古本屋。立花ゼミが課題でつくった雑誌を売る会場となる。今の店主は水上。前の店主は守谷。創業は守谷の奥さんで父親の本を処分するための店だったらしい。それもあって亡くなった人の蔵書だけを引き取る方針。児童書の棚もあるらしい。安西明里がバイトしている。

    【恵理/えり】あけぼの保育園の先生。
    【演劇】《舞台の方がほんとの世界で、観てるわたしたちが消えてくみたいで》三日月堂第五巻p.294

    【大島聡子】カナコとバンドを組んでたことがある。ピアノ。大学院を出てからずっと校閲の仕事をしている。今は父の介護もしている。父は編集者だった。独身。
    【大城活字店】今も銀座で営業している活字店。
    【大隅のおじいちゃんとおばあちゃん】月光荘に前に住んでた人たち。
    【大西】大学院生。川越運送店一番街営業所の建物に同居している観光案内所でバイトしている。ハルさんのジョギング友だち。後に川越市立博物館の学芸員になった。
    【岡野】珈琲店「桐一葉」を伯父から継いだ。自分の個性欠如に悩んでいる。ハルさんに紹介された三日月堂で思いを練り込んでいく。ある意味三日月堂再開の最初の客。
    【長田】本町印刷埼玉支社の社員。プラネタリウム「星空館」の広報村岡にひかれているがかつての恋人響子の「あなたはなかなか決断できない人だから、わたしが決めたの」という別れの言葉がトラウマになって一歩前に出られない。
    【遠田真帆/おんだ・まほ】鈴懸学園の国語教師で文芸部顧問。「桐一葉」の岡野から三日月堂のことを聞き生徒とともにたずねる。学生の頃演劇部で「銀河鉄道の夜」のジョバンニを演じたことがある。

    【楓】母が持ち帰ったカナコの短歌が活版で印刷されたカードを見て活版印刷に興味を抱く。なんとなくものごとが楽しくない気分で日々を過ごしていた。美術部に入っているがアニメやマンガっぽい絵を描く人たちばかりでいまいち乗れない。彼女自身は写生派で植物を描くのが好み。レギュラー入り候補。母は久仁子。カナコの大学時代の友人だった。
    【楓の祖母】向島百花園の近くの家で暮らしている。祖父が祖母の好きな万葉集に出てくる草木だけで作った庭がある。
    【楓の母】→久仁子
    【輝く遠い場所】《きっとどこだっていいのだ。輝く遠い場所さえあれば、旅立つことができるのだから。》by片山隆一、三日月堂第二巻p.313。
    【かくれんぼ】《かくれんぼというのは、隠れるためにするのではなく、だれかに見つけてもらうためにするのかもしれない。》月光荘第一巻p.197。
    【影山】裕美のやってる雑貨店「飛行機雲」のお得意さん。レストランと器の販売を兼ねた店を出すことを考えている。もしかしたら楓の祖母の家に(庭に)興味を示してくれるかもしれない。
    【笠原紙店】三日月堂、月光荘双方に出てきた店。
    【笠原宗介】守人たちのみっつ上の先輩。紙店の息子だが跡は継がず会社員になる。
    【笠原方介】笠原宗介の父。気難しそうに見えるがそうでもない。代々継いできた紙店を廃業する。三日月堂の息子、カナコの夫、修平とは小中で同学年。
    【笠原美代子】笠原宗介の母。小川町生まれで和紙を作っていた。小川町では細川紙が有名。
    【菓子屋横丁】川越にある通り。元は菓子の製造卸の店が並んでいたが衰退し、後に駄菓子販売の店が並ぶ通りに変貌。月光荘がある。
    【活字】鉛製で産業廃棄物になるので捨てるのも簡単ではない。
    【葛城】ガラス店兼工房を経営している。ガラスのアーティスト。ハルさんのジョギング友だち。
    【片山隆一】編集者崩れのライター。映画好きで映画の紹介文を書くのが主な仕事だった。こだわりが激しすぎ仕事を干されぎみだった。三日月堂、弓子の祖父と親しかった。映画同人誌で人気のあった「我らの西部劇」というエッセイの著者で三日月堂で印刷する予定だったが最後の一編が行方不明で中断されていた。
    【片山隆一の息子】たぶん片山慎一という名前。第二巻「我らの西部劇」の語り手。好き勝手なことをしていた父に反発し地道なサラリーマンとなって真面目に働いていたが身体を壊して退職し居場所がなくなりかけている。
    【カナコ】故人。弓子の母。旧姓は村田。盛岡出身。弓子はカナコそっくりらしい。地方から東京の大学に入りギターがひけたので裕美、聡子とともにバンド活動して卒業したら国語教師になった。そこで修平と出会った。短歌を書いていた。弓子が三歳のとき血液の病気で亡くなった。《カナコは宮沢賢治をほかの星から来た人みたいと評していたが、僕からしたらカナコもそうだった。》三日月堂第五巻p.68-69。《自分を子どもじだいに結びつけるものがなにもないの。だからいつも根っこがなくて、ふわふわ飛んでいるみたい。》三日月堂第五巻p.73
    【金子】グラフィックデザイナー。活版印刷に関心を抱く。後に小穂と付き合うようになったらしい。大西の先輩。実家は横浜でスカーフをつくっている。
    【ガラス】《高校の理科の時間、ガラスは液体だと学んだ。液体なのに固まっている。だからだろうか、時間の流れが止まっているみたいに見える。》第六巻p.18
    【川越】空襲を免れたので古いものがけっこう残っている街。《過去の姿が透けて見える》月光荘第一巻p.93。両シリーズは川越の広報でもある感じ。
    【川越運送店】ハルさんが一番営業所の所長を勤めている。弓子も短期間働いたことがあるらしい。
    【神部/かんべ】笠原の会社の先輩。起業を考えている。

