権力、価値観、天下り…… 「官僚」がよくわかる本 官僚の実態がわかれば、政治の仕組みがみえてくる!

著者 :
  • アスコム
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776206125

作品紹介・あらすじ

"ミスター文部省"が「霞ケ関の掟」「官僚の本心」をすべて明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  •  仕組みや慣習が時代に馴染まなくなっても頑なに守り続けることの弊害が指摘されている。象徴的な事例が紹介されていてとても分かり易い。
     広島のことも書かれてたねぇ。帰京される際,在広時に読まれていた本をたくさん御寄贈いただいた。それを受け取りに御自宅へ訪問したのだが,御出迎えいただいたのは美人の奥様と「犬」ではなくかわらしい「猫」だった。
    ■吏道
    ■旧内務省系
    ■「古い公共」と「新しい公共」

  • キャリア官僚の経験がある筆者が、民主党が政権を取って菅直人氏に首相が交替した頃に書いた本。所々に実名を挙げての批判もあり、官僚経験者としての思いを直球で表現している。

    民主党政権寄り、という訳でもないようだが、官僚を悪者に見立てた小泉純一郎氏と当時のマスメディアへの恨み言は多く、「官僚を使いこなせていない」ながらも民主党政権への期待を持っていたことが伺える。

    当時まだ残っていたであろう「官僚=悪」の図式を払拭したい思いがありながらも、「部屋、オンナ、クルマ」に代表される品のない官僚がいることや、省庁によっては鼻持ちならないプライド意識があることは率直に認めており、かつそうした人達への批判がよく登場するので、全体的には「やっぱりそうなんじゃん」という印象が残ってしまった。メディアがあまり報じないしっかりした活動や人も紹介しているだけに、やや残念な本だった。

  • 最近は官僚をたたいておけば安心という風潮がメディアや政治家にあるようだけど、本当は官僚は仕事をすることに生き甲斐を感じている犬である。要は何をすべきかとしっかり指導できないドッグトレーナーである政治家の問題ではないかと提起している。

  • ちょっと古い本でしたが内容は良かったです。ただ著者が期待する世の中にはなっていないですね。こういう上司の下で働きたい!

  • 著者本人から、直接譲っていただいたもの。官僚の実状について非常に分かりやすく綴られている。普段、メディアからしか官僚についての情報を得ていない人はかなり官僚に対するイメージがかわるのでは。

  • 辞めたから、ここまで言えます。元文科省の名物官僚が、官僚の使い方を教えます。

    元官僚がマスコミに出ると極端に役所を批判する事がある。過激な事を言わないとウケが悪いのかも知れないし、役人人生を全うする事なく辞めるという事は組織に不満があるという事だろうが、思わず眉をひそめてしまう。

    本書の著者も人事的に恵まれなかったようであるから恨み辛みがあるかも知れないが、著作の内容は理性的であり傾聴に値する。
    著者にはじめに官僚は犬であると言う。政治家はドック・トレーナーであると言う。国民が飼い主であり、ドック・トレーナーに犬の管理としつけを任せているようなものと説く。これがなかなかわかりやすい。

    単に叩くのではなく何が問題なのかがわかりやすくまとまっている。

  • 官僚は犬で、政治家はドッグトレーナー、国民は犬の飼い主。
    というキャッチフレーズが命の一冊。

    他の記載は若干まとまりがなく、提案というほど堅いものはない。ただ、天下りだとか出世だとか、色んなトピックで率直な官僚の気持ちに触れられる一冊ではある。

  • 「ゆとり教育」での前線の指揮官、こうきましたか。(^^ゞ

  • 官僚⇒犬、政治家⇒ドッグトレーナー、国民⇒ご主人
    官僚を使いこなす⇒しつこく説明と人事断行
    官僚の機能⇒シンクタンクと相互チェック
    財務官僚を尊敬⇒各省庁と違い特定利害にとらわれない
    辞表を出す⇒事務次官が一番かっこいい瞬間

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著者プロフィール

1952年福岡市生まれ。映画プロデューサー、映画評論家、落語評論家、京都造形芸術大学客員教授。東京大学法学部卒業。1975年文部省(当時)入省。初等中等教育局職業教育課長、広島県教育委員会教育長、高等教育局医学教育課長、生涯学習局生涯学習振興課長、大臣官房審議官、文化庁文化部長を歴任。2006年退官。著書に『国家の教育支配がすすむ 〈ミスター文部省〉に見えること』(青灯社)、『危ない「道徳教科書」』(宝島社)他多数。

「2022年 『教育鼎談 子どもたちの未来のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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