昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか

著者 :
  • 草思社
3.24
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本棚登録 : 222
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794221179

感想・レビュー・書評

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  • 羊頭鶏肉の類です。一応実証的な分析を装っていますが、本旨とはズレたところばかりで、最初に問題の立て方を間違うと...何が言いたいのか、イライラの連続です。“昔話”と一括りにしては、時代と範囲・レベルが広すぎるのではないでしょうか?

  • 新聞書評で見かけてちょっと興味をそそられたので読んでみたのですが、期待以上のおもしろさでした。
    日本の昔話や古典文学から、老人についてどのような描写がされているかを実証的に分析しているまじめな論考なのですが、そこに出てくる考察がなかなか強烈です。序文にある「弱いようでしぶとく、枯れているようでエロく、姥捨て山に捨てられても決して死ぬことなく、時にその老醜さえも武器にしてしまう」という記述が、この本全体を貫くトーンを表していると言って良いでしょう。最終章「実在したイカす老人」に取り上げられている、世阿弥、上田秋成、鶴屋南北、葛飾北斎の老境での豪快さにも感服しました。
    これは大いにお勧めです。

  • 図書館で借りた本。
    むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが・・・で始まることの多い、昔話。
    当たり前すぎて、考えたこともなかったけど、なぜお爺さん、お婆さんなのか?そして、その老人たちはだいたい働き者で貧しいのは、なぜ?と言うところをいろいろな角度から掘り下げて書かれている本。
    面白くて、すいすい読み進んでいき、同著者の「本当はひどかった昔の日本」を合わせて読みたくなりました。

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著者プロフィール

1961年横浜市生まれ。古典エッセイスト。早稲田大学第一文学部日本史学専攻。個人全訳『源氏物語』全六巻、『源氏の男はみんなサイテー』『カラダで感じる源氏物語』『ブス論』『愛とまぐはひの古事記』『女嫌いの平家物語』(以上、ちくま文庫)、『快楽でよみとく古典文学』(小学館)、『ひかりナビで読む竹取物語』(文春文庫)、『本当はひどかった昔の日本』(新潮社)など著書多数。

「2016年 『文庫 昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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