    【機械】《なんでも機械でできるようになる。だけど、実際には、機械で扱えるようにすれば、前にあった細かいことが削ぎ落とされていってしまう。》三日月堂第五巻p.202。
    【木谷】Y大学大学院で遠野の指導教官。専門は日本の近代文学で小説の舞台になった町の古い地図と現在の町を比較検証している。郵便局員だった父が集めた昭和期の地図を月光荘で展示している。
    【響子】長田が学生時代から付き合っていた。九州の学芸員に採用されたことをきっかけに別れることになった。
    【切り紙】紙を折って切ったりしてデザインされたものをつくる遊び。笠原宗介と神部が中心になって月光荘の空き部屋でワークショップが行われた。
    【桐一葉/きりひとは】珈琲店。伯父のあとを継いだ青年岡野が経営しているがいろいろ悩みは多い。店名の由来は高浜虚子の句「桐一葉日当りながら落ちにけり」から。「活版印刷三日月堂」シリーズ、「月光荘」シリーズ双方に出てくる。

    【草壁彰一】大学の課題でつぐみと同じグループで雑誌をつくることになったメンバー。自信家でつぐみは苦手としている。
    【久仁子/くにこ】楓の母。カナコの大学時代の友人でもある。
    【雲】古書店「浮草」が出す小冊子かな? に店主の水上が後書き的な「雲日記」という文を書いている。彼は雲には実体がないと考えているようだがそうでもない。登山等で雲の中に入ると寒いし濡れる。充分実体はありそうだ。三日月堂、月光荘の双方に出てくる。
    【雲になる練習】水上の息子、悟がしていた遊び。
    【雲の紙】弓子が勝手に名付けた。本当の名称はパルパーといって凹凸がふわふわしている。
    【kura】川越の「大正浪漫夢通り」という洋風建築や土蔵が並ぶ通りにある蔵カフェ。二ヶ月に一度黒田の朗読会が開かれている。
    【車のいろは空のいろ】あまんきみこの著書。とある朗読会に取り上げられた。
    【黒田敦子】カルチャーセンターで朗読講座を開いている。

