すごい宇宙講義

著者 :
  • イースト・プレス
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781609911

感想・レビュー・書評

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  • 『すごい実験』に続く第2弾。
    どのような観測でブラックホールがあるとわかったのか、分かりやすい解説。
    また、以前祖母がガン治療でガンマナイフを受けたのだけれど、反物質の件で現代医療にも関わっていることに驚き。
    こうやって一つ一つ、謎が解明されたり覆されたり、でもまだ宇宙は謎多き存在。
    物理学では結果より考え方が大切と力説される多田さんが好きだな。
    学生時代、難しそうなイメージから物理学は専攻しなかったのを今さら後悔。でも、興味ある今だからこそ、楽しめるのかな。

  • 宇宙の専門家ではなく、ニュートリノの研究をしている著者の宇宙に関する講義を本にしたらしい。

    結果よりもそこに至る過程に重点をおいて面白く解説されてる。 
    過去の失敗が数百年の時を経て別の形で理論に組み込まれたりとか。

    同じ事象の観測や実験でも、その時代においての最先端の科学技術の差で別の結果になるんだねぇ。 
    そりゃ肉眼より望遠鏡。望遠鏡より大気圏外で観測できる望遠鏡ってな具合。

    これがあるならそれが出来る過程でこんな現象が起こってこんな物質があるんじゃね?って理論で、実験してくのは面白いね。

    後書きで講義の段階では正しいとされていた数値が、本に起こしている最中に書き換わったってのがあったけど、この本が出版された2013年にはまだ検出されていなかった重力波が2016年には検出されていて、2017年10月に俺が手に取る少し前にはノーベル物理学賞を受賞してたってのもタイムリーですげぇってなったw

    この分野の進歩は目覚ましいね。

  • 一昔前まではニュートリノやヒッグス粒子が見つかっていなかったせいで昔は今の宇宙観とはまったくかけ離れたものかあるいは雲を手でつかむくらい宇宙について何も分かっていなかった。でも、今はそれが見つかったおかげで少しずつ宇宙の謎が解かれている。宇宙の物質の大半を占める暗黒物質と暗黒エネルギーの正体はまだ分からないけれど、これから解かれていくのだと考えるとわくわくした。もしかしたら、これから先の未来で今までの物理学が根底から覆されることもありえるのかもしれない。二重スリット実験ではこの世界の矛盾が表れたし、ブラックホールの反対側にはホワイトホールがあるという仮説が立てられた。そしてそのワームホールを使えば未来に行ける可能性がある。そういった謎の一つ一つが解明されればもしかしたら宇宙多元論の可能性が濃厚になってくるし、世間一般的なビッグバン理論も改変されるのかもしれない。人間の寿命は限られているから、自分が死ぬまでにもっとたくさんのことが解明されればいいなと思った。

  • なかなか難しい話なんやけど、おもしろい。わかったような気になるけど、もっかい読み返してみると、あれ?こんなこと言っとったっけ?なんてことも。
    完全に理解したとは言えんけど、なんとなくわかったような気になったことで、よしとしようかな。
    何度も読み返さんと理解できんかな。いや、何度読み返しても理解できんかも。
    でも、こういう好奇心っていうの?満たしてくれるのはうれしい。

  • 佐藤勝彦さんの、「眠れなくなる宇宙のはなし」のレビューの一つで、「このほんの方がいい」とあったので、読んでみたいと思った本。

  • 非常に分かりやすく楽しめた.特に相対性理論の説明はこれまで読んだ中で最も理解できた.また,イラストが簡潔でよく理解できるようになっているのも素晴らしい.簡単な事例をあげて説明する手法は特に良い.ただp299以下の「素粒子物理学で考える暗黒物質の姿」はやや難しすぎると感じた.

  • 純粋に面白かった。ロマンがある。

  • 高校生向け。内容は類書と同等だが(宇宙論と素粒子論を紹介する本であり、元となる理論は万国共通なので、当然ながら内容も共通になる)、とてもわかり易いし、文体も平易でスラスラ読める。一冊目としてオススメできる。

  • 前作の「すごい実験」に引き続き軽いタッチで非常に読みやすかった。文系の宇宙好きの方でも楽に読めるのではと思う。内容も古代から現在に至るまでの理論を順序良くまとめられており、また現代物理の難しい理論も噛み砕いて説明してあり非常に分かりやすかった。
    東京カルチャーカルチャーでの講演を基に本にしたようです。NHKの白熱教室でも宇宙論をやっていたが、こちらの講演も見てみたかった。

  • わかりやすく書こうとする努力に感謝と敬意を払うが、それでも難しかった。

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著者プロフィール

京都大学理学研究科博士課程修了。理学博士。高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所、准教授。著書に『すごい実験』『すごい宇宙講義』『宇宙のはじまり』『ミリタリーテクノロジーの物理学』『ニュートリノ』(以上イースト・プレス)、『放射線について考えよう。』『核兵器』(以上明幸堂)がある。

「2020年 『弾道弾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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