- Amazon.co.jp ・マンガ (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781606088
作品紹介・あらすじ
19世紀ヨーロッパ。市民革命により、近代民主主義社会が確立され、人々は自由を手にしたかのように見えた。しかし、その民主制の社会にも、不当な抑圧によって個人の自由がおびやかされる危険が潜んでいた…。抑圧された社会から、どのようにして個人の自由を守るべきなのか?「真の自由とはなにか」という問題に迫る、ミルの政治哲学書を漫画化。
感想・レビュー・書評
-
個人の自由を守るための絶対的な原則、「個人の自由に干渉することが正当となるのは、その干渉が自衛を目的としている場合だけである」
真理には多面性があることも忘れてはならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古典をまんがで読みやすく!というチャレンジ精神に溢れるイースト・プレス社の『まんがで読破』シリーズ。
今回はジョン・スチュアート・ミル原著の『自由論』をマンガ化!
『自由論』とは、そのタイトル通り「自由」とは何かについて書かれた本。
感想としては、これは原著で読んだ方がいいかな。
一応、『自由論』の概要だけ書いておくと…
・道徳や慣習をタテにする多数派(つまり、民主主義)による抑圧は、ときに個人の自由を侵害する。
・政府や国家が、個人の自由を妨げてまで権力を行使することが正当化されるのは、誰かの自由が奪われてしまう場合の自由の保護を目的とするときのみである。
・文明の発展には、一定の自由が必要である。なぜなら、不当な干渉があれば、思想の自由も言論の自由も損なわれてしまうから。そうなれば、個性と多様性、さらには天才も保障されなくなり(排除されやすくなり)結果的に人類の知性の発展は望めなくなってしまう。
-
まんがで読破を読破するシリーズ。
自由とは何なのか。宗教の自由や子供の自由を題材に漫画化。
個人の自由を干渉することが許されるのは自衛を目的とする時のみ。他人の自由を奪わない限り、自分の幸福を追求することが出来る。
自由を担保するためにも、弱者も含めて議論を出来る場を確保することが必要。そのために、言論の自由は重要。
これを読んでいる間の頭の中では、尾崎豊が「自由っていったい何だーい?♪」って歌い続けていました。 -
現代置かれている状況が、昔に比べてさほど良くなってもいない、寧ろ昔の奴隷を使役していた時代に戻そうという意思すら感じられることに、改めて気付かされる。やはり現代まで読み継がれている古典には、得るものが多い。このシリーズには益々頑張って欲しい。
-
主張はシンプル、教育につながる論点は知らなかったな
-
レビュー省略
-
J・S・ミルの自由論のまんが版。
個人・言論の自由や義務教育の必要性など、今の時代に続く考え方が、この本で示されたのだろう。自由民権運動の考えの元になったのも頷ける。 -
人は自らの力を発揮するために考えて行動する事で成長します。それが多様であるからこそ、個性なのであり、個々人があらゆる方向に成長する事で新しい発想が生まれ、ひいては国の発展に導いてくれる事になる。
社会のルールを守るためにある程度の規則は必要だが、あまりに画一的な教育では個性豊かな人材を育てる事が出来ない。