    【圭太】村崎小枝の弟。
    【月光荘】遠野守人が管理人をすることになった町家。島田が老後の住まいとして改装している途中だが現在は利用の予定がなく管理人を探していた。遠野が初めて入ったとき歌声が聴こえた。「月光荘」という名前は近所の人が付けた愛称でなんでも小さな天窓のような丸窓があって夜になると家の中の光が満月のように見えていたかららしい。また家の中からものぼってくる月が見える。郵便局員だった木谷の父が集めた昭和期の地図を展示している。次第に遠野と会話ができるようになったりしていく。

    【幸治】盛岡で「本町印刷/ほんちょういんさつ」という印刷所の経営に携わっている。印刷機や活字の引き取り手を探している。
    【広太】三咲の生徒。小学五年生。活版印刷の機械に興味津々。最近になって幼い頃に亡くなった姉、あわゆきがいたことを知った。
    【広太の父】子どもの頃は単純に世の中の表面しか見てこなかったが大人になるとその影には多くの人が関わっていることに気づく。そんな「裏側」を知ってから大人の立場で世界を追体験していく「二巡目」に今いると考えている。
    【小枝】→村崎小枝
    【珈琲を自分で淹れる】《珈琲の時間はひとりの時間です》月光荘第一巻p.200。
    【木口木版】プラネタリウム「星空館」で見つかった星座早見盤の星座盤の部分が木口木版で作られていた。個人的に木版画をつくるのが趣味だった頃もあるので木口木版も作ったことがあるが星座盤ほど大きいものは珍しいんじゃなかろうか? …なるほど小さいものを継いで大きくしてるのか。
    【個性】《まわりから見て個性に映るものって、その人の世界への違和感から生まれるものなんじゃないかな。》三日月堂一巻p.179。
    【琴音/ことね】劇団員。

    【斉木裕美/さいき・ひろみ】→裕美
    【佐久間晃平/さくま・こうへい】喫茶店「羅針盤」の古くからの客。珈琲を淹れるのが趣味で焙煎屋を営むのが夢。四十二歳独身。一生結婚する気はないと宣言しているらしい。藤村さんは恋人のようだが?
    【佐々田】旅行情報誌「月刊めぐりん」編集長。川越出身。
    【佐藤陽菜/さとう・ひな】美里の高校時代の友人。会社勤めで身体を壊し実家に戻り農業に目覚めた。有機農法に意識があるようだ。旅館として再スタートする予定の「新井」の朝食はたぶん彼女の野菜を使うのだろう。
    【聡子】→大島聡子
    【理子/さとこ】広太の母。
    【真之/さねゆき】あけぼの保育園の園児。元気。
    【小穂】さほ? 読み方不明。図書館司書。平田雪乃の同僚。黒田敦子の朗読講座に参加している。朗読グループ「ちょうちょう」として朗読会を開くことになり案内を活版印刷でと考えた。後に金子と付き合うようになったらしい。
    【小百合/さゆり】元劇団員で演劇から離れていたが今はミュージカルの勉強をしている。
    【沢口】遠野が大学生のときの大学祭で同じ展示グループだった友人。姉御タイプ。

    【死】《いつかは人も消える、星も消える。でもそれは、あったものがなくなるのではなくて、なかったものがまたなくなるだけなのだ。星と暗闇。僕たちもまた本来は暗闇だったものなのだから。》三日月堂第五巻p.94
    【シアター川越】いわゆる昔ながらの「町の映画館」。一度閉館したが復活。「ウェスタン」主宰の西部劇特集を企画、旅行情報誌「めぐりん」が取材に来た。
    【志津さん】たぶん和田志津さん。二軒家に住んでいた女性。
    【静子】三日月堂の奥さん。弓子の祖母。
    【渋沢】kuraの店主。
    【島田】月光荘の持ち主。木谷の知人。話し方からすると友人のようだ。
    【島本悠生】本町印刷埼玉支社勤務。「御大」(大叔父の幸治)と呼ばれる重鎮の一族。オンデマンド機の導入を試みている。活版印刷の機械についても御大の手解きを受けそこそこ詳しい。三日月堂のターニングポイントを担う人物となるか? というより弓子の婿候補の一人やろう。大学時代はサイクリング部で長田の後輩。
    【修士論文】
    【修平】弓子の父。天文学を学んでいた。高校教師になった。そこでカナコと出会った。《自分が大学で天文学を学んだのは宇宙が怖かったからなんです。》三日月堂第五巻p.65。
    【樹脂凸版】データを樹脂でハンコみたいにして印刷する。活版印刷とは別物だがある程度の味は出せる。
    【正月】《年明けは家たちがみんな黙る。》月光荘第二巻p.211。どうやらどこかに出かけているらしい。出雲とか?
    【尚弥/しょうや】あけぼの保育園の園児。おとなしい。卒園記念のアルバム用に柾子せんせいの絵を描いた。

