- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778314958
作品紹介・あらすじ
人間が"救済"されるとはいったいどういうことなのか。心の医者にとって救済とは?
感想・レビュー・書評
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面白さを説明するのが難しい。
鬱屈した精神科の先生が(同業者に相談するのは憚られて)救いを求めて占いに行くのだけれど、占いに求められるのは「アドバイス一つで劇的に状況が好転するカタルシスだ」というのは、毎日Lineだのの12星座占いを見て一喜一憂するタイプの人間(アタシだ)には非常に思い当たる部分がある。
が、代わりに触発されて想起されたのは自身の母親との関係性だった、という部分に関しては、これはもう「ある母子の関係」という文学なのでそれはそれで面白く読んだ。
そうなんだよなぁ、そこの「精神科医と占い師の相似性」の問題と「母との愛憎」の問題が入り乱れているからこそ、面白さの説明が難しいだなあ、というのがいま文章を書いていてわかったことだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルからして面白そうだったが、内容も面白かった。筆者の語り口調といい考え方といい、何だか読んでてニヤリとしてしまう。
幼少期の木琴の話はなんだか近しいような体験をしたことがあり、忘れかけてたエピソードがフラッシュバックした。 -
人生は反復と類似。前向きな姿勢で一線を超えた時から何かしら変化していくもの。
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「(母)親に認められたい」という思いは本人が年老いても親が亡くなっても消えないものなのか。だとしたら諦めることを諦めるしかなさそうだ。
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占いにすがった話はあまり出て来ない。
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占いというよりほとんどが
春日先生の母親への愛を書いた本。
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鬱屈精神科医、占いにすがる。春日武彦先生の著書。普段からいろいろな患者さんのお話を聞く立場にある精神科医の先生でさえ、悩み苦しみ暗い気持ちになってしまうことがある。鬱屈精神科医の先生が占いにすがる過程が本音で書かれています。精神科医の先生だって人間、占いにすがることだってあるのは当然のこと。
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少し前に読んだ『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』の前の本。
ここで実家のリノベーションの話も出てきている。
精神科医という職業の人間が占い師に会う。
そこに至るまでの思考の道筋が、事細かに書かれる。
自分の気持ちをつぶさに観察する客観的な視線と、
反論やツッコミや皮肉な見方を先回りして、
しかも誰よりも深く広く的確に想像できる冷静さ。
自分の悩みにいちいち突っ込まずにいられないもう一人の自分。
それを文章で読ませる面白さ。
本が売れるかどうかという不安は、
私が読んだ本がすでに4刷目であることで杞憂になったのではないか。