    【末次】月光荘に死んでいた人。安藤さんの幼馴染み。
    【杉野】片山隆一とともに映画の同人雑誌「ウェスタン」をつくっていた。

    【蒼子/そうこ】本川蒼子。佐久間さんのお姉さん。
    【卒業論文】守人の卒業論文は『吾輩は猫である』を題材に漱石の土地の描写について論じたもの。

    【高梨】本町印刷で長田の同期。印刷技術オタク。
    【隆道】柚原と短期間恋人だったが裏切った。
    【田口健介】広太の父。
    【田口広太】→広太
    【田口理子/さとこ】広太の母。
    【田口昌代】田口健介のいとこ。広太から「あわゆき」の名刺をもらった一人。昔銅版画をやっていた。
    【武井】プラネタリウム「星空館」職員。開館の二年後に入った古株。
    【竹野】旅行情報誌「月刊めぐりん」編集者。川越の取材で三日月堂に行き着く。弓子がなぜ活版印刷を継いだのか気になる。
    【佑/たすく】弓子と悠生の息子。あけぼの保育園に通っている。
    【立花】大学の教授? メディア表現が専門。三年から四年に上がる間の春休みに雑誌をつくる課題が出る。
    【田辺】遠野が大学生のときの大学祭で同じ展示グループだった友人。コミュ力が高い。埼玉県の高校で教師をしている。《田辺には、自分が理解できないことでも、そんなこともあるか、と受け入れてしまうような雰囲気がある。》月光荘(3)p.175
    【環】あけぼの保育園園長の子ども。次期園長になると思われる。
    【魂】《人はその魂で人を支える。大人でも子どもでも老人でもみな魂をもっていて、魂には大きさなんてない。だから、だれだってだれかを支えることができる。》月光荘第二巻p.291
    【短歌】短歌を媒介にしてカナコと聡子はコミュニケーションとりやすくなった。

    【ちょうちょう】小穂、遥海、三咲、愛菜という女性四人の朗読グループの名前。プシュケー(魂、息、蝶)にちなむ。

    【津川】片山隆一の大学の先輩。映画研究会のボスで片山は気に入られていた。
    【月野弓子】→弓子
    【月夜と眼鏡】小川未明作。月光荘第二巻「浮草の灯」で守人が古書店「浮草」で購入する。おそらく新潮文庫だろう。我が家にもある。ほとんどの本を売ってしまったときにも残したもののうち一冊。
    【つぐみ】豊島つぐみ。インフルエンザで休んでいる間に苦手な草壁彰一、安西明里(あんざい・あかり)と同じグループにされてしまった学生。メディア表現を学ぶ。星空館で短期バイトすることになった。

    【ディズニーランド】完璧な世界。従業員の出入り口など裏の部分が徹底して見えないようになっていて違和感を覚える人も。
    【デイル・チフーリ】ガラス工芸作家。葛城が敬愛している。
    【データ】《データというのは「ある」ようで「ない」。》月光荘第二巻p.133
    【できる】《できる人とできない人がいるわけじゃなくて。人間やらなきゃならなくなればけっこうできるものみたい。》三日月堂第六巻p.34
    【手キン】手動で印刷できる機械。三日月堂再開時にはこれだけで印刷できるものを印刷しているが今後どうなるか?
    【手紙】《届かない手紙でも、書いていいんだよ》第五巻p.127。
    【デルマックス】小型印刷機。手キンと違い多少多めの印刷ができる。ハガキや名刺を刷るときに使うことが多い。

    【銅版画】《傷が線を作る。まっさらな金属の板では何の像も浮かばない。傷があるからこそ形が生まれ、命が宿る。傷がない人生は生きているとは言えない。》by田口、三日月堂第二巻p.226。
    【遠野守人/とおの・もりひと】月光荘の主人公。Y大学大学院生。建物の声が聞こえるタイプ。また、節目節目で彼の向かない方向から回避する道が示される運のいいタイプでもある。後輩からは悪い意味ではなく「仙人みたいな人」と言われている。
    【遠野守人の父】実業家にと期待されていたがその道には進まず青年海外協力隊に参加、帰国後は大工になったもよう。
    【遠山記念館】川島町にある大邸宅。守人のことを「モリアキ」という人物と勘違いしているらしい。
    【TOYAMAキラリ】富山県にある複合施設。柚原、ハルさん、葛城、大西らジョギング仲間が施設内にあるガラス美術館に行った。隈研吾設計。
    【豊島つぐみ/とよしま】安西明里の立花ゼミでの友人。三日月堂の登場人物の一人でそのときは川越を題材にした雑誌づくりをした。Y大学の修士課程に進む予定。

    【中谷三咲】→三咲

    【二軒家】「オイテカナイデ」という声が聞こえるというウワサの家。遠野守人が行ってみると本当に聞こえ家の声だった。元はまったく同じかたちの二軒の家が並んでいたが火事で今は一軒しか残っていない。元々は持ち主である佐々木さん一家が暮らし、もう一軒には祖父母が暮らしていたそうだ。その後和田さんに賃貸した。資料館にするために改修の予定があり、三日月堂でも出てきた観光案内所の柚原が仕切っている。
    【庭のたより】宿として再出発しようとしている「新井」が出すリーフレット。A4版一枚をミツ折りしたもので「浮草」の安西さん、豊島さんが主になって作り、守人も文章を書かされることになった。

    【野木まさ子】ときがわ町で細川紙をつくっている。楮を育てるところからしている。

    【原田】岡野の大学時代の恋人。同じ俳句部員だった。独特の句をつくった。高浜虚子の桐一葉を怖いと言った。あるとき姿を消した。
    【ハルさん】片山隆一が若い頃桐一葉のアルバイトをしていた女性。片山慎一の一歳年下らしい。一倉ハルと同一人物かもしれない。
    【遥海/はるみ】黒田敦子の朗読講座を受けている。遊園地の場内アナウンスをしている。心が入っていないと言われることがある。

    【飛行機雲】裕美のやってる雑貨店。
    【菱田】とある劇団の中心人物だったが失踪。芝居以外のなにものにも関心を抱かなかった。自分自身にも。すべてが芝居のためのパーツ。
    【平台】三日月堂にある大きな印刷機。故障していて調整の仕方もわからずしばらく稼働していない。
    【平田雪乃】市立図書館で司書をしている。たぶん25歳前後。小穂の同僚。曾祖父が活字屋を経営していた。小学校の同級生(当時は天敵)だった宮田友明と結婚する予定。活字屋は銀座にあったが空襲で焼け廃業。五号(ほぼ10.5ポイント)の仮名文字だけ形見のように残っている。金子が三日月堂を知るきっかけをつくった。
    【博貴】康子先生の息子。現在のあけぼの保育園園長の夫。
    【裕美/ひろみ】カナコとバンドを組んでたことがある。歌姫と呼ばれていたボーカル。旧姓岩田、結婚して斉木になった。長女に未希(みき)、次女に真子(まこ)。今は「飛行機雲」という雑貨店をやってる。

    【ファースト名刺】生まれたばかりの赤ちゃんのためにつくる名刺。おおむね名前しか入っていない。
    【深沢】大学でカナコの指導教授。
    【藤村手鞠/ふじむら・てまり】喫茶店「羅針盤」の古くからの客。デザイナー。徳島出身で実家は和三盆の干菓子をつくっていたらしい。佐久間さんの恋人のようでもあるが? 三十五歳くらい。
    【文香/ふみか】あけぼの保育園の先生。
    【古い家】《古い建物に住むというのは、大きな魔物の腹にはいるのと同じだと思うんです。》by安藤さん、月光荘第一巻p.191。
    【古いものを守る】《守るためには、ずっと同じことをしてたらダメなんだ。》三日月堂第三巻p.73
    【文化遺産】《でも、いちばん大事なのは需要を作ること。人々がほしがらないものを復活させることはできない。伝統だから、というだけじゃなくて、あたらしい使い道を見つけなきゃいけないのよね》三日月堂第六巻p.252

    【べんてんちゃん】→松村果歩
    【べんてんちゃんのお姉さん】→松村果奈

    【方介】→笠原方介
    【星空館】川越にあるプラネタリウム。1971年に開館した。村岡や武井がおり、本町印刷の長田が担当している。

    【舞花/まいか】あけぼの保育園の園児。
    【牧野綾乃】悠くんのお母さん。離婚してシングルマザー。日本茶インストラクターをしていて駅ビルの日本茶の店で働いている。
    【牧野悠】切り紙ワークショップに来ていた少年。「おいてかないで」という声がするとウワサの家を慰めようとしていた。
    【真子】裕美(ひろみ)の娘。次女。ちょっとおっとりしたところがある。両親のどちらとも異なるタイプ。むしろ聡子に似ている。
    【柾子】たぶん多町柾子。あけぼの保育園の園長。
    【正之】楓の父。
    【昌代】→田口昌代
    【まちづくりガイドライン】川越の旧市街、重要伝統的建造物群保存地区に設定されている規制。
    【松村菓子店】べんてんちゃんのうち。昭和の町と呼ばれる中央通りに面している。銭洗弁天のある熊野神社の近く。カステラが美味しい。
    【松村果奈/まつむら・かな】べんてんちゃんのお姉さん。保育士。
    【松村果歩/まつむら・かほ】月光荘シリーズのムードメーカー。木谷ゼミの三年。愛称の「べんてんちゃん」は家の近くに弁天さんがあるから。川越の生き字引。
    【松村徹二】べんてんちゃんのお父さん。菓子職人。婿に入った。
    【松村桃子】べんてんちゃんのお母さん。
    【窓花】切り紙を飾りとして窓に貼ったもの。川越という街には似合っていると守人は思う。
    【愛菜/まな】黒田敦子の朗読講座を受けている。子ども英語教室の講師。型にはまりすぎているところがある。
    【真山さん】月光荘の改築を手掛けた建築士。
    【丸山久美子】かつて二軒家の隣に住んでいた女性。

    【三日月堂】川越市にある活版印刷の印刷所。一度廃業したが最近再開した。トレードマークは三日月とカラス。《三日月堂の活字の棚や印刷機を思い出した。たしかにあそこには魔力が宿っていそうだ。》三日月堂第一巻p.238
    【未希/みき】裕美の娘。長女。性格は裕美に似てはっきりしている。歌手になった。
    【三咲】黒田敦子の朗読講座を受けている。小学校の教師。まっすぐで馬鹿正直すぎると言われることがある。
    【美里さん】新井美里。川越市街に宿をつくろうとしている。店を閉じた料亭「新井」の孫で、建物をリノベーションして「庭の宿・新井」として開きたい。。
    【瑞季/みずき】あけぼの保育園の園児。弓子と同年齢だった。
    【水上/みなかみ】古書店「浮草」の今の店主。学生のとき大きな文学賞を取ったことがあるがそのせいで他者を不幸にしたかもしれないというトラウマを抱えている。実和子という妻と悟という息子がいたが亡くなった。《なんだか、今日はいい日だなあ》月光荘第二巻p.98
    【美弥/みや】あけぼの保育園の園児。ちょっと引っ込み思案。
    【宮沢賢治】カナコが学生のとき研究テーマにしていた。この話でもよく名前が出てくる。
    【宮田】金子の友人。雪乃と結婚した。
    【美代子】→笠原美代子

    【村岡深雪】プラネタリウム「星空館」の広報担当。
    【村崎小枝】鈴懸学園文芸部部長。二年。母は小学校教師。

    【めぐりん】月刊の旅行情報誌。編集者の竹野、編集長の佐々田、カメラマンの深沢などがいる。

    【モリアキ】家によると守人と同じ顔で、やはり家と話せる人物だったらしい。その後どうやら「風間守章」という棟梁だったらしいと思われるものが見つかった。鳶頭として風間行正という名前もあった。守人によるとどうやら守章は母方の曾祖父らしい。
    【守谷】水上の前の古書店「浮草」店主。
    【守谷さんの奥さん】本の声が聞こえる人だった。元々「浮草」は奥さんのお父さんの蔵書を他の人に渡すために始めた古書店だった。

    【八木重吉】詩集「貧しき信徒」を悠生の祖父が印刷する予定もなく組版していた。東日本大震災の後。シンプルなことばでみぢかくやさしくかなしい世界。本町印刷では状況をかんがみてもその気はないと思われるので、著作権はなくなっていると思われるしいずれ三日月堂が印刷、出版することはあるかも? ウチにも詩集があるので久しぶりに読んでみたらかなり良かった。
    【矢島人形店】江戸時代創業。べんてんちゃんちの近くにある。松村菓子店では雛菓子も作っているのでつきあいが深い。
    【優しさ】《人には優しくされた記憶が必用だ。》三日月堂第五巻p.129
    【康子】浜田康子。あけぼの保育園の先代園長。創始者でもある。
    【保仁/やすひと】楓の兄。関西勤務。
    【山口侑加】鈴懸学園文芸部員。二年。独特の才能がある。両親が離婚し、卒業後はオーストラリアに引っ越す予定。プロの作家をめざしているようだ。《侑加はきっとなんでも見えすぎてしまうんだ。》第六巻p.70
    【やりたいこと】「もしかしたら、自分のためだけに生きるのは重荷なんじゃないか、って。自分のやりたいことを探していると答えが出なくなってしまう」月光荘(3)p.271

    【唯】弓子の大学時代の友人。元劇団員。今は札幌の実家の飲食店の手伝いをしている。《みんな、なにになったんだろう。》三日月堂第五巻p.289
    【侑加】→山口侑加
    【悠生/ゆうき】→島本悠生
    【悠くん】→牧野悠
    【悠くんのお母さん】→牧野綾乃
    【雪菜】あけぼの保育園の先生。
    【雪乃】→平田雪乃
    【幸彦】以前、昌代と同棲していた恋人だが別れた。
    【柚乃/ゆずの】あけぼの保育園の園児。
    【柚原】三十代後半だが二十代に見える一番街のマドンナ。ハルさんのジョギング友だち。第六巻の最初の話で主役になった。高望みもしてないしただ平穏に暮らしたいだけといいつつなかなか難しい人みたい。
    【弓子】祖父の経営していた三日月堂を再開した。どこか憂いを帯びている。すっきりした顔立ちで質素な感じだが肌がきれいで透き通るよう。子どもの頃カステラが好きだった。《やりきった、と感じるまではやめられないですよ》三日月堂第三巻p.73。
    【弓子の祖父】故人。盛況だった頃の三日月堂を経営しバリバリ印刷していた人。活版印刷が好きだった。古い知人には「カラスの親父さん」と呼ぶ人も多い。ゲイリー・クーパーになりたかった。《まあ、そこそこね、いい人生だったと思うよ》三日月堂第五巻p.215
    【弓子の父】→修平
    【弓子の母】→カナコ
    【夢】「でも、思うんですよ。夢だけがその人の持ち物なんじゃないか、って」三日月堂第四巻p.241

    【陽介】あけぼの保育園の園児。
    【吉田喜代/よしだ・きよ】田辺の母方の祖母。守人が初めて会った、自分以外で家の声を聞くことができる人。時折、数日間にわたる眠りに入ることがある。
    【吉田敏治/よしだ・としはる】田辺の母方の祖父。


    【羅針盤】大隅さんの前に月光荘に住んでいた一家(月光荘を建てた人たち)の娘が同級生の安藤さんにくれた。くれた理由はわからない。いろいろあって安藤さんは今、喫茶店「羅針盤」を経営しておりその羅針盤は店に飾られている。

    【凉香/りょうか】志津さんの孫。大学生。
    【良太】あけぼの保育園の先生。

    【和田さん】二軒家で暮らしてた。子どもは独立し、夫が亡くなり残された妻も施設に入った。
    【我らの西部劇】片山隆一が「ウエスタン」という映画同人誌で連載していた人気エッセイ。行方不明だった最後の一編が見つかり三日月堂が印刷した本。三日月堂の見本ともなる一冊。オール活字で、製本も手がかりで、表紙は布張り。そういえば布張りの本って少なくなってきたなあ。
    【和ろうそくの店】旧花街を抜けたところで見つけた店。調べてみると「HAZE(ヘイズ)」という店があった。そこがモデルなのかもしれない。

  • 七段飾りの雛人形。以前の実家にもあったなぁ。
    大きくて、飾るのにも片づけるのにも手間が掛かり、その上、小学生だった私はそんなものに興味は無くて。
    凄いとは思ったけど、嬉しいとは思わなかった。
    買ってきた親に悪いから、それなりの反応はして見せたけど。
    結局、2、3回しか飾らなかったように思う。
    「雛の家」の二軒家の雛人形、役目を終えた人形が戻ってきて、揃って飾ってもらえて良かった。いい話だった。
    家の声が聞こえる人が他にもいることを知り、しかもその方の家を建てた人と自分は血縁関係で、家を建てたその人も、家の声を聞くことが出来たという。
    守人がこのことを知っていく下りがとても響いた。
    特に、喜代さんとの会話。
    理解者がいるという安心感は、守人にとって初めての感覚だったろう。
    人間関係もどんどん広がっていくが、嫌な人が出てこないので、楽しく読める。今後も楽しみ。

  • 菓子屋横丁の3冊目。
    自分と同じ能力?を持った親友の祖母と出会って、自分がオカシイわけじゃなく同じ人がいることに安堵する。
    学生から社会人になる自分が想像できずに悩むけど、料亭を旅館に再生する女性に出会って一緒にリーフレットを作ることでこれから自分がどうしたいのか掴みかける。
    田辺家を建てたのが守人の曽祖父だった!世間は広いようで狭い。こういうことって生きてるとアルアルだったりする。
    三日月堂が終わったけどこっちで復活?!次の展開も楽しみ。

  • 七段飾りの雛人形、実家の二階の屋根裏に眠っている。もう何十年も飾ってないからどうなっているやら。かつて親父と組み立てたけど、あれは結構な手間だった。我が家のは男雛が向かって右、女雛が左。当時の説明書にそう載ってたけど、今では関東、関西によらずその逆が主流らしい。理由を調べると「ふ~ん」てなもんで、これは公家の伝統であるからして我が家の採用する京雛流がいいだろう、と個人的には思う。「カイアワセ」って遊びは知らなかったが、ワークショップをとおしてイベントに採用するのは素敵なアイディアだ。地元の歴史館の行事として、ヒオウギ貝でやってみるのもよさそうだ。

  • つながっていく縁。どうやら川越は素晴らしい街のようだ。今度行ってみたい。家の声か聞こえる人との出会いも良かった。

  • 色々な人と触れ合い守人が癒されて、やっと自分のことに目が行くようになったみたいで嬉しい。川越の魅力が詰まっているのも良いなと思います。

  • ようやく始まる、という感じです。
    長いプロローグでした。

    ふわふわしていた主人公が、自覚を持った。次が楽しみです。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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